年間1,600人超分の植物由来たんぱく質製品を生産可能 シンガポール初の完全自動化量産ラインが操業開始
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ウッドランズのフードイノベーション施設内に作られたシンガポール初の植物由来のたんぱく質製品の完全自動化量産ラインが11月24日、操業開始しました。
同施設は、国内のフードイノベーション産業推進のため、建設されたプラント“JTC Food Hub @ Senoko”内にあり、植物由来食品のグローバルサプライヤーを目指すシンガポール企業Growthwell Foodsが所有。
今回稼働を始めた生産ラインでは、年間1,600人超分に相当する4,000トンの植物由来製品を生産でき、政府が掲げる2030年までに食料自給率を30%に引き上げる目標の達成に貢献すると期待されています。
Growthwell Foodsは、こんにゃく製人工サーモンパティ、ひよこ豆製チキンナゲットなどの植物由来製品を2022年初めまでに発売する計画で、価格は2食分約8Sドルとなる見通しです。
植物由来肉製品の食感向上に向け、同社は、特殊設備の導入に際し、政府系投資会社テマセク・ホールディングスから多額の資金援助を受けたとのことです。
シンガポールでは、政府が2021年4月、技術導入および農業システムの改善を図る国内農場を支援する6,000万Sドル規模の基金“Agri-Food Cluster Transformation Fund”を設立。
基金を運営するシンガポール食品庁(SFA)が同月、食料生産のイノベーションに関する研究プロジェクト12件に約2,300万Sドルを充てるなど、農業技術・生産性について、国を挙げて、イノベーションの研究開発を推し進めており、今回の投資も、こうした取り組みの1例と位置づけられています。
まもなく店頭に並ぶGrowthwell Foodsの植物由来食品。どのような味わいか、興味深いところです。
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SingaLife編集部
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