シンガポールの医療保険は日本と大違い!?現地在住スタッフおすすめの日系クリニック・保険会社をご紹介！

• 生活全般

2023.03.16

シンガポールに在住し始めた方、またこれから移住や駐在、留学を予定している方の心配事の1つに医療保険制度があるのではないでしょうか。滞在先で体調を崩したらどうしよう？、子どもが突然事故にあったら？、お金はいくらかかるの？不安を挙げるとキリがありませんね。生活をするうえで医療はとても身近な問題です。

ここでは、シンガポールでの医療保険制度について詳しく解説していくとともに、おすすめの日系クリニックと保険会社も併せてご紹介していきます。

シンガポールの医療保険制度

シンガポールは社会経済をはじめ、さまざまな分野で先進的な国といわれていますが、それは医療においても例外ではありません。各医療サービスの技術や設備、医療従事者のレベルなどはアジア周辺国の中でもトップクラスの水準にあり、世界的に医療先進国とも評価されています。

その一方で、シンガポールには日本の社会保険や国民健康保険にあたる医療保険制度はなく、基本的に100%自己負担であるため、シンガポールに移住する際には事故や病気に備えて各自で民間の医療保険会社に加入することが必須です。

また、シンガポールの病院は自由診療形式であり、日本のように医療行為の点数で治療費が決まることはなく、各医療施設で治療費が大幅に異なることもあるので注意が必要です。

シンガポール国民と永住者の医療保険について

シンガポールには、CPF（Central Provident Fund: 中央積立基金）という政府が一定額を徴収する積立貯金の制度があり、国民と永住者はここから一部を医療費に充てることができます。この中にメディセーブ（Medisave）という医療費の口座があり、ここから医療費を拠出することができる仕組みです。

そのほかにも、このメディセーブを基盤として、大病や大けがを患ったときのための医療保険にメディシールド（Medishild）が、さらに主に低所得者層向けに政府が支出するメディファンド（Medifund）が整えられています。

シンガポール国民と永住者のための医療は、このメディセーブ（Medisave）、メディシールド（Medishild）、メディファンド（Medifund）という3つの方式によって支えられています。

移住者の医療保険について

海外からの移住者は、シンガポール国民や永住者と違ってCPFの対象とはならず、医療サービスを受ける場合は完全に自由診療となります。

自由診療となると私立病院は言わずもがな、公的な医療施設でも高額となる場合があります。また、病院も施設によって治療費が大幅に違うことがあり、診療所によってはかなりの差が出ることもあります。

高額な医療費に面食らうことがないよう、移住者の方は、万が一のケガや病気に備えて各自で任意の医療保険に加入しておく必要があるでしょう。

シンガポールにおける医療費の差

シンガポールは病院や医師によって大幅に医療費が違うケースが多いです。事前に下調べをせず、ちょっとした風邪をひいて病院に行ったら目が飛び出るほどの高額な請求が来たなどという話も耳にします。

日本では医療行為の点数で金額が決まるため、全国各地である程度統一されている感はありますが、シンガポールでは病院側が独自に料金を決定する自由診療のため、医療器具の充実具合や担当医師の設定に大きく左右されます。また、病院は私立と公立がありますが、一般的に私立の方が高額になる傾向があります。

日本語OK！安心の日系クリニック

予期せぬケガや病気に見舞われたときは誰でも不安になります。それが右も左もよくわからない異国の地ならばなおさらです。新型コロナウイルスの余波もあり、なかなか帰国が難しい状況にいる方もいるかもしれません。そんなときに日本語が通じる病院やクリニックがあればとても安心できますよね。

シンガポールで日本人医師が運営する病院をお探しの方のために、今回6つの日系クリニックをご紹介します。基本的にどの病院も通訳スタッフが在籍しており、各種保険対応・キャッシュレス決済が可能です。

MD International Medical Centre

2016年にシンガポールで開院。総合内科をはじめ、専門的な診療内容も多岐にわたる日系クリニックです。

医師によると、シンガポールでは在宅ワークが増えたことで自律神経の乱れや首、肩、腰の痛みを抱える方が多いため、皮膚や筋骨格系のトラブルに関しても院内で熱心に研究を続けており、どの患者さんにも医療機器の説明などを交えながら柔軟に対応してくれます。

日本語対応可能なスタッフも多数在籍しており、医療機器も幅広く整えられているため、患者さんに安心感を与えてくれます。アクセスもオーチャード駅付近のネピア駅から徒歩3分と好立地です。

日本メディカルケア

出典：日本メディカルケア

マウント エリザベス病院を運営する「パークウェイ」グループに属している日系クリニック。特にドック検診の充実は日本と同等のレベルで、事前に丁寧なアドバイスが日本語で聞けるほか、設備や機器もMRA、MRI、CTなども最新設備が配置されています。

