シンガポールでも学校がオンラインに移行!現地で子どもを通わせている親がレポート。日本人学校、インター校でやり方の違いはあるの?

新型コロナの感染拡大の影響で、シンガポールでは5月19日から自宅学習(ホームベースドラーニング=HBL)の措置が取られました。自宅学習は昨年に続き2回目です。
2020年の4月から6月にかけて実行された外出制限措置「サーキットブレーカー(CB)」の間でも行われたオンライン授業ですが、2回目となる今回、学校側の応対と授業を受ける子供たちどのような形で進められたのか、現地校に通わせている親がレポートしてくれました。日本人学校、インター校などそれぞれの学校のオンライン授業はどうなのか、ご紹介します。

ケース1【日本人学校クレメンティ校の場合】

子ども:小学5年生と3年生

リモートスタートの告知から実際再開までの学校側の対応は?

シンガポール政府からそれぞれの学校にオンライン授業に切り替えるように通達があったのは16日の夕方だったと思います。翌17日の18時ごろに、日本人学校から正式に連絡がありました。と同時に、PC(Chromebook)の貸出しが必要な児童には、貸出予約フォームの記入方法の案内がありました。

リモート移行の際のPC、周辺機器の支給状況、Wi-Fi未整備の際の対応

18日の下校時に貸出しをしてくれるように予約をしていたため、Chromebookと充電器を持ち帰りました。
※自宅のWi-Fi環境については聞かれていません。昨年の外出制限措置「サーキットブレーカー=CB」の時も確認はありませんでした。

授業で使っているオンラインツールは?

Google meetとGoogleクラスルームです。時間割や課題の提出に関する個別連絡もGoogleクラスルーム上でやり取りします。アップデートしてね、などの連絡は基本的には、入学する際に全員に付与されるメールアドレスに入ります。

授業時間が全部リモートでしているのか?授業スタイルは?

ー授業
クレメンティ校は基本的に4時間授業をお昼まで行います。どの授業もリモートですが、スタイルはそれぞれの授業で少し異なります。例えば、先生が画面越しに話す授業だったり、皆の顔を画面越しに覗き込みながら先生が児童をあてたりするスタイル。さらには、児童達に挙手を促したり、少人数の班ごとにわかれてディスカッションして、話してまとめるという授業もあります。
補助教材として「NHK for School」などのツールを使い、個々に単元を扱った動画を見るように指示がある時も。英語や音楽は各クラスの先生(ローカルの先生)のやり方で、動画とリモート授業のミックスが主。
ー課題ー
・授業中に取ったノートは写真を撮って提出ボタンから提出(高学年)
・Googleフォームに意見を書き込む授業もあり(高学年)
・家庭科の調理実習は自宅で作り、写真撮影して提出する(高学年)
・プリント類をリモート授業が始まる前に自宅に持ち帰り、授業の度に使う。提出するのは、次回学校に登校する時とのこと(低学年)

子ども達の様子は?親の負担などについての感想。昨年を経験していれば昨年との違いは?

子ども達はオンライン授業が決定した時、残念がってはいたものの、リモートでの学習は去年も経験済み。サーキットブレーカー(CB)後も月に一度はChromebookを持ち帰ってオンラインで授業を行っていたので、その点での戸惑いはなかったようです。

学校側も、実質2日もない準備期間は大変だったと思いますが、去年からある程度システム化されていたこともあり、スムーズに準備されていたと思います。子どもたちに関しては、学年がそれぞれ一学年上がったこともあり、私が去年ほどサポートをしなくても良くなったと感じます。

ただ、授業に対してのサポート自体の負担は少なくなりましたが、授業終了後に合わせてお昼ご飯を用意したり、オンライン授業中に私が自由に外出できないといった不便さは昨年と同様で、その辺りの不自由さは仕方ないと思いつつ、親としてストレスは感じています。


ケース2【日本人小学校チャンギ校の場合】

子ども:小学1年生

リモートスタートの告知から実際再開までの学校側の対応は?

5月17日の16時頃に、19日からオンライン学習をスタートする旨の連絡をメールで受け取りました。
メールを受け取る前に子どもは下校していましたが、19日からのリモート学習に備えて沢山の教材を持って帰ってきました。18日も同様に教材を持ち帰り、18日の夕方に翌日からのオンライン学習の進め方についてメールで連絡を受け取りました。

リモート移行の際のPC、周辺機器の支給状況、Wi-Fi未整備の際の対応

17日の告知の際、希望者にはPC(Chromebook)を貸し出す旨の記載があり、希望者は18日の早朝までに貸出用フォームにて予約する形式でした。うちは予約しませんでしたが、予約していた子は18日の下校時にPCと充電器を持ち帰っていました。
Wi-Fiの貸出については特に記載がなく、自宅には環境が整っているので問い合わせませんでした。そのため無い場合の対応は不明です。

授業で使っているオンラインツールは?

GoogleミートとGoogleクラスルーム。入学時に付与されるGmailのアドレスに届くメールからGoogleクラスルームに入って、ミートでLIVE授業を行います。時間割や宿題、その他連絡事項も全てメールで連絡が来ます。

授業時間が全部リモートでしているのか?授業スタイルは?

