駐在夫、子を育てる-21-  乳児教育?

これはシンガポールに駐在する妻に帯同し、“駐在夫”として家事や育児に奮闘する日々を綴ったコラムです。シンガポールのフリーマガジン「シンガライフ」誌上で連載しているものに一部加筆して、ウェブでも公開しています。

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保育園の話題が徐々に増えてきたこの連載。今回は、保育園で行われている乳児教育について。昨年9月に生まれたモモタ(仮名)を預けている保育園では「思わずなんじゃこれ」と思ってしまうような乳児教育が日々行われているようだ。その一端をどうぞ。

モモタを預けているのはローカルのインファントケア(保育園)。日本人はモモタしかいないようで、ほかには欧米系や中華系の子どもたちが預けられている。人数は8人前後だろうか。保育士の先生もインド系、中華系(マレー系はいたかな)といった具合で、シンガポールらしく国際色豊かである。

今回のテーマは国際色ではなく、乳児教育についてだ。日本の保育園に子どもを預けたことはないけれど、およそ日本では考えられないであろう乳児教育が行われている

モモタを預けている保育園では、保育士の先生と親たちとの連絡用に専用アプリがある。先生が保育中のようすを写真や動画に収めてくれて、アプリを通じて共有してくれるシステムだ。遊具で遊んでいる写真、歩行補助具(よく見かける円盤状のやつ)を使っている動画が送られてくる。

ある日の写真。水が張られた洗面器の中に毛糸の玉のような球体が入れられている。その球体はもちろん水で濡れている。モモタは球体を手で掴んで洗面器の外に出していた。掴んでから外に出すまでの一連の動作が連続写真で収められていた。私の頭の中はハテナマークでいっぱいになった。「え、毛糸の玉?しかも水で濡らされているのはなぜ?そして手で掴んで外に出すって?」と。

別の日の写真には、スティックシナモンを嗅がされているモモタが映っていた。八角を嗅いでいる写真も。匂いの嗅ぎ分けの練習なのだろうか。シナモンの匂いが悪影響を与えるとは思わないが、そこまで一般的とは言えないシナモンを選んだのはなぜなのだ。そして八角の匂いを嗅いだことない日本人はかなり多くいるだろう。

私がシナモンスティックの匂いを嗅いだのは、学生時代にしていたレストランのアルバイトの時だったと思う。モモタは生後7ヶ月にして、アラフォーの親よりも経験値が豊かになった。
「郷に入っては郷に従え」という諺がある。シンガポールの乳児教育を完了したモモタは、どんな風に育つのだろうか。今日は、ターメリックの匂いでも嗅いでいるのかな。



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この記事を書いた人

SingaLife編集部

シンガポール在住の日本人をはじめ、シンガポールに興味がある日本在住の方々に向けて、シンガポールのニュースやビジネス情報をはじめとする現地の最新情報をお届けします!

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