シンガポールのインター・ローカル校・日本人学校のランチ&お弁当事情を解説!リアルな声&便利グッズも紹介

日本の学校では当たり前の給食というシステム。実はシンガポールの小学校や中学校には給食が無いことをご存じですか?多様なルーツを持つシンガポールの学生ランチ事情は、学校や家庭ごとによって大きく異なります。
今回の記事では、インターナショナルスクール・ローカル校・日本人学校に通う子ども達のランチ事情や、保護者のリアルな声、忙しい朝に役立つ便利グッズまで詳しく紹介します。これからシンガポールで子育てを始める方や教育関係者必見の情報です!
シンガポールの「ランチ事情」ってどうなってるの?
シンガポールの一部の幼稚園には、日本と同様に給食のシステムがあります。しかし小学校・中学校・高校には基本的に給食のシステムはありません。そのかわりに、お弁当を持参するか、学内で販売している弁当やCanteen(食堂)で昼食を購入します。
学生のランチといっても、学校、年齢、家庭ごとに内容はさまざまです。今回の記事では、インターナショナルスクール、日本人学校、ローカル校ごとに、それぞれの学校に通う学生のランチ事情を紹介します。
インターナショナルスクールのランチ事情
幼稚園・保育園では、一部の学校で給食が提供されますが、お弁当の持参も可能なことが多いです。
小学校〜高校はお弁当を持参するか学校内のCanteen(食堂)で食事を購入するのが一般的です。Canteenで提供される食事の傾向として、多国籍な料理が提供されていること、健康に配慮したメニュー構成がされていること、宗教対応としてハラールやベジタリアン、アレルギーを考慮した食事が提供されていることがあげられます。
例えば、Canadian International Schoolでは、アジア料理、西洋料理、ベジタリアン料理のランチを毎日提供しており、内容はサンドイッチ、寿司、サラダ、ピザなど、多岐にわたります。豚肉やラードは使用せず、調理に使用する肉は、すべてハラール認証を受けた業者から仕入れています。
ローカル校(公立校)のランチ事情
幼稚園・保育園では給食が提供されます。ワンボール(うどんやスパゲッティなど)と果物といったシンプルな内容の給食です。朝食やおやつも提供される園もあります。
小学校〜高校では、インターナショナルスクールと同様に、お弁当を持参するかCanteenなどで食事を購入するのが一般的です。ローカル校で提供される食事や飲料の特徴として、シンガポール政府の健康プログラム”Healthy Meals in Schools Programme(HMSP)”公式サイトのガイドラインの基準を満たしていることがあげられます。具体的には「主食は全粒穀物、野菜、たんぱく質を含む食品が提供されること」「果物は毎日いつでも提供すること」などの細かな基準があります。
Canteenは、町のホーカーのように、複数の食べ物のストール(小さな屋台)で構成されています。ローカル校は、中華系やマレー系など、さまざまなルーツをもつ学生が多いのが特徴です。そのため、ナシレマやチキンライスなど、幅広いジャンルのストールが並び、その中にはハラール対応のストールもあります。
日本人学校のランチ事情

