シンガポール旅行に便利なのはどれ!?~ツーリストパス、EZ-Linkカードを徹底検証

シンガポールを快適に旅行するには、MRT(地下鉄)やバスなどの交通網を“賢く”使いこなすことが重要。公共交通手段が充実しているシンガポールでは、これらを使いこなせれば観光地をほぼ網羅できると言っても過言ではないのです。

でも「どんなサービスがあるのかよく分からないし、結局何がお得なの?」という方も多いのでは?

そこで、今回はシンガポールをリーズナブルに移動できる便利な旅行者向けのパス「ツーリストパス」と公共交通機関のプリペイドカード「EZ-Linkカード」について詳しく解説していきましょう。




旅行でパスや交通ICカードは必要?

「シンガポールを旅行(短期滞在)するときに、パスや交通系ICカードは必要?」という、そもそもの疑問がありますよね。

シンガポール在住歴9年の筆者の結論から言うと、使う方がはるかにお得です。パスも交通ICカードも、都度運賃を支払うよりも割引がききます。

タクシー代は日本と比べたら安いものの、電車やバスと比べるとやはり割高なので、いろいろ回りたい場合、タクシー代が馬鹿になりません。また、旅先で交通機関を使ってローカルの人達と一緒に移動するなど現地の文化に触れることは旅の思い出にも繋がるのではないでしょうか。

基本的に物価の高いシンガポール、出費を抑えつつ、ローカル文化にも触れる移動手段としてうまく使ってみてはいかがでしょう。パスも交通ICカードも都度運賃を支払うよりも割引がききます。


ツーリストパスとは?

では、実際にどんなサービスなのかを見ていきます。

シンガポールツーリストパス」は、旅行者向けに発行されている交通系ICカードです。MRT(地下鉄)やバスが乗り放題になるので、料金を気にせず乗り降りできるほか、一部観光施設や飲食店での割引などの優遇も受けられます。


ツーリストパスの料金、詳細、期間、特典

シンガポールの公共交通機関乗り放題パスは全部で4種類。期間や価格は以下の表で比較してみて下さいね。 

 シンガポール
ツーリストパス
SGツーリスト
パス
シンガポール
ツーリストパス
プラス
STPチャーム
価格S$10/S$16/S$20
デポジット込みだとそれぞれにプラスS$10
S$25S$38S$36.9
期間1日/2日/3日3日 3日 1日
デポジットS$10なしなしなし
その他一部の飲食店、スパ、観光施設などの割引あり ツアーや飲食店などのバウチャーあり 

 

◎シンガポールツーリストパス
路線バス・MRTの乗り放題パスで、期間は1日・2日・3日の3種類。路線バスやMRTに乗り放題の他、カードを提示することでさまざまな観光スポットでの割引もあります。

◎SGツーリストパス
デポジットなしの路線バス・MRTの乗り放題パス。使用期間は3日間の1種類のみ。

◎シンガポールツーリストパスプラス
公共交通機関の乗り放題+嬉しい特典付きのカード。使用期間は3日間で、特典については不定期に変更があるようですので、買う前に内容をチェックしましょう。

◎STPチャーム
マーライオンのチャーム型をしている、路線バス・MRTに乗り放題のパスで、使用期間は1日。

それぞれのパスは乗り放題期間を過ぎたら、チャージして EZ-Linkカードとして利用できます。


購入場所と購入方法

◎シンガポールツーリストパス
すべてのトランジットリンクチケットオフィスで販売しています。

◎SGツーリストパス
コンビニエンスストアCheers(チアーズ)、チャンギ空港内の旅行会社Klookで購入することができます。CheersのSGツーリストパス販売店はこちら

◎シンガポールツーリストパスプラス
チャンギ空港の各ターミナルにある、Changi Recommends counters(チャンギ リコメンズ カウンターズ)。詳細はこちら

◎STSチャーム
現在売り切れ
今後の販売に関しましては、WEBサイトなどをご確認ください。

 

ツーリストパス払い戻し方法

シンガポールツーリストパスのデポジットの払い戻しの詳細についてご説明します。

●払い戻し場所:
 全ての駅のTransitLink(チケットオフィス)

●払い戻し金額:
 パス購入時にスマートカード使用料として支払ったデポジットS$10

●払い戻し期限:
 カードが最初に発行された日から6日以内

●その他:
 期限内に返却しないとデポジットは払い戻しされませんが、同じカードを利用して別のカードを購入することができます。その場合、カードのレンタル期間はさらに5日間延長されます。

