シンガポールで食後に食器類を自分で返却することが義務化に。9月以降は罰金の可能性も

シンガポール居住者の胃袋を支えるホーカーセンター(屋台街)で、9月1日以降は、食後にトレイや食器類を返却口に返却しなかった場合に罰金が課される可能性があります。これは、シンガポール国家環境庁(NEA)が6月22日に発表したもので、初回の違反は警告、二回目以降は罰金が科せられる可能性があります

NEAはすでに、6月1日からトレイ返却の義務化を開始。新しいルールに慣れるための移行期間として、6月1日から3カ月間は違反者に対して勧告することにとどめると発表していました。

しかし、トレイ返却の義務化が開始された時には、新型コロナウイルスの行動規制の強化によって、ホーカーセンターを含む店舗内での食事が禁止されていました。6月21日にようやく店舗内での飲食が解禁されました。こうした事情があったものの、NEAは当初の予定通り9月以降は罰金を科す可能性があるとのことです。

持続可能性・環境担当のAmy Khor上級大臣は「9月1日まで2カ月以上、勧告にとどめる期間があるので、人々の意識を高めて食後の食器類を返却する習慣を身につけてもらうには十分だと思います」と述べています。

Khor大臣はBukit Merah Viewで新型コロナウイルスのクラスターが発生したことを踏まえて「外食が可能になったことは喜ばしいことですが、公共の場での食事にはかなりのリスクがあり、高い水準の清潔さを維持することが重要です」と述べ、衛生環境向上の重要性を強調しました。

NEAはトレイ返却義務化の認知度を高めるために、広報活動を強化すると述べています。Khor大臣は6月22日、NEAの職員が4,500人以上の食事客に対してトレーの返却を忘れないよう注意喚起を行ったと述べました。また、SGクリーン・アンバサダー(監視員)が巡回し、食事後の片付けを促す取り組みも行われています。

屋台で働くAmy Leeさんによると、トレーを返却する人の割合が、義務化される前は3割程度だったものが、現在は7割程度にまで上昇していると感じるということです。「テーブルに食べ物が残らないので、(食べ物を漁る)鳥の数も減りました」と語っています。

9月1日以降は、違反者に対し初犯の場合には警告を出し、再犯の場合には罰金を科したり起訴する可能性があります。

住民からは、トレイ返却に賛同する一方、「罰金を科すというのは、少し強引な気がします」「シンガポール人は十分に市民としての意識があると思っていました。この法律が必要なことは残念なことです」といった声も聞かれました。



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SingaLife編集部

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