「Last Madame Sisters Of The Night」1920年代のシンガポールの歴史と文化を描くドラマ、放送開始!

mewatchで現在公開中の「Last Madame: Sisters Of The Night」。ヒット作「Last Madame」(2019年)の前章を描いた意欲作です。徹底したリサーチで当時を再現したセット訪問、そして唯一の日本人キャストであり、中国圏で活躍中の福地祐介さんに独占インタビューの模様もお届けします。語学習得のヒントもいただきました!



「Last Madame: Sisters Of The Night」ロケ地訪問

シンガポールの国営放送局メディアコープのデジタルプラットフォームmewatch制作のドラマ「Last Madame: Sisters Of The Night」のロケ地訪問に招待された筆者。初めてのシンガポールテレビのロケ地訪問とあってとても楽しみにしておりました!

場所はAdmiraltyの貸しスタジオ。いろいろな会社の倉庫があるような大きなビルです。

一息ついた後、セット巡りが始まりました。まず最初は娼館の入り口からスタート。なんでも実際にある古い邸宅を再現したものだそうです。

ここで主要キャストの2人がお出迎え。なんと着物を着ています。そうです、ここは日本の娼館。昔からゆきさん達が働いていた場所です。

エグゼクティブプロデューサーJean Yeoさんは、かなりの歴史好きで今回のドラマ撮影のためにも時間をかけて、リサーチをされたのとか。セットも時代考証に沿って作ったそうです。細かいところにこだわって作った力作。

ふすまも全て製作

Jean Yeoさんはたくさんの本を読み、彼女たちの辛い生活に心を揺さぶられたと言います。

キャスト4人勢揃い

 

ストーリー

出典:Mediacorp


「Last Madame Sisters of the Night」はヒット作「Last Madame」(2019年)の前章を描いたドラマ。

出典:Mediacorp

1920年代を舞台に、姉妹愛、サバイバル、スパイ活動、当時のシンガポールの歴史と文化をテーマに描く。

若き日のフォン・ランとアヨークの物語が並行して描かれ、一方は裕福だけれど息が詰まるような抑圧的な生活から逃れ、もう一方は日本のひどい貧困から逃れシンガポールへ。2人は悲劇を共有することで友人となり、悲惨な状況に立ち向かい、戦い続ける。そして『ラスト・マダム』と呼ばれる、一大女傑へと成長していく。

そうしてシンガポールのセットとマレーシアロケで数か月かけて撮影した本作、「Last Madame: Sisters Of The Night」には、日本人キャストとして福地祐介さんが出演しています。メディアコープへの出演も多い、福地さんにお話しを伺いました。


福地祐介さん独占インタビュー!

出典:Mediacorp

台湾を拠点に中国、シンガポール、日本とアジアで活躍中の俳優福地祐介さん。中国語はもちろん、台湾語、英語、フランス語も堪能な、真の意味の国際派俳優です。シンガポールのドラマ「Last Madame :Sisters Of The Night」にミステリアスな男、ダイスケ役で出演しています。

今回アメリカで撮影中の合間を縫って、インタビューに応えてくださいました!
福地祐介さんInstagramもチェック!


国際派俳優への道のり

福地さんは、日本でモデル、俳優としてのキャリアをスタート後、役者として何が必要かと考え、独学で中国語を学び始めます。そして多くの映画で演技がすばらしいと惹かれた俳優たちは、全て北京芸術学校出身だったということもあり、中国圏での俳優活動をすることを夢見るようになったといいます。

縁あって訪れた中国で現在のエージェントに出会い、今に至るというまさに有言実行な福地さん。魅力的で人間性あふれる福地さんのインタビューをご覧ください!


多忙な日々

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コロナが落ち着くと同時に、仕事がどんどん入ってきている福地さん。忙しいスケジュールの一端は、まず今年公開される主演映画「動物感傷の清晨」という台湾のアートフィルムがエストニアの映画祭にノミネートされ、1週間エストニアに滞在されたそうです。

そして家に帰ってすぐに、空港から新幹線で台南へ、その後、シンガポール、アメリカ。コロナが明けてきたこともあり、あまり家に帰らない半年だったそうですが、忙しくない日々(コロナ)を過ごしたので、忙しい方がうれしいとおっしゃる福地さん。確かに俳優さんにとって撮影できない日々というのはつらいものですよね。

そしてインタビュー時は初の自伝的本の出版直前で、より忙しかったようですが疲れの全く見えないフレッシュなお顔は、さすがの一言です。


脅威の語学力について

福地さんといえば、語学の達人という印象があります。

「よくいろいろな方が(語学力について)そう言ってくださるけど…。自分としてはそうは思わないです。もともと素養として英語に興味はあり、大学受験の際も英語は好きな科目でした。

僕自身の中に海外への興味があり、また中国語ができれば「自分が見ている俳優さんや監督と一緒に演技ができる」と思うと、学ぶことは苦にならないというか。興味があることをやっているので、大変だと思わなかったですね」


「語学というと、難しいイメージがあり、習得に時間もかかります。僕の場合、ただ話すだけでなく、セリフとして使いこなさないといけないのでより大変とはいえます。(自身の語学)レベルがあがっているとは思うけれど、いまだに毎日欠かさず学んでいます。でも僕にとって語学は子供が好きなゲームに没頭することと同じで、勉強とは捉えていません。」


