シンガポールの裁判所が公の場でくりかえしマスク着用拒否の女に禁錮16週間の判決

シンガポールで新型コロナウイルスの感染拡大を防止するマスクをマリーナベイ・サンズ(MBS)など、公の場で複数回にわたり着用しなかった女、プーン・チューヨーク被告(54)に9月6日、新型コロナウイルスに関する対策法、Covid-19 (臨時措置)法に基づき、禁錮16週間の刑が言い渡されました

プーン被告は2020年5月8日午後7時20分ごろ、ニュートン・ホーカーセンターでソーシャルディスタンスの確保を図る係員セーフ・ディスタンシング・アンバサダー(SDA)にマスク着用を求められたものの、これを無視。

罰金300Sドルの支払いも拒んだのに続き、その後もマスク着用をめぐる同様の違反をくりかえしたほか、同6月28日、英国から帰国した際、14日間の隔離期間中、隔離先のMBSの客室から数度にわたりマスクを着用せずに抜け出しました。

検察は、プーン被告がくりかえし違反を犯したことを理由に、禁錮17~22週間を求刑。

「法律をあからさまに無視した被告の行動と身勝手な振る舞いは、新型コロナウイルス感染拡大の深刻な本質・結果と相反するものだ」として、新型コロナウイルス対策をめぐる違反抑止につながる厳しい判決を求めました。

一方、プーン被告の弁護士は、同被告が1990年以来、12年間にわたり、シンガポール海軍において、女性司令官のパイオニア的存在として、模範的なキャリアを築いた点、新型コロナウイルスの感染歴がない点を挙げ、罰金刑が妥当と主張しました。

プーン被告は、裁判で起訴事実について、有罪を認めています。

なお、Covid-19 (臨時措置)法に違反した場合、初犯者には、最長禁錮6カ月および罰金最高1万Sドルが、再犯者は最長禁錮1年および罰金最高2万Sドルが科せられます。

マスク1枚の着用の問題とはいえ、今回の判決は、新型コロナウイルスに対するシンガポールの徹底した姿勢を示していると言えるでしょう。



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SingaLife編集部

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