【最新版】シンガポールのバス事情|料金や乗り方、ダウンロードすべきアプリなどご紹介!

暑さとスコールの多いシンガポールでは、バスがとても便利な移動手段の一つ。MRTとともに島内を広くカバーしており、乗り換えを活用すればどこへでも行けます。バス停や歩道橋には屋根が設置されているため、雨の日でも快適。ローカルの人は短い距離でもバスを利用することが多く、運賃もリーズナブルで乗り換え割引もあります。この記事では、シンガポールのバスの乗り方や料金、便利なアプリについて詳しくご紹介します。

シンガポールの路線バス事情とメリット

シンガポールの公共交通機関は、MRT(地下鉄、電車)、バス、タクシーです。路線バスはシンガポールのほぼ全域で運航されており、3つの公共交通機関の中で最も広いエリアをカバーしています。MRTの駅から離れている場所や、乗り換えが必要な場所にも直通で行ける場合もあります。

シンガポールで路線バスを使うメリットには以下のようなものがあります。

▪低料金
シンガポールのバス料金は、カードを使えば3.2㎞まで大人一名の運賃がS$1.19と大変安く、手軽で安価に利用できます。(現金時はS$1.90になり、バスによってはお釣りが出ないため要注意です。)
 
▪利便性
シンガポールのバスはシステム化されていて大変使いやすく、シンガポール全域のバスルートが見られるサイト(BusRouter SG)があります。リアルタイムのバス到着時間や、バス停の検索ができます。「バスは路線図がわかりにくくて苦手」という方も安心です。 
 
▪キッズフレンドリー
バスの中央部分にベビーカーを置けるスペースが設けられていて、キッズフレンドリーなのも嬉しい点です。2階建てのダブルデッカーバスの2階席最前列は、子どもに大人気のスポット!普段は見ることができない豪邸の塀の内側にあるお庭が見えることも。タクシーや電車からは見えなかったシンガポールが発見できること間違いなしです。お子さまを連れて外出する際の行動範囲がぐっと広がります!
 
▪SDGsに貢献
一度に多くの乗客を運べるバスを利用することで、都市部の混雑の緩和につながります。温室効果ガスの削減に少しでもつながるような、エコフレンドリーなアクションと言えます。

 

バスの料金システム

運賃は乗車距離に応じて加算されますが、シンガポールは公共交通機関の運賃が日本と比べて大幅に安いです。

大人の最大料金は、40.2km以上乗車した場合でS$2.47(EZ-Link)と、日本では考えられないほど安い運賃となっています。

お子さまは、身長が90cm以下であれば無料でバスやMRTに乗車できます。90cmを超えた場合でも、Child Concession Card(チャイルド コンセッション カード)という子ども用のカードを発行してもらうことによって、7歳までは無料で乗車可能です。

学生料金やシニア料金もあり、例えば、3.2kmまでは大人S$1.19に対して学生料金はS$0.52と約半額の上、最大乗車料金がS$0.74とかなり安く設定されています。

また、最大の魅力は乗り換え時の安さです!MRTとバスを合わせて最大5回の乗り換えが可能で、45分以内の乗り換えであれば、1回の搭乗として運賃を計算してくれます。日本でのバスの乗り換えは乗車時ごとにかかることがほとんど。暑いシンガポールでの移動も、リーズナブルで嬉しい内容となっています。


路線バス料金の例

Changi Airport PTB2(チャンギ国際空港) →Bef Orchard Stn Exit 13(オーチャードロード)
バス番号:36
S$2.32
(25.4㎞)
Ang Mo Kio Int(アン モキオ駅) →S’Pore Zoo(シンガポール動物園)
バス番号:138
S$1.93
(13.9㎞)
Orchard Stn/Lucky Plaza(オーチャード駅/ラッキープラザ) →Beach Station Bus Terminal(セントーサ島
バス番号:123
S$1.89
(12.7㎞)

詳細はWEBサイトをご確認ください。

支払い方法

Ez-Linkカードでの支払い方法

Ez-Linkカードとは、JR東日本のSuica(スイカ)や東京メトロのPASMO(パスモ)のような交通系乗車ICカードのシンガポール版です。

このEz-Linkカードは専用のアプリをダウンロードし銀行口座と紐づけることもできます。そのため希望金額をアプリ上でチャージしたり、移動やそれに伴う料金の履歴を確認することなども可能です。

