シンガポールのタクシー最大手コンフォートデルグロ 3月に運賃値上げ

シンガポールのタクシー最大手コンフォートデルグロは、3月1日からタクシー運賃を値上げすると発表しました。同社の運賃引き上げは、2011年以来とのことです。

値上げ幅は、初乗り運賃が20Sセントの値上げとなり、たとえば、トヨタ・プリウス、現代アイオニックなどの車種の初乗り運賃は、3.90Sドルから4.10Sドルに引き上げられます。

走行距離、待ち時間に課す運賃も、引き上げられ、普通車のタクシーの場合、走行距離に課す運賃が、400m(10km以降は350m)につき、22Sセントから24Sセントに、待ち時間に課す運賃が、45秒あたり22Sセントから24Sセントに、それぞれ値上げされます。

値上げを受け、オフピーク時間帯に普通車タクシーを10km利用した場合、運賃は、現行の10.98Sドルに対し、11.82Sドルとなる見通しです。

コンフォートデルグロは、値上げの理由について、インフレと燃料費高騰に伴う営業コストの増大を挙げています。

同社によりますと、燃料価格は、世界経済のコロナ禍からの回復が続くなか、石油価格の値上がりに伴い、過去6カ月間だけで、平均約10%上昇。過去10年間のインフレ率は、12%近くに上っています。

その一方で、タクシー運転手の収入は、政府による救済、コンフォートデルグロが運転手に課しているタクシー賃料の免除といった措置は講じられているものの、過去2年間にわたるパンデミックの打撃を受けており、同社幹部は、「今回の運賃調整は、増加する営業コストを支払うタクシー運転手の負担軽減を図るものだ」として、利用客に理解を求めました。

また、コンフォートデルグロのこれまでの運賃値上げ時と同様に、他の国内タクシー会社も、同社に追随するものとみられています。

世界的な燃料価格高騰の影響は、シンガポールのタクシー業界にも表れているようです。



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SingaLife編集部

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