日系の幼稚園では給食が提供され、日本米や、栄養バランスを考えた日本食中心のメニューが多い印象です。
小学校や中学校は給食やCanteenはなく、お弁当・水筒を持参することが一般的です。お弁当の内容に特に規定はありませんが、水筒の中身は「水」か「お茶」の指定があります。学校内ではお弁当を販売しており、購入することも可能です。お弁当は主に日本食で、日本人学校の公式サイトから確認することが出来ます。
日本人学校に高等部はありませんが、日本の高校課程に相当する教育を行っている学校として、早稲田大学系属 早稲田渋谷シンガポール高校があります。こちらの学校では、日本の高等学校と同等のカリキュラムを日本語で提供しており、シンガポール在住の日本人が多く通う学校の1つです。
給食はありませんが、弁当を持参するか、食堂にて食事をとることができます。メニューは栄養バランスのとれた日本食を中心としています。
保護者のリアルな声
お子さんを持つ保護者の方を対象に、学校のランチやお弁当事情を調査しました!シンガポールならではの弁当事情や、保護者の方のこだわりなど、リアルな声をぜひ参考にしてみてください。
保護者の声①
ローカル校(保育園)に子どもを通わせています。園では、朝食と昼食が提供されます。
朝食は、学校の指定した時間までに登園すれば、コーンフレークやジャムサンドと牛乳などの軽食などが提供されます。ランチは給食スタイルですが、ワンボールミール(おかゆ・ミートスパゲッティ・うどんなど)とフルーツといった食事が提供されます。親から見ると正直少ないと感じてしまいます。ワンボールなので野菜嫌いの息子も給食は食べているようです。ランチが軽いので、夕食はしっかり作ってあげたいなと思っています。
保護者の声②
ローカル校に(保育園から高校まで)子どもを通わせていました。
私の子どもは小学生の頃からCanteenをよく利用していました。時々お弁当を持参させることもありましたが、子どもの友人に日本式のお弁当を見せると「すごい」「おにぎりの作り方を教えて」と言われたこともあります。
ローカルの子ども達はCanteenを利用している子が多かったですね。シンガポールは共働きの家庭が多いこともありますし、そもそも弁当文化があまり無いことも影響しているように思います。弁当派の人は、アレルギーや宗教的な問題で弁当を持参している人もいました。
お弁当箱は普通のタッパーを使っている人も多いです。インド系シンガポール人の学生さんは、アルミのお弁当箱を使用している人が多いです。チャパティをアルミホイルに包んで、タッパーにカレーを持ってきている人もいましたよ。
保護者の声③
インターナショナルスクール(小学部)と日本人学校(小学部)に子どもを通わせています。基本的にお弁当を持参させています。親の事情でお弁当を作ることができなかった時や、子どもから希望があった時だけ、食堂などを利用させています。
お弁当の内容は日本に住んでいた時と、ほとんど変わっていません。おにぎり、卵焼き、ブロッコリーなど、日本の定番おかずですね。日系スーパーマーケットの冷凍食品は高価なことが多いので、ローカルスーパーで安い冷凍食品で代用できるものが無いか探しています。唐揚げや肉団子が特に子どもに好評ですね。
年齢別で見る食事スタイルの違い

シンガポール在住歴の長い保護者の方から、お子さんのために作ったお弁当の写真を見せていただきました。
左はお子さんが幼稚園の時に作ったお弁当。おにぎりやおかずは、手づかみでも食べやすいように一口サイズ。おかずにはピックが刺さっており、箸が使えなくても食べられるようになっています。
右はお子さんが小学校高学年の時に作ったお弁当。食べ盛りでも満足できるぐらいのボリュームがあり、食べ応えのあるお肉やコロッケなどのおかずがたっぷり入っています。野菜と果物も入っており、栄養バランスも考えられています。
お弁当を作った保護者の方にお話しを伺ったところ、「シンガポールで作るお弁当の中身は、日本に住んでいた時とほとんど変えていません。シンガポールで日本の冷凍食品を購入すると高価なので、日系のスーパーで冷凍食品は購入せず、自分でおかずを作り置きして冷凍しています。シンガポールは暑く生ものは傷みやすいので避けています」とのこと。
お子さんの成長にあわせ、食事の量を増やす、食材を大きくカットする、食べ応えのある肉やコロッケなどのおかずを増やすなどの工夫をされているようでした。
お弁当作りに役立つ!便利グッズ
シンガポールには、お弁当グッズが少ないと思われがちですが、実は普段よく利用するショッピングモールをじっくり探せば、便利で可愛いアイテムがたくさん見つかります!仕切り付きの容器や保温機能付きの弁当箱、シリコンカップやおにぎり型など、便利なグッズを使えば時短で見た目もバッチリ。お弁当作りが初めての方にもぴったりなアイテムを多数紹介します。
HANDS


HANDS(ハンズ)は日系の小売店のため、日本製の弁当箱や水筒を豊富に取り揃えています。シンプルなデザインの弁当箱から、かわいい絵柄の描かれた弁当箱まで、お気に入りの弁当箱が見つかります。ピックなどの小物類や、おにぎりメーカーなどの便利グッズも充実しています。
筆者のおすすめは汁物などを持ち歩くための「スープジャー」。シンガポールは年中暑い国ですが、冷房がよくきいていて体が冷えがち。そんな時にあたたかい味噌汁やスープがあると、心も体も温まります。
HANDS Orchard店(ハンズ) 住所:181 Orchard Road #B1-07 Orchard Central,S238896 営業時間:11:00-22:00 定休日:無 電話番号:6834 3755 他店舗:有(Suntec City店、Great World店) WEBサイト |
Smiggle

