シンガポールの虫対策を徹底解析!おすすめグッズなど一挙紹介!

熱帯気候のシンガポールでは、湿気が多く、虫が繁殖しやすい環境となっていて、一年中昆虫たちが活動しています。ゴキブリも夏が1番元気ですし、蚊は言うまでもありません。アリも冬眠するものもいますが、常夏シンガポールでは一年中動き回っています。

そんなシンガポールでは、虫が介在して病気になることもあります。人間の健康と安全に対するリスクを取り除き、快適に生活するための害虫駆除、もしくは虫を発生しないように注意する必要があります。ここでは害虫駆除対策の「シンガポール版」をご紹介します!



シンガポールでの虫事情

さまざまな殺虫剤

日本から来た方からよく聞くのが、虫に悩まされているというお話しです。でももちろんシンガポール人の家庭でも害虫対策は永遠のテーマ。殺虫剤売り場の充実ぶりを見てもおわかりでしょう。

ーヤモリが怖い
ーゴキブリが嫌で家中どこもかしこもテープで目張りしている

皆さんいろいろな対策を講じています。ということは、それだけ害虫被害が大きいとも言えますよね。この記事ではシンガポールでよく見かける害虫、予防法などをご紹介します。少しでもどきどきしないで暮らせるように、皆さんにとって役に立つお話をご紹介します!

シンガポールの家屋でよく見られる虫と予防法をご紹介!

ゴキブリ


ゴキブリによる病気

ゴキブリは体や足で病原体を拾い、移動しながら食品や調理器具、キッチンなどにばい菌をばらまきます。食中毒、サルモネラ、喘息・アレルギー(くしゃみ、咳、鼻づまり、皮膚の発疹)などを発症する方もいるので要注意です。

予防法

①清潔にする
ゴキブリは清潔な場所が嫌いです。ゴキブリを家に入れないためには、家を清潔にし、整理整頓をすることが大事です。もちろん、洗い物を流しに置きっぱなしなんてもっての外です!まずは素早く洗いましょう。そしてシンクも洗い、水分が残らないようにした方がよいです。


②すき間をふさぐ
信じられないくらい細い隙間からも侵入できるので、ダストシュートも危険です。シンガポールでは、ふたのところに貼り直し可能なテープを貼り、ブロックしている方もいらっしゃいます。もちろん、開閉は素早くしましょう。

さらに怖いのが、コンクリート・床のタイルのひび割れや欠けた部分にまで、ゴキブリが潜んでいることです。Fillerなどでひび割れを防ぐ方がいいようですが、賃貸の場合はオーナーさんや不動産屋さんにご相談することをおすすめします。


③パンダンの葉には要注意
シンガポールでパンダンの葉がゴキブリ避けにいいと聞いたことはありませんか?ときどきタクシーなどでも積んでいるドライバーさんがいますが、実は忌避効果は弱く、乾燥してしまうと逆にゴキブリの温床となることもあります

その他、ニームオイル、ニンニク、キャットニップ、ローリエなどの天然の忌避剤も効果があるそうです。試してみてはいかがですか。


④猫

筆者宅には猫がいますが、ゴキブリ退治に一役かってくれています。夜中に狩りをしているようで、朝起きるとひっくり返ったゴキブリがいたこともあります。時には足が一本だけ落ちていたり。とても助かっています!

恐怖の実話

夜中、ガサゴソという音に気づき、電気をつけてみたら「さささ」と隠れたゴキブリの子供たちを見つけたそうです。なんと宅配の段ボールにゴキブリが付着していたようで、すぐに害虫駆除をお願いし撃退できたものの、こういう例は結構多いと業者の方も言っていたそうです。箱は早めの処分をおすすめします。


蚊による病気

デング熱、マラリア、ジカ熱などの致命的な病気を媒介します。

NEAの発表によると、2022年に報告されたデング熱の総患者数は30,969人(2022年12月2日時点)です。これは2021年の1年間で記録された総患者数の約6倍、2020年に記録された患者数の約90%に当たります。

シンガポールでは、定期的に殺虫剤を噴霧していて駆除に努めていますが、それでもこれだけ病気が発生しているのはすごいですね。

予防法

①虫除けスプレー

虫除け各種

DEET(ディート N,N-ジエチル-メタ-トルアミド)配合の虫除けスプレーがいいようです。10%以下のディート配合の製品は、生後2ヶ月からの幼児や児童に安全と言われています。また使用頻度や量などは、記載通りに使用しないと効果が薄れるかもしれません。説明書通りの使い方をしてください。

そして虫除けスプレーは、デング熱になった場合にも必須だそうです。デング熱患者を蚊が刺すと、その蚊がデング熱を媒介して患者を増やすそうです。

②蚊避けネット

出典:Amazon Singapore

2ヶ月未満の赤ちゃんなどは、ベビーカー用の蚊避けネットがおすすめです。ネット自体安価ですし、虫除けスプレーだと赤ちゃんが舐めてしまう危険性があるため、ネットの方が安心ですね。


