世界最大規模の洋上ソーラーパネル、シンガポールとマレーシア間の海峡に設置
シンガポールの太陽光発電事業者サンシープ・グループは23日、シンガポールとマレーシアとの間にあるジョホール海峡に、世界最大級の水上太陽光発電の設置を完了したと発表しました。
新型コロナウイルスによる外出制限措置「サーキットブレーカー」の影響で、設置までに1年近くかかったものの、世界最大規模の洋上ソーラーパネルがジョホール海峡に完成しました。
発電容量5メガワットで年間発電量は600万kWhとなる見込みで、年間4,000トン以上の温室効果ガスを削減できます。これは、年間で乗用車約900台が排出する温室効果ガスの量に相当します。
水上には合計1万3,312枚の太陽光パネルが浮かんでおり、そのほか設置には40個のインバーター装置、水上に太陽光パネルを浮かべるために使う部材「フロート」3万個以上を使用しています。海底ケーブルを通じて、発電した電力をシンガポールの電力網に供給します。
サンシープ・グループの共同創設者で最高経営責任者(CEO)を務めるフランク・プアン氏は「土地がせまく人口密度が高い都市に太陽光発電を設置するのに、海や貯水池、湖などといった場所は優れている。太陽を遮る障害物もなく、破壊行為や盗難のリスクが低い」と述べています。
環境の変化や航路の回避を考慮する必要があり難しかったものの、天候の変化に耐えられ、すべての装置が常に水面で安定するように工夫を施したとのことです。
シンガポールは、2030年までに温室効果ガス排出量を2005年水準から36%削減することを目標に掲げ取り組んでおり、今回の洋上ソーラーパネルは脱炭素社会に近づく一歩となります。
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SingaLife編集部
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