シンガポール、コロナの影響でマッチングアプリでの出会いが増加

新型コロナウイルス感染症によって、人と人との繋がりが難しくなる中、恋愛関係の形は大きく変わりつつあります。シンガポールの地元テレビ局「Channel News Asia(CNA)」が、このことを取り上げています。

パンデミックの中での恋人達

2020年4月〜6月、シンガポール政府は新型コロナの感染封じ込め措置(サーキット・ブレーカー)を取り、国民は必要不可欠な場合を除いて、外出が禁止に。
その際に「必要不可欠でない」とされたものの中には、恋人と会うことも含まれていました。同居していない恋人は、お互いの家に行くことができませんでしたし、海外に住む恋人と遠距離恋愛中であれば、渡航制限で会うこともできなくなりました。

物理的な距離に隔たれて、コロナ禍における恋愛関係は、FaceTimeやWhatsApp、Zoomといったテクノロジーによって支えられていたのです。

パンデミックの中で愛を見つける

しかし、新たな恋愛を始める人もいました。2020年には、テクノロジーを通じた恋愛が数多く生まれたのです。

シンガポールのサーキット・ブレーカー期間中、オンラインデート・アプリ「Paktor」の利用率は急激に伸びました。新規利用者数は10%増え、アプリ利用時間もパンデミック発生前に比べ10倍に増加。現在では、少し落ち着いてはいるものの、それでもコロナ発生前と比べて70%増えています。

コロナ禍において、恋愛の始まりはどのように変わったのでしょうか。

まず、よりたくさんの人がマッチングアプリを使うようになったとすれば、理論的には、アプリの中で恋人候補が増え、マッチングしやすくなったことになります。

マッチングが成立したら、ユーザーはメッセージを交換できるようになります。コロナの影響で直接会うことは難しくなったので、メッセージ交換に、多くの時間を費やすことになるでしょう。お互いについての情報交換に集中できるかもしれません。心理学上、自分自身についての情報開示をする際、恋愛感情が生まれやすいと言われています

ビデオ通話でのデートが日常的に

一方で、テキスト・メッセージだけでは、実際に会って「良い」と思える人かどうか見抜くのには限界があります。そこで、ビデオ通話の機能が発展しました。ビデオ通話なら、恥ずかしがり屋な人でもより気軽に新しい人に出会うことができますし、会ってみたらプロフィールと全然違った、ということも防げます。また、ビデオ通話で話したことがあれば、直接会いやすくなるはずです

結果として、デートするまでのハードルが低くなり、真剣交際にたどり着く割合が増えているのかもしれません。

今後はどうなる?

シンガポールでは、徐々に行動規制が緩和されており、恋人たちは直接会えるようになったので、マッチングアプリの利用率は以前よりは減少しました。とはいえ、未だに、ソーシャル・ディスタンスの規制は存在しており、アプリを利用するのは魅力的な選択肢といえるでしょう。

マッチングアプリの利用はパンデミック以前から人気でしたが、コロナの影響でそれがより一般的な手段となり、手軽な交友関係から真剣交際への移行が進んでいます。これらによって、今後数年間にアプリを通じた出会いが結婚に至るケースが増えるかもしれません。


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この記事を書いた人

SingaLife編集部

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