駐在夫、子を育てる-10- 届け出

これはシンガポールに駐在する妻に帯同し、“駐在夫”として家事や育児に奮闘する日々を綴ったコラムです。シンガポールのフリーマガジン「シンガライフ」誌上で連載しているものに一部加筆して、ウェブでも公開しています。


昨年9月にシンガポールで長男(モモタ)が産まれたが、とてもややこしく手を焼いたのがパスポート取得からDP取得までの一連の手続きだ。家族を巻き込んでの手続きが本当に煩雑だった。予めお伝えしておくと、今回のコラムはこの届け出に関しての文句である。

シンガポールでは、子どもが生まれてから42日以内にDP(帯同家族ビザ)を取得しなければならない。さもないと不法滞在となって、国外退去処分になる可能性がある。(その処分が本当に下るのかは不明だ。42日の猶予期間を延長することもできる)

DPを申請するには、パスポートが必要で、パスポートを取得するには、産まれてきたモモタの名前が記載された日本の戸籍謄本が必要となる。さらに、その戸籍謄本にモモタの名前を載せるには、本籍地がある日本の自治体の役所に出生証明書(日本語)を届け出なければならない。

では、どう届け出るのか。なんと郵送である。なぜメールにPDF添付ではいけないのだろうか。きっと「法律でそう決められているから」ということだろう。では、その法律を変えて欲しい。出生証明書にはモモタの写真を貼っていないので、証明書の原本でなければならない理由が釈然としない。万が一、郵送中に紛失したらどうなるんだろう。

駐在夫の場合は、本籍を皇居に置いているので手続き先は東京都千代田区だった。ただ、手続きをお願いした母は地方に住んでいるので、戸籍謄本の取得は郵送。その場合、謄本発行の手数料(450円)の支払いがまた厄介になる。

支払いは定額小為替という謎の証書で行う。定額小為替は、発行自体に手数料がかかるという。その金額は1枚につき100円・・・。450円のために400円と50円の2枚を購入した。すると手数料が200円も!なぜこんな証書がまだ現存しているのだろうか。千代田区の銀行口座に振り込みでいいではないか。

紙幅の都合でこれ以上のことは書けないが、なんとまぁ煩雑なこと。せめて原本が届く前に、メール申請すれば予め発行の手続きを進めておく、ぐらいの対応をして欲しいものだ。デジタル庁が発足した暁には、3番目ぐらいにこの部分のデジタル化に取り組んでいただきたい



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この記事を書いた人

SingaLife編集部

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