駐在夫、子を育てる-38- ベッド

これはシンガポールに駐在する妻に帯同し、“駐在夫”として家事や育児に奮闘する日々を綴ったコラムです。シンガポールのフリーマガジン「シンガライフ」誌上で連載しているものに一部加筆して、ウェブでも公開しています。

連載の過去記事一覧はこちらから


モモタが生まれたときから使っているベビーベッドが狭くなってきた。狭いので、寝返りをする度にガツンガツンと頭を柵にぶつけ、モモタ本人は何事もないかのように寝続けているのだけれど、見かねた妻から「ベッドを買い替えよう」と提案をされた。

生まれた直後からモモタを寝かしているベビーベッドは、木製で、約90センチ×約60センチのミニサイズだ。身長75センチを超えているモモタが、1回寝返りするだけで頭が柵にぶつかり「ガツン」と結構な音がする。

モモタは、寝返りの頻度が多いと思う。ある時、クイーンサイズの大人用ベッドに寝かした状態で、わずか10数秒間その場を離れた隙に落下した。隣の部屋に水を取りに行っていただけなのに。おそらく寝返りを連続でしたためだろう。幸い大事には至らずだった。

ベビーベッドに寝かせていれば、夜中に「ガツン、ガツン」とモモタが衝突する音が室内に響き、大人の我々が気になって目を覚ましてしまうほどだ。

ただ、一回り二回り広いベッドにしたところで、寝返りできる回数が、1回から2回になるだけなのだ。そして、なかなかいい値段がする。かといって、落下経験のあるクイーンサイズのベッドで、いわゆる「川の字」で寝るのは大人たちが安眠できずに疲労感だけが残る懸念が。

そこで導入したのが、ベビーサークル。直径120センチほどの大きさで、柵の代わりに布製のメッシュ状の囲いがある。なので、寝返りしてたとえ柵に”衝突”しても、頭にも優しく、音もならずないので静か。メリットだらけ。これをリビングに置くことにした。

眠りながら縦横無尽にサークル内をごろごろ転がっているモモタ。囲いに到達してもメッシュが、ソフトに頭を包んでくれるので、寝顔もどこか以前より穏やかになっているように見受けられる。

親にとって、もう一つ嬉しいことが。寝床が広いので、水飲みボトルをサークルの中に置けるようになった。夜泣きをほぼしないモモタは、夜9時半ごろに寝たら朝6時過ぎまで寝続ける。これまで、夜中に起こしてストロー付きの水飲みボトルを口元に持っていき飲ませていたが、それをしなくて済むので、睡眠の質が格段に上がった。朝になるとボトルの中の水が随分減っている。自分で探して見つけて、飲んでいるに違いない。「水を飲ませるのも育児だぞ」という批判は甘んじて受け入れよう。


この記事を書いた人

SingaLife編集部