レンタル期間終了後も、MRT駅構内の自動精算機で現金にチャージすれば、通常のEZ-Linkカードとして利用することができます。電車やバスなどの公共交通機関、およびEZ-Linkカードでのお支払いが可能な一部の加盟店でも利用可能です。


注意ポイント

便利なツーリストパスですが、いくつか注意ポイントがあります。

1:営業時間

まずは上記でお伝えした払い戻しなどの際のチケットオフィスの時間

駅のチケットオフィスごとに営業時間が違っていたり、祝日は休み、営業中でもランチタイムは担当者不在で対応不可というケースもあるので、事前に場所と時間をしっかり確認しておきましょう。

2:有効期間

パスの有効期間は、基本的に公共交通システムの営業時間に基づいています。パスの1日の範囲は、パスの最初の使用からその日の公共交通サービスの終了までとなります。

バスサービスのタイミングと運行時間については、ウェブサイトを参照してください。

3:プレミアムサービスのバスはNG

公共のバスや電車のみに適用されますが、Sentosa Express、 RWS8、 Night Owl, NightRider、 Chinatown Direct、などの「プレミアムサービス」では乗り放題パスの利用ができません

続いて、交通系ICカードのEZ-Linkカードです。

EZ-Linkカードって何?

日本でおなじみの交通系乗車ICカード、例えばSuica(スイカ)、PASMO(パスモ)などのシンガポール版がEZ-Linkカード。シンガポール在住者にとっても欠かせない存在です。

EZ-Linkカードはどこで買えるの?

●MRT駅やバスターミナルにあるトランジット リンク チケットオフィスコンセッションカード交換所
※2022年3月15日以降は、アカウントベースのEZ-Linkカードのみの販売となります。
 費用→返金不可のカード代金S$5+チャージ代金S$5

●セブンイレブン、バズ、チアーズなどのコンビニエンスストア

●一部のショッピングモールやバスターミナルに設置されたEZ-Link自動販売機

ShopeeLazadaEZ-Link公式eコマース プラットフォーム

●A Mobile、The Handphone Shop、La Tendo、Golden Village、Popular bookstoresなど、一部の小売店 →これらのお店は販売店ごとに購入代金が変わります

 

使い方は簡単

使い方はシンプルで、駅の改札口を通る前に読み取り場所にかざすだけで、降りる際も自動的に料金が徴収されます(運賃は乗車距離に応じて加算)。

シンガポールは公共交通機関の運賃が日本と比べて大幅に安く、電車でもバスでも初乗り運賃はおよそS$0.95程。1回の乗車で最大S$2.21と少ないのも嬉しいところ。

ちなみに有効期限は5年間です。何度もシンガポールを訪れる方は有効期限をチェックしましょう。


チャージの仕方

日本のカード同様、チャージ(トップアップ)をする必要があります。チャージできる場所は

●MRT駅の券売機
●セブンイレブンのカウンター
●銀行ATM
●アプリ

など。

同カードについて詳しくはこちらを参照して下さいね。


ツーリストパス、EZ-Linkカード、どっちがいいの?

結局「ツーリストパス、EZ-Linkカード、どっちがいいの?」という話ですが、基本的な料金として、MRTの運賃はS$0.92~S$2.17、バスの運賃はS$0.92~S$1.12(※目安料金)S$10の1 DAY PASSを買ったとして、Bugis駅Raffles Place駅までの2駅移動で通常片道料金はS$0.92。

ざっくり言ってしまえば、仮に近い距離を細々と移動する場合、最低10回以上乗るならもとがとれると言えるでしょう。

一方、EZ-Link カードはシンガポールツーリストパスのように乗り放題にはなりませんが、都度チャージする形なので「もとをとらないと!」と気負う必要がなく、使いたい分だけを効率的に支払うことが出来ます。


旅の目的地や予算によってうまく活用しよう!

とにかくあちこち回りたい。施設も出来る限り見たい、いちいち料金を気にせず、自由に動き回りたい →ツーリストパス

行きたい所がピンポイントで決まっている、慌ただしく動き回るのが好きではない、無駄に交通費をかけたくない →EZ-Linkカード

動き方にもよりますが、筆者個人的には、基本的にはEZ-Linkカード、交通機関の乏しい場所に行く際はタクシーなど、うまく使い分けると良いかと思います。

また人数によっても、例えば、1人旅、3人、4人など、何人で移動するかによっても、タクシー代金の負担も変わる可能性がありますよね。動き方や旅のご予算を鑑みて、うまく活用してみて下さいね!

●記事内容は執筆時点の情報に基づきます。



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この記事を書いた人

SingaLife知りつくし隊

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