シンガポールと香港間の隔離措置なしでの往来「トラベルバブル」、再び延期へ
シンガポール運輸省(MOT)は5月17日、5月26日に開始を予定していた新型コロナウイルス対策のための隔離措置なしでシンガポールと香港の相互往来を可能にするトラベルバブルを延期することを発表しました。シンガポールで感染経路不明の市中感染が増加していることにより、「開始するための基準を満たすことができない」と述べています。
当初、2020年11月22日に開始する予定であったトラベルバブルは、香港での新型コロナウイルスの感染者増加を受けて延期され、両都市はシンガポールで感染経路不明の市中感染が増える前の今年4月26日、5月26日に開始することを発表していました。
両国の協定では、シンガポールのドミトリー居住者の症例を除き、いずれかの地域で経路不明な感染者が7日間の移動平均で1日5人を超えた場合、少なくとも14日間トラベルバブルが中止になります。
シンガポールのS・イスワラン運輸大臣は17日の朝、香港のエドワード・ヤウ商務経済開発長官とトラベルバブルについて会談。MOTは「両国間で旅行者と一般市民の健康を守るためにトラベルバブルの開始を延期することに合意した」と述べました。
「シンガポールと香港は、双方の公衆衛生状況を注視し、シンガポールでのフェーズ2の終わりに向けてトラベルバブルの新しい開始日について検討する」として、6月13日までに新たな発表を行う意向を示しました。MOTは、両都市がトラベルバブルを安全に開始することに「強くコミット」していると述べました。
香港政府の広報担当者は、両都市の新型コロナウイルスの状況を注意深く監視するとして、「この期間中、双方は引き続きコミュニケーションを維持し、関連するデータや統計を交換し、綿密に検討してからトラベルバブルの再開を目指す」と述べました。
トラベルバブルが延期されたことにより、香港から帰国するシンガポール居住者は、シンガポールへの入国時に7日間の外出禁止令の対象となります。MOTは、航空会社が影響を受ける乗客に連絡して支援を提供することを示しており、乗客は渡航計画について航空会社に問い合わせ可能です。
シンガポールでは5月17日に、市中感染21件を含む28件の新規感染の症例が報告されました。現時点で市中感染の11件は感染経路が不明です。
シンガポール保健省は5月16日、1週間の市中感染の新しい症例数が前週の39件から131件に増加したと発表しました。感染経路不明の件数も、前の週の6件から直近1週間には32件に増加しています。
チャンギ空港のクラスターは現在シンガポールで最大の拡大中のクラスターであり、5月16日の時点で74件の症例が関連していることが確認されています。
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SingaLife編集部
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