シンガポールの名門小学校周辺の不動産物件、入学登録制度変更で販売・賃貸価格上昇か

シンガポールで小学校入学登録制度の変更に伴い、入学希望者が多い国内の名門小学校近辺の住宅販売・賃貸価格が上昇する可能性が不動産関係者らから指摘されています。

教育省(MOE)は9月9日、親が卒業生であるなどといった学校とのつながりがない子どもに充てられる入学登録期間2Cに関し、入学希望者が定員を上回った場合、自宅と学校との距離がより近いシンガポール国籍の子どもに優先的に入学を認めるよう制度を変更すると発表。

今回の変更は、2Cの入学定員枠をめぐる競争激化に対応し、入学枠の維持と入学する児童の多様性の確保を図る狙いがあり、MOEは合わせて、2Cの入学定員枠を倍増する方針も示しました。

これを受け、不動産大手OrangeTee & Tieのシニア・バイスプレジデント(リサーチ・分析担当)、クリスティーン・スン氏は、今回の変更が、人気校周辺の住宅を購入する余裕がある保護者に恩恵をもたらす可能性に言及。

学校と自宅との間の距離に応じた入学者抽選制度を採用する学校が増えるなか、タンピネスのセイント・ヒルダズ小学校やブキット・ティマ地区バーカー・ロードのアングロ・チャイニーズ・スクールといった人気校から1km以内の中古民間住宅の販売価格が、すでに地区平均価格を11~19%程度上回っているエリアもあり、スン氏は、「需要増加で自宅の賃貸・転売を検討する家主も増えるだろう」とつけ加えました。

一方、小学校に入学する子どもを持つ保護者らからは、登録制度の変更について、入学希望校の卒業生の子どもは、親が同窓会に加入している場合、入学希望者が定員を超過していなければ、入学をほぼ保証されていた従来の方式と比べ、「卒業生以外の親など、これまで学校とつながりがなかった者にとってより公平だ」として、歓迎する声が上がっています。

日本以上に激しいと言われるシンガポールの学歴競争。その過熱ぶりは、不動産市場にも影響を及ぼしているようです。



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SingaLife編集部

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