専門医、技師、検査室の間でも連携が強く、健康上の懸念を抱える患者たちの大きな力になってくれます。一般外来は予約不要です。

Healthway Japanese Medical

出典：Healthway Japanese Medical

Healthway Japanese Medical（ヘルスウェイ ジャパニーズ メディカル）は、1990年に最初の医院が開設されて以来、患者ファーストの姿勢を長きにわたって維持してきました。

シンガポール国内に100を超える医療センターと診療所をかまえ、医療ネットワークが強いです。日本人医師によるメディカルトークが開催されるため、現地の日本人にとって有益な医療情報を入手できる体制が整っています。

デンタル部門もありますが、メディカルとデンタルで立地場所が異なっており、メディカルは商業の中心地オーチャードロード沿い、デンタルはシェントンウェイ沿いと、両方とも目につきやすい位置に建っています。

ニホンプレミアムクリニック

出典：ニホンプレミアムクリニック

月曜日から土曜日（午前中のみ）まで診療受付が可能で、整形外科や皮膚科もあり、日本の総合病院とほとんど変わらぬ規模の医療が受けられます。専門医がクリニックに来て、日本主治医とともに患者を診療するため、言葉の心配も無用です。

また、予防接種も予約可能で、母子手帳の接種履歴を確認し、接種スケジュールの作成やアドバイスも受けられます。日本国内とシンガポールでは受けられる予防接種が異なるので、アドバイスを貰えると安心しますね。

建物のあるノベナは医療に力を入れている地区としても有名です。ちなみにHPでは各医師の実績や人柄を動画で閲覧することができます。

ことびあクリニック

出典：ことびあクリニック

LINEから簡単予約できる365日無休の日系クリニック。外来診療は17:00まで、オンライン診療は21:30まで受付可能です。総合診療をはじめ、内科から心療科までと幅広く、診察時は必要に応じて医療通訳スタッフも立ち会います。

場所はフォート カンニング駅から徒歩4分と駅から近く、大型ショッピングモールの中に位置するため、アクセスも良好です。LINEで24時間気軽に相談ができるので、急な診療相談に備えてLINEで友達追加しておくと良いでしょう。

ジャパングリーンクリニック

1983年開設。日本人の医師、看護師がシンガポール人医療スタッフとともに運営する日系クリニックです。日本語で安心して受けられる日本と同様の医療サービスを提供しており、内科や外科をはじめとする総合外来診療を受けられます。

臨床検査、画像検査、生理検査、内視鏡検査などの設備が整っており、他医院への通院が必要な場合は紹介状も書いてくれます。シンガポールのMRT（地下鉄）のオーチャード駅またはサマセット駅から徒歩10分圏内にあるのでアクセスも良いといえるでしょう。

主な医療保険会社

海外では環境や生活様式が日本とは全く異なるため、いつどんなケガや病気に見舞われるかわかりません。旅行や移住などで日本からシンガポールへ渡航する方は、必ず民間の医療保険に加入しておきましょう。そのため、シンガポールではどのような医療保険会社があるのかを事前にリサーチしておく必要があります。

今回は、数多くあるなかでも評価が高く、優良とされる医療保険会社を3つピックアップしてみました。

AIA Singapore

AIA Singaporeは1919年にアメリカで設立された保険会社です。シンガポールでは1931年以降、数々の医療保険サービスを提供しており、通常の医療保険や重病保険のほか、障がい者や妊婦の方向けの保険も用意されています。

それぞれの保険の中でさらに項目が細分化されており、診療や入院など一般的なものから、重篤な癌や糖尿病、精神障害に特化した保険まで幅広く用意されています。

Tokio marine Insurance Singapore

日本の東京海上ホールディングスが1945年にシンガポールに事業展開してできた保険会社です。46の国と地域で運営されている大手の保険会社で、現地滞在者からも信頼が厚いです。

不慮の事故や損失・障害に対する保険や医療保険だけではなく、癌や蚊が媒介する疾病など、重篤な病気に備えた保険も多く提供しています。健康チェックなどが必要なく、いくつかの質問に答えるだけで加入できる簡易保険制度もあります。

Great Eastern Singapore

1908年に創設された保険会社で、シンガポールでは最大規模を誇ります。

医療保険においては、100パーセントの保証が53の重篤な病気に適用されたり、金額も比較的安価なわりに保証額が大きいなど、サービスが充実しています。複雑な手続きなども必要なく、いくつかの質問に答えるだけで加入できるのも利点です。

最後に

シンガポールと日本の医療保険制度の違いをご理解いただけたでしょうか？シンガポールは医療費が100%自己負担でまともに払っていれば生活費を大きく圧迫することになります。実は移住者だけでなく、CPFの対象者にとってもシンガポールの医療費は高いと感じることがあるようです。

高額な医療費を払うことがないよう、突然のケガや病気に備えるため、事前にしっかりとリサーチしてご自身にあった保険会社をチョイスすることをおすすめします。ご紹介したように、シンガポールには日本語が通じる親切対応の病院がたくさんあります。1人で悩むことなく直接でもオンラインでも気軽に相談してみましょう。

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