シンガポールでラマダン中に開催される露天市、新型コロナでオンライン活用模索も売り上げ不振

イスラム教の断食月ラマダン(今年は4月13日~5月12日)期間中にシンガポール東部ゲイラン・セライで開催される露天市ハリ・ラヤ・バザールが、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、2020年に続き、2021年も中止となるなか、出店者らはオンラインを活用した販路回復を模索しています。

過去30年にわたり、ゲイラン・セライのハリ・ラヤ・バザールで、オリジナルブランドの伝統的なマレー民族衣装を販売してきたフェロズ・アブドゥラさん(46)は2020年、自身のウェブサイトとフェイスブック上において、商品の販売を開始。売り上げ回復に期待を寄せました。だが、フェロズさんをはじめ、オンライン上で商品を販売している出店者らの売り上げは、芳しくないとのことです。

バザールが開催された2019年、フェロズさんの店の売り上げは、約25万Sドルに上りましたが、2020年のウェブサイト・フェイスブック上の売り上げは、7万Sドルほどに減少。妻とともにマレーシア風ストリートフードを販売しているモハマッド・ハフィズ・アタンさんも昨年、ラマダン期間中は1日約30~40件のオンライン注文があったものの、ラマダン終了後は、7~8件に落ち込みました。

また、バザールの常連客からは、友人などと実際に足を運び、新しい商品を試したり、異なる店をめぐって、食べ歩きを楽しめたりできるバザールの再開を望む声が上がっており、新型コロナウイルス対策が、外食が認められるフェーズ2に緩和されて以降、オンライン・バザールに対する消費者の関心は、薄れているようです。

一方、専門家らからは、コロナ禍のなかでの安全性やシンガポール国内外を問わず、多くの人がアクセスできる利用のしやすさといったバーチャル・バザールの利点も指摘され、将来的には、より持続可能なソリューションとして、実店舗とデジタル店舗を複合したハイブリッド・バザールを開設する案も提案されました。

シンガポールの小売業は、新型コロナウイルスの感染拡大・収束にかかわらず、進化の一途をたどり続けるのかもしれません。

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SingaLife編集部

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