シンガポールの企業各社でワクチンを接種した社員へのサポートを展開
シンガポールでは6月11日から、若年層への新型コロナウイルスのワクチン接種が開始されました。一部の企業では従業員に接種を奨励し、接種のための休暇を与えるだけでなく、他の支援策も用意しています。
OCBC銀行では、ワクチン接種を受ける従業員に対して、接種のたびに1日の休暇が与えられ、ワクチン接種センターまでの往復のタクシー代も支給されています。接種後に副反応が出た場合は、診断書を提出することなく、さらに2日間の医療休暇を取ることができます。グループ人事部のErnest Phangコーポレートサービス部長は、「ワクチン接種を受けることを決めた人には、必要なサポートを提供します。そのような決断をしなければならないことによる不安やストレスを理解しているからです」と語りました。
ユナイテッド・オーバーシーズ銀行(UOB)においても、副反応に苦しむ従業員は、会社が指定するクリニックを利用して、無料で医療相談を受けることができます。また、新型コロナウイルスの感染やワクチン接種による副反応をカバーする生命保険や健康保険にも加入しているといいます。
スーパーマーケット大手のNTUC FairPriceでは、第一線で働く従業員に対して今年初めに優先的にワクチン接種行ったといいます。FairPriceではすべての従業員にワクチン接種を推奨。広報担当者によりますと、ワクチン接種への懸念を払拭したり質問に答えるために、医療専門家を招いてオンライントークセッションを行ったといい「従業員がワクチン接種のメリットについてよりよく知ることができるようにしています」と述べています。
新型コロナウイルスのワクチンの副反応には、発熱、悪寒、頭痛、関節痛、疲労感などがあります。シンガポール保健省は「ほとんどの副反応は軽度または中程度で、通常は数日以内に良くなります」と述べています。
米国疾病管理予防センター(CDC)によりますと、2回目の接種後の副反応は、1回目の接種後よりも強く出る可能性があるとのことです。また、高齢者に比べて若い人の方が副反応が出やすいと指摘しています。
若年層への接種が開始されたことで、企業による従業員へのワクチン接種に関するサポートがより重要性を増していきそうです。
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SingaLife編集部
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