子ライオン「シンバ」人工授精で誕生、すくすく育つ シンガポール動物園

「シンバ」誕生

昨年10月、オスのアフリカライオンの赤ちゃんがシンガポール動物園史上初めて、人工授精によって誕生しました。この赤ちゃんライオンは「シンバ(Simba)」と名付けられました。ナイトサファリなど、シンガポール内の動物園を管理する組織「ワイルドライフ・リザーブ・シンガポール(WRS, Wildlife Reserve Singapore)」が1月26日、明らかにしました。

ディズニー作品「ライオン・キング」にちなんで名付けられたシンバ。お父さんライオンの名前はライオン・キングの作中と同じ「ムファサ(Mufasa)」でした。動物園のムファサは既に死んでおり、シンバはお父さんに会うことはありません。ムファサは死ぬ前、精子を採取されていました

WRSによると、通常アフリカライオンの寿命は10〜14歳程度です。ムファサは20歳になっており、筋萎縮などの症状があり弱っていました。年老いたムファサは、子をもうけることができませんでした。攻撃的な習性もあり、メスライオンとのペアリングがうまくいかなかったのです。弱ったムファサは殺処分されてしまいました。動物園職員や獣医は、殺処分にしていいか頭を悩ませ、決めるまで長い時間が掛かったといいます。

シンバの誕生は、ムファサの精子を使った4回目の人工授精での成功でした。ムファサの遺伝子を引き継ぐことは極めて大切です。アフリカライオンはIUCN(国際自然保護連合)によって絶滅危惧種の1つに指定されています。

すくすく育つ

人工授精とシンバの誕生は、周囲にとって挑戦の連続でしたが、現在は順調に育っています。

生まれて最初の1カ月、母ライオン「カイラ(Kayla)」がよくシンバを世話しました。しかしシンバは1カ月後に元気がなくなり、お乳もうまく吸わなくなりました。調べたところ、カイラは乳腺の炎症を起こしているようでした。飼育員らはシンバに哺乳瓶でミルクを与え栄養を補いました

WRSのカグナン・クリシュナン氏は「動物は一時的にでも子と離れると、次から子を拒否するようになってしまうことがある。難しい決断だった」と話します。幸い、カイラは一時的に引き離された後もシンバを拒絶することはありませんでした。クリシュナン氏は「ライオンと人間の間で信頼関係ができていたのもうまくいった要因だ」と振り返ります。カイラはシンバを守り、自分のえさを分け与えました

PHOTO CREDITS: WILDLIFE RESERVES SINGAPORE

誕生から約3カ月。シンバは現在もすくすくと育っています。好奇心旺盛な男の子ライオンで、目は、亡くなった父ライオンのムファサそっくりです。一日のほとんどをお気に入りのボールで遊んで過ごしています。シンバとカイラは現在、母子の絆を深めるため来場者が見ることができないエリアで生活しています

いつかシンガポール動物園で会えるかもしれません。シンバ、元気に育ってね。


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この記事を書いた人

SingaLife編集部

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