塾じゃなくてサロン!高校生が教えるロボットプログラミング特別講座開催|学習サロンSELF

2021年1月2日、3日の2日間に、学習サロンSELFで行われた高校生が教えるロボットプログラミング講座をSingaLife編集部が取材をさせていただきました!

この講座で講師を務めたのは、なんと高校1年生の永田裕樹くん!ロボットを使ったプログラミングが大好きで、2019年にはWorld Robot Olympiadにも参加をしたそうです。永田くんは、自分が好きなロボットプログラミングを好きな子どもたちを増やしたいという思いで、この企画を学習サロンSELFに相談しました。

「高校生だって、自分の好きなことがあればみんなに共有すればいい」

そう語るのは学習サロンSELF代表の有岡さん。学習サロンSELFでは、学びにおけるアウトプットが大切にされているとのことで、この企画が受講する中高生にとっても、教える永田くんにとっても素晴らしい体験になると判断して、開催することが即決されたそうです。

1月2日に行われた第1回目では、ソーシャルディスタンス確保のために参加者を小学生6名に限定し実施されました。開始時間になると、全ての進行が永田くんに任されます。

「ただロボットを作るだけで終わり」の講座ではなく、永田くんは用意したプレゼンテーション資料を用いて、ロボットの歴史を振り返り、ロボットがどのように活用されているのかの現状を説明していました。

「ロボットの語源は何か知っていますか?」
「最初に作られた人型ロボットはどのようなものでしょうか?」
「世界で一番ロボットが活用されているのはどの国でしょうか?」

などといったクイズを混ぜながら、説明は進みました。

ロボットを作る時間では、彼が設計した相撲ロボットをみんなで作ります。作るためのマニュアルも手作り。一つ一つの工程で必要なパーツと、組み立て方を写真にしてあります。「このマニュアルを見て、やってみてください。分からないことは、聞いてみてください。」ここでも、講師としての準備は万端でした。

そして、一番盛り上がったポイントは、みんなが同じロボットを作るというのではないということです。「このロボットを使って、相撲をします。自分がどのようにパーツを加えれば勝つことができるか、自分の工夫を考えて、スケッチをした後で、実際に組み立ててみましょう。」という永田くんの投げかけで、参加者の創意工夫が試されます。

「重い方が押す力が強くなるかな?」
「腕を付けて、遠くから押し出せるようにしよう」
「シンプルな方が強いんじゃないか」

それぞれのアイデアを考えてから、実際に相撲で対戦します。一度で終わらず、改善点を考えて、数回の勝負が行われました

ここで出てきたのは、私がなるほどと納得してしまうようなロボットの改善方法の数々。素晴らしい創造性を発揮する子どもたちの対戦は、ずっと見ていても飽きないものです。ついつい、見ている私も興奮してしまいました。

▼当日の活動の様子はこちら!

永田くんに話を聞きました

永田裕樹 NAGATA Yuuki
生年月日:12月30日
シンガポールに来た時期:小学3年生
在学中の学校:立教英国学院
ロボットに興味を持ったきっかけ:EV3は親の出張のお土産で、最初はただおもちゃとして遊んでいたが大会などがあることを知り、そのためのロボットプログラミング教室に参加してみたところEV3の無限の可能性を感じ、熱中した

僕は留学中にも関わらず、コロナによって昨年はシンガポールから離れることができないまま、自宅でオンライン授業を受け続けてきました。夏休みが始まっても自粛は終わらず、結局、ロボットだけと過ごしました。その中で、2021年こそ学校に戻れると願いを込めて、みんなを喜ばせるUFOキャッチャーと相撲ロボットを作り上げました

そのような状況の中で、シンガポール在住の子どもたちにもロボット作りの楽しさを伝えたく、学習サロンSELFのご協力を得て、今回のワークショップを実現しました。僕はロボットを教えるのは今回初めてで、一回のワークショップでどれだけ教えられるか不安でした。嬉しいことにロボット作りの基礎を教えただけで、参加者はどんどんアイデアを生み出し、それぞれのロボットを作りあげることができ、とても充実した3時間となりました