出典:Smiggle
Smiggleでは、ユニコーン柄や恐竜柄といったカラフルでポップなLunch boxを購入できます。スナックやサンドイッチなどの汁気の少ない食材を入れるのに、おすすめです。
Smiggle United Square店(スミグル) 住所:#01-85/86 United Sq S/C 101 Thomson Road United Square,S307591 営業時間:11:00-21:00 定休日:無 電話番号:6258 2595 他店舗:有(Bhg Bugis店、Ion店、Somerset店 他16店) WEBサイト |
DAISO/THREEPPY


「DAISO」では、お弁当箱や保冷バッグ、水筒、カトラリーセットなど全般的なお弁当グッズを、お手軽な価格で購入できます。


DAISOの姉妹ブランド「THREEPPY」でも、お弁当箱などを購入できます。シンプルなデザインの弁当箱が多く、大人から子どもまで、誰もが使いやすい弁当箱が揃っています。
DAISO/THREEPPY Novena Square2店(ダイソー/スリーピー) 住所:10Sinaran Drive,#02-10/18&25/27 Novena Square2,S307506 営業時間:10:00-22:00 定休日:無 電話番号:6266 6102 他店舗:有 (DAISO:Plaza Singapura店、ION Orchard店、100AM店 他30店) (THREEPPY:VivoCity店、IMM店、West Coast Plaza店 他9店) WEBサイト |
JAPAN HOME


お手頃な価格で水筒やお弁当箱を購入することが出来ます。シンガポールは、日本と比べて、シンプルな弁当箱を使う人も多いようです。こちらのお店で購入したタッパーを弁当箱として活用している方もいます。
JAPAN HOME Novena Square2店(日本の家) 住所:No.10 Sinaran Drive #04-09/10/11 Novena Square2, S307506 営業時間:9:30-21:30 定休日:無 電話番号:6397 6407 他店舗:有(Bugis店、Jurong Point店、Toa Payoh Blk 183店 他43店) WEBサイト |
Yumbox


出典:Yumbox
YumboxのBentoシリーズは汁漏れしにくいと話題です。箱の内側が細かく仕切られているため、おかず用のカップが不要なのも嬉しいポイント。緑や赤などカラーバリエーションも豊富です。
ただしYumboxの実店舗はシンガポールにはありません。またYumbox公式WEBサイトのネット販売ではシンガポールへの配送を行っていません。シンガポール国内に配送を行っているpupsick、Shopeeなど、各種ネットショッピングサイトから購入できます。
Yumbox 実店舗:無 ■YumboxのBentoが購入できる通販サイト:pupsick、Shopee他 (公式WEBサイトのネット販売は、シンガポール国内への配送を行っていません。) WEBサイト X |
シンガポールでの学校生活に寄り添うお弁当とは?
シンガポールでは、学校ごとにランチ事情が異なりますが、お弁当を持参するか、Canteenで昼食を購入することが多いようです。もしお弁当を作るのであれば、傷みにくい食材を選び、保冷剤などを活用することが大切です。
忙しくてもお弁当はちょっとした工夫で続けられます。全部を一から作らなくても、冷凍食品や作り置きを上手く使って、無理なくお弁当作りに挑戦してみてください。保護者の方の愛情が、お子さんにもきっと伝わるはずです。
シンガポールでの新しい学校生活が、親子にとってより楽しく、安心したものになりますように。
※ランチの内容は記載内容と異なっていたり、今後変更になる可能性があります。公式WEBサイトなどを確認していただくか、学校に直接お問合せください。
●記事内容は執筆時点の情報に基づきます。
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この記事を書いた人
SingaLife編集部
シンガポール在住の日本人をはじめ、シンガポールに興味がある日本在住の方々に向けて、シンガポールのニュースやビジネス情報をはじめとする現地の最新情報をお届けします!