③水回りの清掃
外出時には虫除けスプレーをするのは必須ですが、その他にも家で繁殖する前に予防策を講じる必要があります。水がたまる場所を空にして、卵を産まないようにしましょう。植木鉢の受け皿、バケツ、花瓶、ペットの水入れなどは、毎日きれいにしましょう。水がたまっても毎日洗っていれば繁殖はしません。


④天然の蚊避け
干した柑橘類の皮やラベンダーのドライフラワーのポプリなどをお部屋に置きましょう。香りがなくなったら新しいのに替えてください。またバジルは植木鉢に置いておくだけで、蚊の嫌いな香りを発します。気軽に試せる方法ですね。食用にも使えますし、試してみたい方法です。

⑤置くだけで蚊よけになる芳香剤

日本でいう「蚊取り線香」のようなものです。こちらもシンガポールでは重宝されています。

恐怖の実話

筆者の恐怖というより恥ずかしい話です。

近所でデング熱の患者が出たため、NEA(保健省)の職員がランダムに近くの家庭を訪問しており、筆者宅へも予告なしに職員がチェックしにきました。しかし、部屋が散らかっていたため、何とか数分だけもらい、とりあえず簡単に片づけをしてチェックが始まりました。

彼らのチェックは徹底しており、お風呂場、花瓶、シンク下などくまなくチェックされました。幸いボウフラはいなかったので罰金はなしでしたが、「植木鉢やバケツは気をつけてね」とご指導を受け終了しました。日本にいたらあまり経験しないことですが、シンガポールではよくある話です。今回のことで2つ教訓を学びました。

◎もしもに備えてお部屋はいつも片付けよう、水には気をつけよう!


アリ

アリもまた病気を広げる可能性のある害虫です。アリは食べかすや砂糖、甘いものだけでなく、お肉などの血にも寄ってきます。

予防法

①密閉容器は必需品
砂糖や甘いものは密閉できる容器に保存して、アリを寄せ付けないようにしましょう。またお肉が入っていたトレーなどは、洗剤などで洗ってから捨てましょう。ペットの餌の残りや買ってきたパンなども密封容器へ入れるのを忘れないようにしてください。


②巣を見つけたらすぐにスプレー
ご存じのようにアリは行列をして歩くので、まずは巣を見つけ、そこにスプレーをして一網打尽にします。もちろん通り道にいるアリにもスプレーをしましょう。その後は臭いが残らないようにきれいに拭いてください。


③アリメツ
シンガポールの西野薬局で売っているアリメツがおすすめです。小さいトレーが2個入っているので、その真ん中のくぼみ部分に液を入れます。恐ろしい数のアリが集まってくるのでびっくりしますよ。

恐怖体験

アリの凄さは何度も経験しました。アリの行列を追いかけたらDVDのケースの中に巣があったり、子供の兜の飾りの裏側の布を少し破ったら、アリの巣を発見したり、ありえない場所にアリは潜んでいます!布ですよ!

そしてある日は、キッチンに備え付けのシャッター型のカバーにまでアリがいました。常に開けっぱなしですが、たまたま閉めた時に、アリの巣を発見したり、アリとの恐怖体験は数多くあります。

どこをとってもトラウマ確定です。小さい巣なら数日で作れるというアリ。本当に怖いですね。


ダニ

ダニが原因でアレルギーや喘息を起こす人もたくさんいますよね。咬まれると赤い点々のようなものが肌に出るので、見た目ですぐにわかります。

ダニは、古い家具、ベッドシーツ、古いマットレスなどを介して移動したりします。枕、寝具、カーペットなどの場所に数百万匹も生息しており、人間やペットの死んだ皮膚や毛を食べて繁殖します。

予防法

①布張りの家具の掃除

ベッドマット、カーペット、カーテン、布張りの家具には、定期的に掃除機をかけましょう。すぐに吸い込んだゴミをゴミ袋に入れ捨てましょう。肉眼では見えませんが、掃除機の中でも繁殖するそうです。


②お湯で洗濯
特にダニの温床になりやすいベッドは、カバーやシーツなどを少なくとも54℃のお湯で洗いましょう。お風呂などは毎日窓を開けて乾燥させ、結露などがあれば拭きましょう。


ヤモリ

家を守る家守(ヤモリ)。虫などを食べてくれて有益なのは分かっていますが、その姿が何ともいえませんよね。守ってくれなくていいから出ていって、と言いたくなりますよね。シンガポールでは一年中、あちらこちらで軽快な「チチチ」という声が聞こえてきます。