便利なのは、どのバスに乗ったとしてもMRTと同じEz-Linkカード(ICカード)が使えること!旅行中も、このEz-Linkカードを購入しておけばMRTやバス利用時に小銭を準備する必要がなく、都度購入することもないので大変時短になります。

バスの料金は現金でも払えますが、Ez-Linkカードを使ったときより料金が高く設定されているうえ、お釣りがもらえないので、損してしまう確率が高いです。

例えば、距離3.2kmまでは大人S$1.19に対して現金ではS$1.90かかります。そのため、カードでの支払いの方がお得に、便利に公共交通機関を利用できるのです。

Ez-Linkカードの購入場所は?

Ez-Linkカードは、主要MRT駅のチケットオフィスやセブンイレブン、ShopeeなどECサイトでも購入できます。バスインターチェンジ、ショッピングモールなどにある自動販売機でも販売されています。

一番オーソドックスなのが、駅のチケット売り場でしょう。全ての駅で購入できるわけではなく、主要な駅でしか販売していません。窓口で「Ez-Linkカードが欲しい」と言えば、その場で発行してくれます。

先にチャージ(シンガポールではトップアップと言います)しておくシステムで、チャージが少なくなったら、チケットオフィスや駅にある機械で簡単にトップアップできます。(現金、クレジットカードなど使用可能。)アプリと連携させている場合は、アプリ上でのチャージも可能です。

Ez-Linkカードへのチャージは簡単です。

▪MRT駅の券売機でチャージする
▪セブンイレブンのカウンターでチャージする
▪銀行ATMでチャージする
▪アプリでチャージする
▪Simply Goチケットオフィスの窓口でチャージする

 

そのほかの支払い方法

その他、「SimplyGo」といって、非接触決済対応のクレジットカードやモバイルペイを利用して乗車料金を支払うシステムもあります。上記で少し言及したEz-Linkカードは、旧来のカードへのチャージタイプのEZ-Link機能と、このSimply Go機能(銀行口座を紐付け、口座からの電子決済)を兼ね備えたカードですが、専用アプリを使いスマホでのタッチ決済も可能となります。

SimplyGoの主な特徴

▪EZ-Linkカードやチャームの利用継続
既存のEZ-Linkカードやチャームをそのままご利用いただけます。
 
▪リモートでのトップアップ機能
SimplyGo EZ-LinkカードやチャームをSimplyGoアプリとペアリングすることで、トップアップ機器を使用せずに、アプリ上で簡単に残高をチャージできます。
 
▪運賃確認やリワードポイント獲得
アプリを通じて運賃やカード残高の確認が可能です。また、リワードポイントを貯める楽しみもあります!
 
▪便利な機能が充実
紛失時のカードブロックや旅行費用の追跡なども、外出先で簡単に対応できます。
 
▪統合によりさらに便利に
2024年9月1日、TransitLinkとEZ-Linkが統合され、新たに**SimplyGo Pte. Ltd.**が誕生しました。この統合により、公共交通機関のご利用がさらに便利でスムーズになりました。

SimplyGoは、公共交通機関の電子決済をより簡便にし、通勤・通学の利便性を向上させる新しいサービスです。
▶詳しくは公式サイトをご確認ください。

 

時刻表について

シンガポールのバス停には、時刻表がありません。場所によっては電光掲示板があるバス停もあり、何番のバスがあと何分で到着するかを示してくれることも。しかし、ほとんどの人は携帯電話のアプリを使用し、バスの到着時刻や乗り換え時間をリアルタイムで確認しています。

ダウンロードすべきアプリ

Google Maps

路線バスに乗車する際に役立つのが、Google Mapsです。シンガポールのバスに初めて乗車した際、車内に次の停車駅を知らせる電光掲示板がなく、大変焦りました。慌てて乗車駅から下車駅までのバス停の数を数え、降りるまでバス停を一つひとつ数えながら乗った、というスリル満点さ。車内アナウンスはあるものの、うまく聞き取れないことの方が多いです。

掲示板のあるバスとないバスが混在していますので、安心して乗車できるよう、Google Mapsをダウンロードしておきましょう!目的地を選ぶと、ルートのマップには、黄緑色でバスの通り道が表示されます。GPS機能で自分の現在位置を確認しながら目的地まで進んで行くのが目視できるので、安心して乗車していることができますよ。

