シンガポールで「空飛ぶタクシー」開始 ドイツのベンチャー企業が3年以内に

※イラストはイメージです

ドイツのスタートアップ航空会社「ヴォロコプター(Volocopter)」は12月9日、シンガポールで「エアタクシーサービス」の事業を始めると声明を出しました。

ヴォロコプター社の航空機は自動運転のドローンで排気ガスが出ず、垂直に離着陸します。乗客は最大2名。昨年10月、シンガポールでテストフライトを成功させています。

ヴォロコプター社はシンガポール経済開発庁(EDB)およびシンガポール民間航庁(CAAS)と連携し、3年以内にエアタクシー事業を開始することを計画しています。その準備段階として、アジア太平洋地域本部となるヴォロコプター・アジア・ホールディングをシンガポールに設立しました。

今後50人のパイロット、エンジニアやビジネスマネジャーのチームを作り、事業開始につなげます。また、飛行ルートの管理のため、2026年までに新たに200人をフルタイム雇用する方針です。

シンガポールにおける最初のルートは、南部の海沿いでマリーナ・ベイの景色を眺めるツアーになります。「シンガポール観光の新たな目玉になる」とヴォロコプター社は語ります。将来的には、国境を越えるフライトが実現する可能性もあります。

アーバンエアモビリティ(都市空中交通)はこれからの成長産業です」とEDBのタン・コン・フィー副長官は話しています。「シンガポールは、自動運転やアーバンエアモビリティの重要なテストベッド(実証基盤)になります。ヴォロコプター社が活動の拠点としてシンガポールを選んだことを歓迎します」

ヴォロコプター社は今年2月、配車サービス会社「グラブ(Grab)」ともパートナーになっており、東南アジアでの空中交通の可能性を模索しています。今後エアタクシーを配備するのに適した都市と経路を調べ、共同フライトテストの可能性を探っていきます。

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SingaLife編集部

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