コロナによって、ロボットは人々の生活により身近なものとなりました。病院での無人診察や、建設現場での無人点検などで活躍しています。僕はロボットプログラミングにおいて更なる自己研鑽を励み、その上で、多くの若者にロボット開発の社会的意義について伝えていきたいと思います。(永田裕樹)」

講座に参加した中学生から感想を聞きました

「一番印象に残ったのは、相撲ロボットを組み立てる時です。どうやったら勝つことができるのか、どう改造したら生存率が高まるのか、試行錯誤をしながら作るのは非常に創造意欲が掻き立てられました。軽量化を重視したロボットの方が、素早さと身軽さで相手の攻撃を華麗に回避する事ができました。対照的に鎧や剣で重装備したロボットはそれが足かせとなり、負ける傾向が高いという結果が出て、その意外性に驚きました。私は以前学校で何回かプログラミングの授業をうけていましたが、一つ一つの構造を理解するのが困難でそれ以来苦手意識を持っていました。このクラスに参加して、コーディング以外のいろいろな体験から、今はプログラミングに対してより興味を感じています

最後に、学習サロンSELFの代表の有岡さんからサロンについて、お話をお聞きしました。

そもそも、塾じゃなくてサロン。学習サロンSELFは学習塾ではありません、学習サロンです
私が教員として働いてから、年々大きく感じていた不安。それは、子どもたちが学ぶべきことを詳細に指示されすぎており、誰かにやらされる受動的な学習ばかりをしているという不安です。

子どもたちに、「なぜ勉強しているの?」と聞くと、「やらされるから」、もしくは「良い学校に進学したいから」という答えが返ってくることが多いです。ここでの良い学校とは、みんなに知られている学校、良い会社に就職できる学校ということです。

では、良い会社とは何かというと、楽して良い生活が送れる会社という答えが多く返ってきます。自分が勉強して、自分を成長させると、できることが増えて、さらに難しいことにも挑戦できるようになるはずなのに、良い会社に入って楽をして人生を過ごすというのでは、勉強して自分を伸ばすことと矛盾しているのではないでしょうか

このまま受動的な学習を続けていると、いつまでたっても矛盾した動機だけを持って勉強することになってしまうのではないか、そして人や環境の愚痴ばかり言って、自分からは何も挑戦をしない大人になってしまうのではないかと心配になりました。一度きりの人生ですから、自分のやりたいことに正直に向き合って、自分の人生を自分で歩むような大人になってほしいというのが私の願いです。自分の好きなことを大切にして、自分の能力を磨き、個性を発揮することにより、世の中で誰かを助けることができて、それが仕事になるのではないでしょうか。
学習サロンSELFは、変化し続ける社会の中で、子どもたちに求められる「自分の人生を自分で生きる力=主体的に考え行動する力」を磨く学びの場です

有岡瑛志 ARIOKA Eishi
東京の私立中高一貫校では、キャリア教育担当として、生徒たちの夢を叶えることに伴走。日本の教育に疑問を感じ、1年間休職してフィンランドで日本語教師1年。復職し、国際交流担当として、グローバル教育に携わる。シンガポール日本人学校中学部で5年間勤務。グローバルクラスの立ち上げ、Chromebookの全校導入を担当。2019年より主体性を育てる学習サロンSELFを運営。

今回のロボットプログラミング講座は生徒の主体性が発揮された非常に良い機会です。この他にも学習サロンSELFが取り組んでいることをご紹介します。

ニュースについて熱く語り合う中高生

中高生向け特別授業 JOT (Joy of thinking)~世の中を考えることを楽しむ授業~

純粋に「考えることが楽しい」時間を、仲間と一緒に過ごす授業です。授業内では、現代のニュースに関するディスカッションを行います。

参加するための条件は、「みんなで楽しむこと」「考えることをあきらめないこと」。この2つに納得してくれるならば、どんな子でも歓迎です。この授業は、学校の成績をあげたり、入試に合格したりということを目的にしませんし、修了証が発行されるわけでもありません。ただ、子どもたちのありのままの考えを受け入れて、一緒に考えることを楽しむことが目的です。

