シンガポールの隠れ家工房Tombalekで手作り体験!

シンガポールでユニークな体験をお探しですか?Tombalekでは、木工、ガラス、ナイフの手作りワークショップが初心者から上級者まで楽しめます。

この記事では実際にSingaLifeスタッフが体験したリアルな感想とともに、その魅力をご紹介します。


Tombalekって?

出典:Tombalek

「マンダイ」と聞くと皆さんは何が思い浮かびますか?

シンガポール動物園やナイトサファリで有名なマンダイ地区ですが、大きな工業団地がある場所でもあります。そんなマンダイのマンダイリンクの屋上に工房を構えるTombalekでは、整った設備の中で木工やガラス、金属加工のワークショップが開かれており、超初心者から上級者まで工芸を楽しむことができます。


実際に初心者向けワークショップを体験してみた

今回、SingaLifeスタッフがTombalekにて木工、金属工芸、吹きガラス作りを体験してきました。

正直なところ、持ち前の不器用さも手伝い今まで「手作り」することに全く興味が持てなかったスタッフ。ただ今回のワークショップは忖度なしで心の底から楽しむことができました!

手作りすることがお好きな方はもちろん、作るより購入派の皆さまにも自信を持っておすすめすべく、実際に体験してみたリアルな感想をお届けいたします。

木工(ミニベンチ作り)

まずSingaLifeスタッフが体験したのは木工です。今回は初心者向けのミニベンチ作りに参加しました。ミニベンチ作りでは奥行き28cm×幅50cm×高さ43cmのスツールタイプのベンチを制作することができます。

担当講師はDanialさん。元グラフィックデザイナーでTombalekでは3年、家具作りを専門に教えているそうです。指導方針は丁寧に、身振り手振り優しく教えること。ワークショップ中は英語も自信がなく手先も不器用なスタッフに嫌な顔ひとつせず、優しく付き添って教えてくれました。

紙面の都合で細かい工程を全てお伝えできないことが残念ですが、ミニベンチ作りでは主にほぞ継ぎ(木材に工具で穴をあけて釘やねじを使わずに組み立てる方法)、バンドソー(電動糸のこ)、サンダー(電動やすり)、モルタイザー(角型ドリル)、仕上げのオイル塗装といった木工の基礎を体験することができます。

天井が高く開放的な工房はしっかり整備されており、どことなくおしゃれ。大好きなジブリ作品「紅の豚」の飛空挺作りのシーンを思い出します。この広々した空間、なかなか日本では味わうことができないのでぜひ見学していただきたい。作品が至るところに飾られているため、他のワークショップも受けてみたくなります!

木片や木屑から守るためのマスクや保護メガネはその場に用意があり、無償で貸し出ししてもらえます。手ぶらでOKというのも嬉しいですね。(動きやすい服装と運動靴は必要です。)

 

それでは体験スタートです。まずはモルタイザーでミニべンチの脚のほぞ穴をあけ、次は天板の切り出し。

ガイドラインはあらかじめ引いてあり、どの工程も必ずDanialさんがお手本を見せてくれます。もちろん工具の扱いは危険が伴いますが、危ないポイントは手振りと簡単な英語を選んで教えてくれるので安心できます。スタッフの体験中には夏休み中の学生さんの姿もたくさん見ることができました!

ミニベンチの脚の補強部分の飾りの切り出し。中学校の美術の授業以来、電動糸のこを使ったことがないため緊張しましたが、Danialさんの指導のもとなんとか切り出しに成功しました。

天板のやすりがけ。爽やかな風の吹き込む工房で無心で行うやすりがけは思わぬ癒しの効果があります。木のヤニを丁寧にサンダーで落とすことで美しい仕上がりに近づくそうです。

最初にほぞ穴を開けた脚をついに組み立てます。角度を測りながらハンマーでほぞ穴にカチッとはめる瞬間はドキドキします。

オイル塗装。オイルで仕上げていくとつやつやに!出来上がりが一層楽しみになります。

脚と天板を組み立て、すべてオイル塗装して出来上がり!