自分がいる場所と目的地を入力して電車マークをタップすると、電車とバスを使った場合のルートと所要時間も表示されます。そこから好みのルートを選ぶとバスがくる時間が表示されます。乗り換えや下車した場所から目的地までも地図を見ながら移動できるので、大変便利です。

しかし、Google Mapsに表示されるバスの待ち時間と誤差が生じる場合もあります。そのため、まずはGoogle Mapsで目的地までのルートを調べ、次にバスアプリで最寄りのバス停の最新情報や到着時刻をチェックする、というダブル使いが確実です。

日々、バスを駆使して郊外からセントラルへ移動している筆者ですが、大体のバスはほぼ定刻でくるイメージ。道路渋滞が比較的少ない国なので、暑い中長時間バスを待つ、ということはあまりないように思います。乗り換えの際は待ち時間が生じますが、屋根付きのバス停では直射日光と雨は避けることができますよ。

SG Buses

 

SG Busesでは、現在地付近のバス停が複数表示され、利用したいバス停をタップすればそれぞれのバスの到着予定時刻が表示されます。2階建てかどうか(double deck表示)や、混雑状況(到着予定時刻が黄色表示)なども一目瞭然です。

シンガポールのバスの乗り方

海外のバスの乗り方となると難しく思われがちですが、乗車時はカードや携帯をピピッと反応させるだけ。日本と同様、乗り方はとっても簡単です。

日本と異なるのは、タクシーのようにバスにも「止まってください」の合図が必要なこと。手を上げて意思表示する人もいますし、ローカルの人は、親指を立てた「グッド」のサイン(サムズアップ)で運転手さんへの意思表示をする人が多い印象です。

また、降車時にカードを読み取り機にかざす点も、日本と違う点ではないでしょうか。日本でも地域によって異なりますが、シンガポールでは毎回忘れずに降車時のタップが必要になりますので、準備をして降りるのを待ちましょう。

①バスが来たら、バスが止まる位置で見える場所に立って、乗りますよ〜という意思表示(手をあげるなど)をする
 
②バスが来たら、前方乗車口から乗って、Ez-Linkカードなどを読み取り機にかざす
 
③停留所で降りる場合は、手すりに取り付けてある赤い「STOP」ボタンを押す。そうすると、バス前方にある掲示板に「STOPPING」と表示される
 
④後方降車口にある読み取り機にEz-Linkカードなどをタッチして下車する

 

シンガポールのバスに乗る際の注意点

シンガポールのバスに乗る際に注意すべき点を、以下にまとめました。

急発進することも…

日本とは違い、バスは乗客が座るのを待たずに発車します。足の弱い方や妊婦さん、お子さんは、乗ったらできるだけ早く座りましょう!急発進だけでなく急ブレーキもありますので、満席時はしっかりと手すりに捕まってください。

バスの中では飲食禁止

MRTやバスの車内、駅構内では、飲食が禁止されているのでご注意ください。※赤ちゃんが飲み物を飲むのはOKとされています。バスでは、可燃性燃料やドリアンの持ち込みも禁止されていて、見つかると罰金が科されます。

バスの中はとにかく寒い!

MRTやバスの車内はとにかく寒いです。うっかり傘を忘れて、体が雨に濡れたまま乗ることになってしまった時にはもう震えるレベル。ぜひ、移動の際には羽織るものを携帯することをオススメします。

さっそくシンガポールのバスに乗ってみよう!

シンガポールのバス路線は、シンガポールのほぼ全土をカバーしています。乗り換えながらさまざまなエリアまで行くことができるため、乗りこなせるようになると大変便利です。最大でもS$2.47と乗車料金が安いうえに、5回までは乗り換えても1回の乗車料金として加算される、とお財布に優しい交通機関です。

シンガポールのあちこちに濡れずに行けるうえ、地下鉄では見えない外の景色を楽しめるのも観光の嬉しいポイントです。アプリを活用して、さっそく乗ってみてくださいね。

●記事内容は執筆時点の情報に基づきます。



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この記事を書いた人

SingaLife編集部

シンガポール在住の日本人をはじめ、シンガポールに興味がある日本在住の方々に向けて、シンガポールのニュースやビジネス情報をはじめとする現地の最新情報をお届けします!

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