駐在夫、子を育てる-36- 流行

これはシンガポールに駐在する妻に帯同し、“駐在夫”として家事や育児に奮闘する日々を綴ったコラムです。シンガポールのフリーマガジン「シンガライフ」誌上で連載しているものに一部加筆して、ウェブでも公開しています。

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1歳を迎えたモモタ(仮名)。1歳になるまでに、彼の中では色々な行動が流行(はやり)になっては下火になりを繰り返している。その奇怪な行動の一部をぜひ、ご紹介したい。

生後半年を過ぎて、ベビーチェアに座らせて、しばらくしてから発現したのが、物を落下させる行動。落下した物の行方を見守るところまでがセットになっている。水飲みコップを落としては、床に転がるコップを椅子の上から覗き込んで、こちらを見てニヤッと笑う。コップの次はスプーンを落として、覗き込んではニヤッと笑う。落下する位置を確認しているのだろうか。だとしたら将来は物理学者の道が拓けている。

次に目についた行動は、壁に頭を打ち付けることだ。自宅の壁も床もコンクリートで、大人でもぶつければ結構痛い。ある日、室内に響く「ゴンゴンゴン」という重低音。なんの音かと思ったら、モモタが壁に頭を打ち付けているではないか。打ち付けたあと、こちらを見て、ニヤッと笑っている。嬉しそうだ。しかし、続けさせるわけにもいかないので、ストップをかけると、静止する手を振り切ってなお、打ち付けようとする。まるでサイコ映画だ。

一度床めがけて頭を打ち付けたら痛かったのか、泣いた。それ以来、床への”ヘッドバッド”は影を潜めた。この行動は他の流行よりも長く続き、数ヶ月の間、思い出したようにタンスにゴンゴン、ではなく壁にゴンゴンを繰り返している。

1歳を迎えるころ、口に含んだ水を吐き出すという行動をするようになった。吐き出される水は着ている洋服を濡らし、胸からお腹にかけてびちゃびちゃに。保育園がお休みの土日など、1日で5回は着替えるはめになる。ん?でも保育園では、朝のお送りと夕方のお迎えで着替えさせられていることはほとんどない。保育園ではこの奇怪な行動はしていないのだろうか。それとも。。。

保育園では吐き出す余裕すら与えないように、常に渇きを覚えさせている状態をキープしているのだろうか。

他の赤ちゃんの親たちに話を聞けば、それぞれ個性的な行動が表出して面白い。食べ物を口に含んでは吐き散らすだとか、父親のすね毛を狙い撃ちして抜きにかかるとか。


この記事を書いた人

SingaLife編集部

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