不器用すぎるため体験前は本当に緊張していたのですが、出来上がりをみて感動しました。

オイル塗装しているため、出来上がりから7日〜10日程度はなるべく触らず、風通しの良い場所に置いておくとよいとのこと。スタッフもまだ自宅で乾かしている最中ですが、使うのがとっても楽しみです。

ナイフ作り

次の体験はナイフ作りです。今回はナイフの中でも初心者向けの炭素鋼を使ったシェフナイフ作りに参加しました。

次の講師はAloyさんです。AloyさんはTombalekで1年前に働きはじめ、その前はインテリアデザイナーをされていたそうです。Tombalekに就職してからは吹きガラスと、ナイフ作りを専門に教えています。Aloyさんもとても優しく、初めての金属加工に木工以上の不器用さを発揮するスタッフにつきっきりで教えてくださいました。

炭素鋼のナイフ作りでは、主に熱間鍛造(高温に熱した金属をプレスし成形する)、テーパー加工(素材を先細りの形に加工する)、硬化と焼戻し(金属を硬く、強くする)、研磨といった金属加工の基礎を広く学ぶことができます。
 

ナイフ作りは工房の軒先にある作業場で行います。こちらも無骨な感じでかっこ良いのです。

こちらは加工の工程を表すお手本です。この一番上の長方形の形から熱した鉄を打って先細ったナイフの形に成形していきます。

体験スタートです。まずは長方形にカットされている炭素鉄をパンチし、柄に収まる形にします。

真っ赤に燃える炉の中はなんと1100度まで熱せられており、この中に鉄片を入れるとほんの数十秒で赤く柔らかく変化します。

基本動作をまずAloyさんが一通り見せてくれるため、緊張はしましたがルールを守って安全に作業することができます。

Aloyさんに力の入れ方を教えてもらいハンマーで叩く、炉で熱する、叩く、熱するを何回も繰り返します!切れ味の鋭いナイフにするためには刃の方がよりシャープになるよう成形する必要があります。

Aloyさんがお手本を見せながらコツを教えてくれるので心配いりません。

Aloyさんにヘルプに入ってもらいながら、なんとか形にすることができてきました。ヘルプに入ってもらったにも関わらず、日頃の運動不足が災いして腕がプルプルしました。

オイルを使った焼入れ、焼戻しといった鉄を強くしなやかにする工程を終えたあとは刃を柄に嵌め(こちらは危険なためAloyさんがやってくれました。)あとはいよいよ研磨です。

研磨時は大きな音が出るため耳栓をしてね!と耳栓をもらうことができました。

Aloyさんに持ち方や研ぎ方、気をつけるポイントを細かく教えてもらいながら研磨していきます。火花が散って最初は緊張しましたが、教えてもらった通りに行えば安全に作業することができます。だんだんときれいに研磨されていくナイフ。出来上がりが楽しみです。

最後にサンドナーで磨き上げ、柄をオイル塗装して出来上がりです!出来上がったナイフはTombalekのロゴが入った箱に入れてもらい、安全に持ち帰ることができます。記念に柄に名前や日付を入れたり、絵を描いたりすることも可能だそうです。

ここで作ったナイフは日々の料理で使用することができます。週に一度ほど、オイルを塗ってお手入れすると長持ちするそうです。(レモンなど酸性のものはサビ防止のため避けた方が良いとのこと。レモンなども切りたい場合はステンレスナイフの上級者コースも用意があります!)自分で作ってメンテナンスしていくナイフには愛着がわきますね。

こちらのコースはカップルや、マイ包丁でお料理をしたい方に大人気だそうです。ぜひ皆さんもマイ包丁を作ってみてはいかがでしょうか?

吹きガラス体験

最後の体験は吹きガラスです。吹きガラス教室ではグラスか花瓶の作成を選ぶことができます。

講師はSamさんです。Samさんはガラス製品を作成する工芸の専門学校をでており、別のガラス工房で働いたあと1年半前にTombalekに転職したそうです。Samさんも前のお二人と同じく優しく、わかりやすく、簡単な英語を選んで身振り手振りで教えてくれるので初心者の方も安心です!

ここでは吹き込み(吹き竿の取り扱い)やジャックと呼ばれるトングのような道具の扱い方といった吹きガラスの基本動作を学ぶことができます。

吹きガラス体験では色付けの有無や色を出来上がりの見本をみながら選ぶことができます。どの色もキラキラしていてかわいく、迷いますが今回はパープルとグリーンを選ぶことにしました。

炉の中はおおよそ1,000℃以上の熱さになっており、その中でガラス素材を水飴状のような柔らかさに溶かして行きます。ガラス素材を柔らかくすることでさまざまな形に加工しやすくなるのです。

