スタンフォードアメリカン・インターナショナルスクールの新しい教育長に聞く、生徒の能力を最大限に引き出す環境作り!
スタンフォードアメリカンインターナショナルスクールの教育長に就任されて1年となるマーク・ウェンゼル博士にホリスティック教育での生徒へのアプローチ方法についてお話を伺いました。
シンガポールに来られてどれくらいですか?来星された経緯について教えてください。
シンガポールに来てまだ1年ですが、これまで10年ほど日本と韓国に住んだことがあり、現地の言語も学びましたのでアジアへの思い入れはとても強いです。
アメリカで12年間の教育長としての経験を生かして、自分の子供たちに国際的な素晴らしい経験を与えることに興味を持ったのです。私と妻のジュリーには小学部のバイリンガルプログラムで学んでいる二人の息子と中学部には娘がいます。私たちの子供も素晴らしい教育を受けていますが、私も教育長としてだけではなく親の視点でも学校を見ています。
教育長として最初に最も尽力されたことは何でしょうか?
子供たちの幸せと学術的成功に最も焦点を当てています。 世界中のどの親も自分の子供たちが人として大切に扱われること、適切な学習システムが子供たちの成長と知的好奇心を刺激することを願っているはずです。特に子供たちが卒業後に本当に自分が興味のある道を見つけて進んで行ってくれることを望むでしょう。
SAISではこれを全体的に考えています。特に今のコロナ禍において、社会的にも感情的にも子供たちの幸せとは何なのかと。子供たちがどのように自分たちの居場所や繋がりを意識し、私たちはどのように子供たちに彼らのことを本当に人として理解してあげられる大人と意味のある関係性を築く機会を与えられるかを考えています。
アメリカでの教育長としての経験は現在の立場にどのように生かされていますか?
教育長として感化されたことが2つあります。一つは、多様性と包括力を考慮して全ての生徒たちが学校に馴染める環境を作ること。それは、授業方法や学習プログラムに大きな柔軟性を持たせるということです。スタンフォードは74カ国から学生が集まる多様性にあふれた学校ですから、まさに学習環境を深く考える必要があります。
二つ目は、感謝の気持ちを大切にする環境を作ることです。常に感謝の気持ちを示し、ポジティブで明るいアプローチを実践することで生き生きとした校風の中で個人の幸せ度が増すのです。こうした環境作りにこれまでの経験が役に立っていれば嬉しいです。
包括的教育を実践するインクルーシブスクールとしてどのように取り組んでいますか?
ここではどんな生徒であっても自分の素晴らしさを見つけられることが大切です。生徒たちには人生の中での様々な選択肢について考え、将来は何になりたいか、どのように自分の興味を追求していくのかについて考えてほしいのです。学校ではそれらを見つける方法を示しながら、子供たちが様々な学習を経験するでしょう。私たちは常に生徒たちのことを考え、生徒たちの関心を引き出して可能性の扉を開きたいのです。
ホリスティック教育と包括的教育を行う上で、教室内はどのような環境ですか?
IBプログラムとAPプログラムを採用した生徒が中心となる環境です。生徒ができる限り学習内容を関連付けて理解を深められることが目標です。文化的に相互に理解できる方法を探ります。生徒個人の背景を振り返りながらお互いについても学習します。インド出身の生徒とヨーロッパ出身の生徒が同じ小説について語り合った時、各々が本当に様々な解釈をするでしょう。そこに多様性から生まれる豊かさがあるのです。私達が包括的教育を考えるときには、どのように生徒たちが参加するのか、どのように文化的アイデンティティと個人的に意味のある学習スタイルを重んじるかが議論されます。
ホリスティック教育を行う教員にはどのように指導されていますか?
私達の教員も個人的に知的好奇心を高めることが必要です。自分自身が学習過程を心から楽しめる学習者であれば、生徒たちのホリスティック教育についても情熱を持って学びたいと思うでしょう。教員たちは生徒の幸福感を持つことと学習の成功のどちらも大切な核であり、感情的にも社会的レベルでも平等に成長できると信じています。私のリーダーシップのアプローチ法は、生徒や教員、保護者の声を聞いて学ぶことです。そこから点と点を繋ぎ合わせて皆が望む方法や対策を講じます。
英語の先生をされていましたが、今も教えることはありますか?
私の今の役割としては、定期的に教室の様子を見に行き、必要なサポートを行っています。インファントケアから高等部まで、子供たちの成長を見ることはとても楽しみでもあります。また先生方の熱意や質の高い授業にはいつも感心させられます。私がリーダーシップチームに参加する機会もあります。
スタンフォードコミュニティの一員だと実感した今までで一番の思い出は何ですか?
そうですね。秋に開催されたオーストラリアインターナショナルスクールとの学校対抗戦が大盛況でした。どちらの学校がランニングかウォーキングで長距離を記録できるかを競うフレンドリーで楽しい大会です。スタンフォードライオンのスーツを私が着て登場し、全校生徒を応援したのです。この時は特にスタンフォードファミリーとしての気持ちが深まりました。
何に最も喜びややりがいを感じますか?
スタンフォードはまだ発展途上ですが、これまでのデータでは生徒の成長と保護者の満足度が高いことを示しています。私たちのアプローチと教育理念が生徒たちの長所を引き出していると感じられることはとても喜ばしいことです。これからも素晴らしい先生方と共に生徒たちの能力向上を目指すことが本当に楽しみです。
スタンフォードアメリカン・インターナショナルスクールは、2か月から18歳までの子供たちに人生で最高のスタートを与えられるシンガポールを代表するインターナショナルスクールです。
スタンフォードアメリカンでは米国認定のハイスクールディプロマと並行してアドバンスドプレースメント国際ディプロマ(AP ID)、国際バカロレアディプロマ(IB DP)、BTECディプロマのいずれかを選択または複数選択することが可能です。
卒業生は学力的にも優秀で、未来のグローバル市民として活躍しています。
詳細は入学担当チームまでお気軽にお問い合わせください。
Email: admissions@sais.edu.sg
TEL: +65 6602 7247
この記事を書いた人
林じゅん子
長崎県出身。バブル期の東京で浮かれて過ごし、そのままシンガポールへ。気がつけば20数年!香港映画がきっかけでアジア芸能にはまり、シンガポール初日本人芸能記者(自称)に。ラジオ、雑誌ともに芸能一筋、出会った芸能人は数知れず。 現在はエンタメ以外の3大好物、イケメン、おいしいもの、アニマルネタ目を光らせる。期間限定&新製品にも目がない、ローカルどっぷりジャパニーズ