ー授業中
実際に学校に通っている場合と同じ時間割でLIVE授業が行われます。(月曜5時間授業、火〜木曜6時間授業、金曜4時間授業)。
基本的な授業スタイルは先生によるLIVE授業です。授業によっては作成済みの動画を視聴する時間帯もあります。国語や算数、英語は授業時間をフルに使うことが多いですが、体育や音楽などは早めに終わる傾向にあります。

ー宿題
その日の授業が全て終わった後、宿題についてメールで連絡が来ます(LIVE授業の時にも宿題について先生はお知らせしています)。プリントやワークブックを使用した宿題で、つど、親がチェックしています。英語はGoogleフォームを使った課題が来る時がありますが、子供のPCスキルによっては親のサポートが必要かと思います。

子ども達の様子は?親の負担などについての感想。昨年を経験していれば昨年との違いは?

昨年の外出制限措置「サーキットブレーカー(CB)」の期間中は、まだプリスクールだったため、そこでのオンライン授業でしたが、LIVE授業は週に数回程度しかなく、その他は短い動画を視聴して自習という形式でした。そのため、スクールに預けている時間よりも大幅に時間が余り、家で子どもの相手をする負担が増え、オンライン授業の内容やボリュームに不満を感じていました。

それとは対照的な日本人小学校のオンライン授業は驚きました。学校に通っている場合と同じ時間割でLIVE授業が行われ、画面越しではあるものの毎日先生や友達と顔を合わせることができます。子どもは学校に通えないことは残念がっていますが、オンライン授業も楽しいと言っています。ただ、長時間PCを見るので目が少し疲れている様子が伺えます。

子どもはまだ1年生なので、親のサポートが必要な部分もあり、LIVE授業だからと言って親が完全にその場を離れて他の作業をすることは難しいです。基本的には隣で様子を見ている状態なので、自分の自由がないストレスはあります。決められているお昼休みの時間に合わせて昼食を用意することも意外と大変です。 

また、先生が直接課題の添削をできないことや、室内では十分に身体を動かせないなど、オンライン学習の限界は勿論ありますが、2日という短い準備期間の中でも先生方がご尽力してくださったお陰で毎日スムーズにオンライン授業が行われ、感謝しています。去年作ったであろう動画なども授業に取り入れられていて、去年のCBの経験が活かされていると感じます。


ケース3【インターナショナルスクールの場合】

子ども:Grade1(日本では小学2年生)

リモートスタートの告知から実際再開までの学校側の対応は?

私がHBL開始の通達を知ったのは、16日(日)の夜8時ごろ。ニュースを見てのことでした。
娘が通うインター校から正式な連絡があったのは17日(月)の朝9時ごろでしたが、この時点では「政府の通達どおり19日(水)から自宅学習を開始する予定ですが、詳細は追って連絡します」といった内容にとどまりました。
その後、17日(月)の夕方5時頃に、自宅学習が開始する旨の正式な連絡と「具体的な時間割や課題については担任からそれぞれ連絡します」という内容のメールが届きました。
実際に、担任の先生から詳細の連絡がとどいたのは自宅学習開始前日18日(火)の深夜でした。

リモート移行の際のPC、周辺機器の支給状況、Wi-Fi未整備の際の対応

娘が通う学校では、特にPCや周辺機器、Wi-Fiが無かった場合の支給の連絡はありませんでした。個別に問い合わせた場合は何か措置があったのかもしれませんが、我が家はPCとWi-Fiが整っていたため確認をしていません。

課題を印刷するためのプリンターはその時点では持っていなかったのですが、我が家は前日に購入。(※本件に限らず、印刷をしたいときに日本のようにコンビニでネットプリントができるわけではないことにもともと不便を感じていたためこの機会に購入)

ネットでは100ドルを切る価格でも販売されていましたが、私は250ドルくらいのエコタンク方式(インクの減りが少ない)ものを家電量販店で購入しました。

が、プリンターに関しては「家にない」というクラスメイトも多く、その場合は自分の手持ちの紙に課題の答えを書いて提出する形でも良い、と言われていました。

授業で使っているオンラインツールは?

ZOOMの他に、学校のシステム上のLearning Portalとメール
娘の学校ではまず、通常時でも学校から連絡事項が送られてくる学校独自のWebシステム(Learning Portal)にオンライン授業用の時間割が月曜日に送られてきます。
その後、毎日日付が変わる頃にその日の授業ごとのZOOMリンクや、課題についての詳細の連絡が届きます。
授業にもよりますが、終わった課題は同じくLearning Portal上のメール機能で先生に送信します。

授業時間が全部リモートでしているのか?授業スタイルは?