柔らかい状態のガラス素材を吹き竿に巻きつけていきます。この工程で作品の大きさなどが決まり、吹きガラスをする上での基本動作となります。

パイプ状になっている吹き竿から息を吹き入れガラスを膨らませます。

今回はこのあとまた更に上にガラスを巻きつけ、膨らまし、パドルで形を整えるところから挑戦させてもらいました。Samさんは軽々やっているように見えるのですが、想像していたより息を吹き込む作業が難しい!Samさんにコツ(一定の強さで長く吹く、強弱をつけない)を丁寧に教えてもらっていたため、余裕かと思っていたのですが思ったより息を吹き込めている感覚がなく、お腹がつりかけました。

ジャック(トングのようなもの。挟んでガラスを成形する)やパドルの使い方も丁寧にレクチャーしてもらえます。
 

今回は二人一組で挑戦したため、Samさんのアドバイスを受けながら一人はタイミングをみて吹き竿に空気を吹き入れ、一人はコロコロと一定の速さで吹き竿を転がしながら、ジャックを使って成形していきます。ガラスの熱気を感じますが、アームカバーを貸してもらえるため半袖でも安心できました。

ジャックの使い方もタイミングで指示してもらえるため、初心者でも充分に楽しむことができます。

パドルを持って底を成形していきます。そのあとは竿を付け替え、飲み口部分をジャックで成形していきます。飲み口は一定の方向に一定の力を加えることできれいな円の形になるのがポイントだそうです!

形が満足いくものができたら、竿につけたまま焼き上げる倉庫の中に持っていき、竿をトントンと叩くと自然にグラスが離れます。

ここで再加熱した後、冷ましていきます。

冷まして出来上がり!透き通ってとってもカワイイグラスと花瓶が出来上がりました。

こちらのコースは吹き付ける係と成形する係で別れることができるため、家族やカップルなど二人組での参加がおすすめだそうです。自分の作ったグラスでお家でのカフェタイムを楽しむのがとっても楽しみです!

Tombalekおすすめポイント3つ

今回、朝から夕方まで3つのコースを体験した中でおすすめポイントを紹介します。

①とっても優しい講師陣

職人気質で話しかけづらいなどといったことが全くなく、とにかく本当に優しく教えてもらえます。

コミュニケーションに不安がある上、不器用すぎて嫌な顔をされてしまわないかどきどきしていたのですが、講師の皆さんは簡単な単語を使うことや身振り手振りでポイントを教えること、一気にいろいろ伝えすぎないことなどを徹底しており、安心安全に体験することができました。

体験中やランチタイム中など、手が空いていれば練習していたり、制作のデザインをスケッチしていたり、講師の皆さんがTombalekでの仕事を楽しんでいるのが伝わってきて、とても温かい雰囲気の工房でした。

②整った設備のなかで本格的な工芸を楽しめる

日本でワークショップを行っているところではなかなかみられないような本格的な設備が整っています。工房も窓が大きく、陽光や風がたくさん入って開放的な雰囲気のもとで体験することができます。

既にご紹介したマスクや耳栓の用意もあり、大きな冷蔵庫の中には自由に飲むことのできるドリンクもあるので少ない荷物で参加できるもの嬉しいですね!

③豊富なワークショップメニュー

出典:Tombalek

今回ご紹介した以外にも、Tombalekにはいろいろな体験メニューが用意されています。

例えばダイニングチェアや玄関用のベンチといった大型の家具から、チーズボードやカップといった持ち運びやすいものまでさまざまです。どれも実用的なものばかりで、作ったものの置き物になってしまった・・なんて心配がありません。家族みんなで挑戦して、一人ずつ自分の椅子を作るのもいいなと思いました。

ホームページでは他にもたくさんのメニューがチェックできますので、ぜひご覧になってみてくださいね。


Tombalekで新たな趣味が見つかるかも?

体験レポートはいかがでしたでしょうか。Tombalekでは整った設備とやさしい講師の皆さんのおかげで、一見難しそうな工芸に初心者でも安心して挑戦できるのが魅力です。ぜひこの特別な工房で自分だけの作品を作り上げてみてはいかがでしょうか?

店舗情報


Tombalek
住所:7 Mandai Link #10-22 Mandai Connection BLOCK B S728653
電話番号:9117 8440
WEBサイト

●記事内容は執筆時点の情報に基づきます。



最新ニュースやプロモ情報をLINEとInstagram、メルマガでお届けしています!ぜひお友だち追加・フォローしてね!

この記事を書いた人

SingaLife編集部

シンガポール在住の日本人をはじめ、シンガポールに興味がある日本在住の方々に向けて、シンガポールのニュースやビジネス情報をはじめとする現地の最新情報をお届けします!

  • 帰国生のミカタ
  • SingalifeBiz