独バイオ企業ビオンテックがシンガポールにワクチンの製造拠点設立へ

新型コロナウイルスのワクチンを米製薬大手ファイザーと共同開発したドイツのバイオ医薬品企業ビオンテックは5月10日、シンガポールを東南アジア総括拠点と指定し、ワクチンの製造拠点を設置すると発表しました。

ビオンテックは計画の認可を取得したうえで、2021年中にシンガポールオフィスを開設し、工場建設に着手する予定です。2023年の稼働開始を目指し、最大80人の雇用創出を見込んでいます

ビオンテックのウグル・サヒン最高経営責任者は、シンガポールに製造拠点を設立することで、「(製造した新型コロナウイルスワクチンの)一定の割合がシンガポールに渡ることになる」と述べました。

新拠点では最先端の製造・デジタルインフラを使い、mRNA技術を使った感染症のワクチンやガンの治療薬を製造する予定です。ビオンテックとファイザーの共同開発した新型コロナウイルスのワクチンは、mRNA技術に基づいています。mRNA技術を使ったワクチンはわずか数週間で大量に生成・製造でき、従来のワクチンと比べスピーディーに大規模な生産が可能です。ビオンテック社は新拠点において、年間数億回分のmRNA技術に基づくワクチンの製造を推計しています。

世界的なワクチン需要の急増により、生産量を増やすためドイツやベルギーなどの国や米国各地に多くの製造拠点が設立されましたが、ほぼすべての国で需要が供給に追いついておらず、世界保健機関(WHO)は「ワクチン危機である」と指摘しています。

新拠点設立は、シンガポール経済開発庁(EDB)の投資を受けます。EDBの会長であるBehSwan Gin博士はこの投資により、「ビオンテックのmRNA技術に基づいたワクチン製造施設は、将来のパンデミックの脅威に対し大きな貢献となるでしょう」と述べています。

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SingaLife編集部

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