シンガポール国内でコロナの集団感染が発生、政府が行動制限を強化

シンガポール国内で新型コロナウイルスの集団感染(クラスター)が発生したことを受け、シンガポール政府は5月1日午後11時59分以降に、行動規制を強化します。ショッピングモールへの入場者の総数をこれまでよりも低くしたり、コンドミニアムや公園にあるBBQピットの利用も禁止に。
また、雇用主に対して従業員を可能な限り在宅ワークに切り替えるように求めました。この新しい規制は、5月1日〜5月14日まで続けられます。

病院でのクラスターがきっかけ

シンガポールでは、南部で日本人も多く住むノビナエリアにある病院「Tan Tock Seng Hospital(TTSH)」で4月にクラスターが発生。4月27日にTTSHで働く看護師1人に新型コロナの陽性反応が見つかったのをきっかけに、4月30日の時点で、入院患者や医師など合計13人が新型コロナの陽性反応が見つかりました。
TTSHに入院する約4500人の患者は、別の病院に移され、病院周辺の道路は封鎖される事態になっています。

入国制限も強化

シンガポール政府は、同じタイミングで海外からの入国規制も強化します。5月1日午後11時59分以降、過去14日間以内にバングラデシュとネパール、パキスタン、それにスリランカに滞在した、全ての長期パス保有者と短期訪問者の入国を禁止し、チャンギ空港での乗り継ぎも認めないとしています。

友人知人との集まりは1日2カ所まで

シンガポール政府は、シンガポール居住者に対して「友人や知人、親戚の集まりは1日2カ所まで」にするように求めています。この規制によって、例えば、朝に集まって友人と集まってヨガをして、昼は近所の家族が集まってのBBQ、夜は別の友達と飲み会という行動はできなくなります。

コンドや公園のBBQピットは封鎖

コンドミニアムや公園、HDBフラット(公団住宅)にあるBBQピットは封鎖され、利用できなくなります。またショッピングモールの入場者数の制限も強化し、一度の入場できる人員を減らします。

4月30日に記者会見をしたローレンス・ウォン教育相兼政府タスクフォースの議長は「今回の行動規制は人々に不便を強いるが、こうすることがウイルスの拡散スピードを緩める唯一の方法だ。もしこれ以上ウイルスの拡散状況が深刻になれば、より強い規制措置を取ることになるだろう」と見解を述べました。

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SingaLife編集部

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