仕事も語学習得のため

当時(十数年前)中国語を学ぶにはやはり話さないことには上達しない、と福地さんは中国語を使えるアルバイトを探します。

携帯電話も今ほどでなく、パソコンが故障したらアウトな時代。そこで中国語を学びながら、パソコン修理も覚えられるバイトを見つけ、毎日東京から千葉まで通いました。素晴らしく合理的でまさに一石二鳥。見習うべき考え方ですね。

その真面目さが評価され、2年ほど経ってバイト先の社長から上海行きを打診されます。そしてそのことを中国とつながりのある先輩に話すと、お使いを頼まれます。そして届け先のプロデューサーから歓待され、撮影所見学などをしたそうです。

それから数年後、満を持して訪れた上海で現在のエージェントを紹介され、即所属。そして端役で出演予定だった映画が「スイートハートチョコレート」でした。ですが福地さんの演じる役が膨らみ、主演陣の1人として名を連ねることになります。

主演は中華圈で人気の女優林志玲さん、そして池内博之さんも出演する作品というラッキーデビュー。そして出演者との初顔合わせに現れたプロデューサーが、なんとあの時会ったプロデューサー。しかも、お使いであの時渡した資料が、この映画の企画書だったという、まるでドラマのようなストーリー。これが福地さんの新しい道が開けた瞬間でした。

出典:Mediacorp

 

そして現在

今では日本人役でなく、現地人役も可能だろうと言われるようになった福地さんに、海外で成功する秘訣を聞きました。

「日本人だからと差別や嫌な目にあったことは一度もないです。プランや戦略という前に自分が何を持っているか、その持っているものをぶつけて努力すれば、皆受け入れてくれます。」

たった1人で外国へ行き、現地に溶け込んで頑張る姿を見れば、皆応援してくれるということですね。


初著作本出版!

日々邁進する福地さんが執筆した本はもともとは日本語で書いたものを、福地さん自身が翻訳、そして現地の人に校正をお願いし、2023年7月4日に無事、台湾で発売されました。

著書はいずれは日本語でも出版されるはず。海外へ出たいけれど…ともう一歩を踏み出せない人にヒントを与えてくれることでしょう。待ち遠しいですね。
福地祐介さんInstagramからもチェック!


今回の役柄「ダイスケ」について

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「ダイスケは、仕立て屋として暮らしていますが、実は裏の顔を持っています。ミステリアスな男です。役作りでは、台本では説明されていない彼の人生を作り上げました。どんな役を演じる際にもその役について、自分の親しい友達と同じくらい詳しくなるようにアプローチします。

今回もセリフにない部分でちょっとした仕草や言葉尻に彼の秘密を感じられるように演じました。きちんとバックグラウンドを作ってやるのは俳優として当然のことだと思っています。」

スチール写真でも感じられるように、ダイスケとして二つの顔を見せてくれます。

今回、SingaLIfe読者の皆様に向けて美しい英語でのメッセージをいただきました!

「ダイスケをどうぞご覧ください!」

◎福地さんからのビデオメッセージはこちらから


「Last Madame: Sisters Of The Night」はmewatchで!

出典:Mediacorp

そんな福地さんのかっこいい、色気漂う演技は7月13日からmewatchで公開される「Last Madame: Sisters Of The Night」でご覧いただけます。残念ながら日本からは見ることはできませんが、シンガポールのSingaLife読者の皆様はもちろんご覧いただけます。

なお、現在、mewatchでは前作「Last Madame」(M-18指定)を公開中です。オリジナルは英語でしたが、こちらは中国語になっており、戦争中に娼館を経営し、男たちを相手にたくましく生き抜いたマダム・ファンラン(ジョアンナ・ペ)と彼女の腹心の女性アヨーク(リナ・ン)、そして恐ろしい事件の秘密や深い愛情などを描いた力作です。

今回、福地さんが出演するドラマは、この作品の前章となります。なおドラマのセリフは英語なので、私たち日本人にも入りやすいです。

mewatchは海外の作品からメディアコープのオリジナル作品、英語チャンネルからタミール、マレー、もちろん中国語まで、そして無料で見れる作品も多数あるチャンネル(有料コンテンツもあります)です。ぜひお気に入りの作品を探してみてください!

≪mewatch≫

Mediacorpのデジタルエンターテイメントサービスで、モバイルデバイス、スマートテレビ、パソコン、Apple TV、Chromecast、mewatch red buttonで、ライブおよびオンデマンドのエンターテイメント、スポーツ、ニュースコンテンツを提供しています。テレビ放送前のMediacorpの最新ドラマなども楽しめます。

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「Last Madame: Sisters Of The Night 」M-18指定
2023年7月13日より、1話から5話までmewatchにて公開。
6〜10話は7月20日より公開。
 
キャスト:
Gini Chang: ノゾミ(若き日のアヨーク)
Fang Rong:チンラン(若き日のファンラン)
Yusuke Fukuchi:ダイスケ
Zhang Ze Tong:アトゥ
Min Ji Oh:ヒデミ

 
視聴はこちらから。
youtubeからも視聴できます!

●記事内容は執筆時点の情報に基づきます。




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この記事を書いた人

林じゅん子

長崎県出身。バブル期の東京で浮かれて過ごし、そのままシンガポールへ。気がつけば20数年!香港映画がきっかけでアジア芸能にはまり、シンガポール初日本人芸能記者(自称)に。ラジオ、雑誌ともに芸能一筋、出会った芸能人は数知れず。 現在はエンタメ以外の3大好物、イケメン、おいしいもの、アニマルネタ目を光らせる。期間限定&新製品にも目がない、ローカルどっぷりジャパニーズ

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