シンガポールで6月14日から新型コロナウイルス対策の規制緩和へ?検査拡大や学生へのワクチン接種開始も発表
シンガポールのリー・シェンロン首相は5月31日会見を開き、今後新型コロナウイルスの市中感染者数がさらに減少した場合、6月14日に感染対策のための規制を緩和することを発表しました。規制を緩和する一方で、検査拡大やワクチン接種のスピードを上げていく方針も示しました。
リー首相は「私たちは検査に対する考え方を変えようとしています。今後は、新たな感染者が出たときに感染を特定するための検査だけではなく、定期的な検査を日常的に行っていきます」と語りました。シンガポールで開発された呼気による検査システムなど簡易的に実施可能な検査を活用し、オフィスやモールなどで広く検査を行っていく考えです。
加えてタクシーの運転手やバスの運転手、ジムなどのインストラクター、教師といった多くの人と接する職業に就いている人が定期的に検査を行うことも想定。宗教行事、サッカーの試合、コンサート、結婚披露宴など多くの人が集まるイベントの前にも、簡易的な検査を実施する方針です。さらに、家庭で自分自身で行える抗原検査キットを薬局で販売することも示されました。
過去のケースから、家庭内で感染が広がる可能性が高いことがわかっているとして、家族に対する隔離措置の強化を行う方針です。今後は、感染者に近しい人を特定したら、その家族も含めて隔離措置をとり、検査を受けるようにすることが発表されました。
また、学校や塾で子どもたちが感染するケースが増えていることを踏まえ、「休暇を利用して、学生にワクチンを接種することにしました」と述べています。6月1日から予約を開始し、受験生や特別な支援を必要とする生徒が優先されます。
会見では高齢者に対する接種の呼びかけもありました。60歳以上の高齢者76万人のうち、4分の3近くが少なくとも1回のワクチン接種を受けているか、すでに予約をしているものの、28万人はまだ予約をしていないといます。
リー首相は「60歳以上の方は、どこの予防接種センターに行っても、その場で予防接種を受けることができます。登録する必要はありません。事前に予約する必要もありません」と語り、高齢者の接種を促していく考えです。
リー首相は「新型コロナウイルスは人類の中に残り、常在化するでしょう」と語り、検査拡大やワクチン接種により感染防止に注力しながら、経済活動を継続し、新型コロナウイルスと共存していく構えです。
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SingaLife編集部
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