予防法

①新入経路をチェック
1cmほどのすき間があれば外から侵入しますので、玄関ドアも下部分にゴム製のすき間テープなどを貼りましょう。もちろん入居前にヤモリの住人がいないかチェックしてからです。その他、すき間や穴などがあれば丈夫なテープなどでふさぎます。


②ヤモリが苦手なものを置く
ナフタリンを引き出しや食器棚など、ヤモリが出やすい場所に置くとヤモリが逃げます。また唐辛子にも弱いので、タバスコや唐辛子でスプレー液を作り、家の周りに吹きかけるとヤモリが遠ざかります。タマネギやニンニクなどの臭いも苦手らしく、こちらも水と混ぜてスプレーしましょう。

以前筆者がやっていたのは、水のスプレーをあちこちに常備していました。見かけたらヤモリを狙い撃ちしてました。小さめのヤモリなら動きが鈍くなるので、捕獲してダストシュートへ。自力で逃げ出すので殺さなくていいから気持ちが楽です。

③殺虫剤
こちらも効き目はあるようですが、やはり生き物を殺すのはなるべく避けたいですよね。入ってこないように、玄関前でシュッとするのがいいでしょう。ヤモリ版ゴキブリホイホイもありますが、これも怖くて使えませんでした。

勇気のある方はどうぞ。噂では結構かかっているとか。

恐怖体験

洗濯機を回し終わって、ドアを開けて洗濯物を取り出したら、コロンと白っぽいものが転がり落ちてきました。拾ってみると小さい頭がい骨らしきもの。ひゃーと叫んで窓から放り投げました。

どうも洗濯機のドアを開けっぱなしにしていたのでヤモリが中に入ってしまったんでしょう。とりあえず半泣きで洗濯物にホースで水をかけまくり、洗濯機も数回空のままで回し、そのあとで再度洗いましたが、しばらく気分が悪かったです。もちろんその後はドアを開けっぱなしにはしていません。


小さなお子様やペットがいる場合に気を付けることは?

猫には、エッセンシャルオイルやローリエは危険と言われています。同様にエッセシャルオイルによっては、小さいお子さんにとっても避けるべきといわれるものもあるので、事前によく調べてお使いください。

万能の虫除けと言われるニームオイルは大丈夫と言われていますが、かかりつけの獣医さんに相談するのもいいかもしれません。

殺虫剤においても臭いの少ない物などさまざまです。幼児にもペットにも安全な市販の殺虫剤もあるので、使用量や使用方法についてもしっかり確認して使ってください。

Amazon Singapore

こちらは お子さんやペットにも安全と表記してあります。

こちらはディートを含まない、天然植物エキス配合のものです。


シンガポールの害虫駆除業者とは?

出典:イラストAC

いろいろ対策をしても、100%撃退するのは難しいかもしれません。そんな時にはやはりプロの手を借りるのがベストです。筆者自身まだ呼んだことはないのですが、いろいろ業者、プランがあります。対処する部屋数や回数などもさまざまです。ゴキブリなどは一度ではなく、何度か駆除作業を行うことが効果的と言われているので、一度業者の方に相談してみましょう。

インターネットで「Pest Control Singapore review」と検索すると、シンガポールで害虫駆除を行っている会社を見比べて検索することが可能です。その中からピックアップし、予算をチェックするのもいいですし、賃貸の場合は管理会社やオーナーさんに相談してもいいでしょう。シンガポールはきちんとライセンスを持っている業者ばかりなので心配はありませんが、知人からの紹介なら安心です。

Rentokil Initial Pest ControlIKARI Servicesなどがおすすめです。

まずは連絡をしてみて、

①すぐに返答がある(連絡が取りやすい)
②対応が親切
③金額

などチェックポイントを決めてみると比較しやすいですね。


害虫なしの気持ちいい暮らし

朝から虫をみて気分が悪くなったり、夜中に驚いたりしないように、不法占拠者には速やかに退去してもらいましょう。

どんな虫にもヤモリにも共通するのは、家をきれいにすることです。定期的に大掃除をすれば、害虫がいなくなり、害虫がいなくなればヤモリもいなくなります。そして家もきれいになるという一石二鳥!快適に暮らすために家族総出で頑張りましょう!

●記事内容は執筆時点の情報に基づきます。



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この記事を書いた人

林じゅん子

長崎県出身。バブル期の東京で浮かれて過ごし、そのままシンガポールへ。気がつけば20数年!香港映画がきっかけでアジア芸能にはまり、シンガポール初日本人芸能記者(自称)に。ラジオ、雑誌ともに芸能一筋、出会った芸能人は数知れず。 現在はエンタメ以外の3大好物、イケメン、おいしいもの、アニマルネタ目を光らせる。期間限定&新製品にも目がない、ローカルどっぷりジャパニーズ

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