基本的に全ての授業をZOOMを通じてリモートで行い、生徒も原則ビデオでの顔出し必須です。制服を着る必要はありませんが、パジャマでの受講は禁止と言われています。
通常50分ほどある授業時間はだいたい30分ほどで切り上げられています。授業によっては15分ほどで終わるケースもあれば、ワークが長いと50分まるまる行うことも。
教科によってクラス単位(10名程度)と学年単位(70名程度)で行われる授業がありますが、低学年ということもあって学年単位の授業は各々が勝手にミュートを外して私語をしたりなどなかなかカオスな状況です。クラス単位の授業は、先生が生徒をあてたり、ワークを同時進行で行ったりするため、程よい緊張感を保った授業が進められているように感じます。

子どもの様子は?親の負担などについての感想。昨年を経験していれば昨年との違いは?

娘はもともとインドア気質なので、オンライン授業になったことへの不満は特に言っていません。「バスに乗らなくていいからラッキー」とさえ言っています(苦笑)

タブレットで動画を見たり、ゲームをしたりとデジタルネイティブだったこともあり、ZOOMの簡単な操作(ミュートの切り替え)などはすぐに順応できていました。

ただシャイな性格のため、オンライン授業で発言することはよりハードルが高いようで、なかなか積極的に授業に参加できなかったり、授業のタイミングによってはモードに入れずぼんやり授業を受けているなぁ・・・という場面も。

親としては、私たち家族が来星したのはコロナが流行し、規制が厳しくなってからだったため授業参観などの行事も経験しておらず、インターナショナルスクールでどんな授業が行われているのか謎でした。今回のオンライン授業を通して授業の様子を垣間見れるのはメリットだと感じます。今娘が学んでいる具体的な内容や、先生が生徒に求めることを感じ取れるため、子どもとのコミュニケーションについて考え直せる機会にもなります。

しかし、やはり授業ごとのZOOMリンクの切り替えや課題提出のメール送信は親が手伝わなければならないこと、子どもの授業中は物音が気にならないよう行動しなければならないため家事や仕事が進まないこと、集中できていない子どもを見るとやきもきしてしまうこと…といった自分の時間軸で動けないストレスは多く、一日も早く学校に戻ることを切に願っています…!

昨年の8月までは、日本にいたためシンガポールでの自宅学習は今回が初めてです。日本で昨年3月に発出された緊急事態宣言を受けて、一斉休校を経験した身としては、ほとんどの公立学校がオンライン授業の形式ではなく、ただ課題を渡されるのみだったので、生活のメリハリをつけるのが大変でした。
それに比べると、オンラインでもスケジュールがしっかり引かれていることである程度のメリハリはつき、その点は生活がしやすいと感じます。


ケース4【インターナショナルスクールの場合】

子ども:中学1年生

リモートスタートの告知から実際再開までの学校側の対応は?

インターナショナルスクールからメールで正式に連絡があったのが、17日午前11時頃。オンライン授業に関して説明しているビデオのリンクが添付されていました。

リモート移行の際のPC、周辺機器の支給状況、Wi-Fi未整備の際の対応

子どもが通うインターナショナルスクールの小学部の児童はiPad、中高等部の生徒は普段からマックブックを使って授業を受けているので、機器の貸出しに関する連絡はありません。ただ、何か必要なことがあれば学校のIT部門に連絡するようにとメールに書いてありました。
Wi-Fiは、自宅で整備されているる事を前提にしていると思うので、特に記載はなかったです。

授業で使っているオンラインツールは?

Googleカレンダーから、Google meetに入るようにと指示がありました。

授業時間が全部リモートでしているのか?授業スタイルは?

基本的にすべての授業がオンラインです。部屋着ではなく学校指定のユニフォームを着用すること、オンライン授業中はカメラをONにしておくこと、自分が発言するとき以外はミュート(消音)にしておくこと、というルールになっています。
体育の場合は、世界保健機関(WHO)のガイドラインに沿って、一日合計1時間のエクササイズをするように指示されています。学校側から送られているオンラインカレンダーに、どんなエクササイズをいつどのくらいしたかを記入するようになっています。
宿題などは、元々オンラインで提出するようになっているので、以前と変わりはありません。

子どもの様子は?親の負担などについての感想。昨年を経験していれば昨年との違いは?

学校で友達と過ごせないことを残念がっていましたが、友達とは別のツールを使って、一緒に会話しながら課題をしているようです。昨年は、今とは別のインター校に通っていましたが、その時はオンライン授業が初めてだったという事と、授業でPCを使っていなかったので、オンライン授業になれるまでに時間がかかっていました。
また、一日の授業の半分がオンライン授業だったので、その他の時間は、課題はあるけれども自由に過ごすというかなり緩い感じでした。
現在の学校は、完全オンライン授業への移行は全くと言って良いほど問題なく、去年のオンライン授業の経験があること、中学生であること、普段からマックブックを授業で使いこなしていることが要因だと思います。
ランチを用意する家事の負担は増えましたが、去年に比べると親の負担は格段に少なくなっています。ただHBL(ホーム・ベース・ラーニング)では、どうしても全体的な活動量が減るのが気になります。食べ盛りの年齢というのもありますが、在宅なので間食が増えるのも気になるところです。


この記事を書いた人

SingaLife編集部

シンガポール在住の日本人をはじめ、シンガポールに興味がある日本在住の方々に向けて、シンガポールのニュースやビジネス情報をはじめとする現地の最新情報をお届けします!

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