月に1回程度、特別ゲストとして、社会で活躍されているワクワクする大人たちによる特別講座も開催しています。

毎週土曜日:17:30〜19:00 
(※オンライン参加も受付中。見学・参加されたい大人の方もどうぞ。)
https://www.selfsg.com/jot

ゲーム好き集合!目指せゲーム制作コンテスト

Unityによるゲームプログラミング学習会

毎月1回、unityというゲームエンジンを使ったプログラミング学習会を開催しています。学習会と呼んでいるのは、最初の基本的なことはこちらで教えますが、それからは自分でどんどんと学んで、ゲームをつくって、それを共有する場所になってほしいからです。

スクラッチなどのビジュアルプログラミングではなく、プロも使う本格的なツールを使ってゲームを作成してみたくないですか?プログラミングを本格的に学んで、自分の作ったゲームをスマホに入れてみたくないですか?

プログラミングによりゲームを作ることに興味はあっても、最初の一歩を踏み出すのは、一人では大変です。この学習会を、プログラミングを学ぶ、最初の一歩を踏み出す機会にしてください。
https://www.selfsg.com/unity

大人が学ぶ姿を見せることが大切。今だから数学をやってみましょう。

子供のなぜ?に答えるための大人のための数学講座

子どもが勉強しないんだけど、、、とお困りではありませんか?
子どもたちは大人の様子をよく見ています。大人たちが勉強しているところを見せることで、子どもたちも勉強したくなるのではないでしょうか。また、諦めずに一緒になって必死に考えてくれるだけで、子どもは喜びます

そこでご提案です。大人になった、今、再び数学を学んでみませんか?
子どもたちが学校から持ち帰った算数の宿題や数学のテストを見て、ここはよく理解できてる、頑張ったねと具体的に褒めてあげませんか?
お子さんから質問されたときに、答えてあげられる、一緒に考えてあげられるようになってみませんか?

もしかしたら昔は楽しくなかったことが、今になると楽しくなっているかもしれません。自分の親が必死に学ぶ様子が、子どもたちに刺激を与えるかもしれません。そもそも勉強するということは、本来新しいことを知り、自分を成長させていく楽しいことですよね。ぜひとも、子どもたちに学ぶことの楽しさを伝えてあげましょう。

毎週金曜日 
10:30~11:30 算数・数学タイム
11:30~12:00 軽食・雑談タイム ※Fine Dining Bakeryさんの軽食付き

https://www.selfsg.com/post/mathforadult

カードゲームで遊びながら探究学習!?タンキュークエスト

タンキュークエストとは、毎月新しいボードゲームとストーリー、そして、実験・クイズ動画を使って、ワクワクしながら学ぶ教材です。科目横断型で作られており、恐竜、宇宙、歴史、芸術、人体などテーマで、子どもたちの「もっと知りたい!」が引き出されます。

タンキュークエスト in Singaporeでは、クイズ動画あり、ボードゲームありで、家で通信教材でやる以上に、インストラクターが楽しく、子どもたちの学びをサポートします。

対象:小学生(3年生〜5年生が一番楽しめます)
日時:毎月1回(日曜日)に開催
詳細はHPをご覧ください。

マーライオンで数学してみた。教育系YouTubeチャンネル

・マーライオンの吐く水を数式で表すと?
・マリーナベイサンズの上から眺められる距離を求める?
・フィッシュボールの体積は?

シンガポール☓数学をネタにした、教育系YouTubeチャンネルもやっております。


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11 MOHAMED SULTAN ROAD #03-02
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HP: https://www.selfsg.com/

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この記事を書いた人

SingaLife編集部

シンガポール在住の日本人をはじめ、シンガポールに興味がある日本在住の方々に向けて、シンガポールのニュースやビジネス情報をはじめとする現地の最新情報をお届けします!

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