伝説のキャバレー、マリーナベイサンズで電撃復活!「Boom Boom Room」のご紹介

伝説のキャバレー「Boom Boom Room」がマリーナベイサンズで電撃復活します!ディック・リーの指揮の元、華やかなショーが開幕します。




ブギスストリートといえば

ブギスストリートといえば若者が集う熱気のある街。でもそんな街が1950年代から1980年代初頭までの約30年間、ナイトスポットとして人気だったこと、ご存じでしたか?街頭に並ぶストリートホーカー、そして夜になると街を闊歩するドラァグクイーンたちのきらびやかな姿。

見学に訪れる観光客や地元の人も多く、雑多で活気ある雰囲気がこの街の良さでもありました。そんな街がMRTの開発で4ブロックほど移動し、現在のブギスストリートの場所へ移ると同時に、ドラァグクイーンたちも姿を消しました。


伝説のBoom Boom Room

ブギスならではの文化がなくなるのを惜しんだディックがオープンしたのが、有名なドラァグキャバレー「Boom Boom Room」です。そして1991年からお店が幕を下ろすまで、スターとして脚光を浴びたのがドラァグクイーン&スタンダップコメディアン&シンガー&ダンサーのクマー(Kumar)でした。Boom Boom Roomで一般に認知されたクマー。ウィットに富んだ毒舌が受け、唯一無二のエンターティナーとして人気を博し、パフォーマーのドラァグクイーンたちも多くのファンに愛されたのです。

そんなエンタテインメントスポットが今年、パンデミックを吹き飛ばそうと期間限定でマリーナベイサンズで開店することになりました!大きなステージで楽しい一夜にしてくれます。


ニューバージョン版Boom Boom Room

クリエイティブ・ディレクターのディックは、Boom Boom Roomの良さは残しつつバージョンアップした、未来型のショーを見せると語りました。

記者会見で現れたディックは、シンガポールで最もカッコいい60代(と思う)、グレーヘアーで優雅さが増しています。

現在では、ドラァグクイーンは世界的に認知され、ル・ポールのドラァグレースシリーズは、Netflixでシーズン13まで放送され大ヒット、今ではアートへと昇華したドラァグクイーンの世界。

そんな世界をハイテクを駆使し、クマーを始め、レジェンドと呼ばれるドラァグクイーンのLysa(リサ)Helda(ヘルダ)、タイ版ドラァグレースで4位を獲得したドラァグの新星バンダ・ミス・ジョアキム(Vanda Miss Joaquim)と、彼女のチームメンバーTiara Sorrel(ティアラ・ソレル)Anna Stacia(アンナ・ステーシア)などのドラァグクイーンだけでなく、シンガー/俳優ナット・ホー(Natt Ho)、メンタリスト/マジシャンのマーク・ウォン(Mark Wong)ら、ローカルアーティストも出演します。

そしてラスベガスから参戦のデヴィッド・マッツは、サイル・ホイールと呼ばれる金属製の輪を使ってすごいパフォーマンスを見せます、最先端のパフォーマー。プラス、クイーンがいるならキングも必要と、ドラァグ・キングDaddy Vacationも登場し、ワールドクラスの舞台となりました。


もちろん演出、衣装、ヘアメイクと全てディックお墨付きのトップクリエイターたちが集合し、高みを目指します。

記者会見では、クマーもミニトークを披露しましたが、やっぱり面白い!テレビではなかなか聞けないようなジョークは、切れ味健在。でも聞いていて嫌な気分にはならないところが絶妙です。


インタビュー

期待は高まるばかりですが、今回、レジェンダリー・ドラァグクイーンのお二人に話を聞くことができました。クマーと一緒にBoom Boom Roomを支えたリサとヘルダです。

Rysa(リサ)

初期メンバーのリサは、幼い頃から女の子の服が好きでお母さんの靴を履いたりするような子。ソフトな外見で学校ではいじめのターゲットにされて過酷だったと言います。でも学校のパフォーマンスがきっかけでステージ愛が開花、生き甲斐を見出します。シンガーウェイター(ウエイターをしながら歌も歌う仕事らしい)をしながら、クマーの紹介でBoom Boom Roomのオーディションをくぐり抜け、メンバーとして参加。海外での公演やブルネイの王族の前でもパフォーマンスするような一流のパフォーマーになっていきます。

現在ではプロデューサー業をしながら、ドラァグパフォーマンスをやっています。

今回のショーは、Boom Boom Room時代の人気なプログラムをメインに新しいパフォーマンスもたっぷり見せるそう。マリリン・モンローやクリスティーナ・アギレラなど、得意な演目プラス新しいスパイスを加えて楽しませてくれます


Helda(ヘルダ)

ヘルダは元DJ、パフォーマンスを気に入られスカウトされ、1年遅れでBoom Boom Roomへ参加。

こちらも大変な少年期をへて、自分らしく生きようとエンタテインメントの世界へ。圧倒的な歌声はでトニ・ブラックストーンやビヨンセなどのパフォーマンスが人気でしたが、現在は地声で歌手としても活躍しています。全て自己流の歌唱法と言いますが、深みのある心に響く声でパワフルに歌います。

なんと本業はサイバーセキュリティや探偵(!)だそう。クマーからいじられながら腕を上げ、パフォーマンス力もばっちり。モデルとしてキャットウォークも経験あり。多方面で活躍しています

二人とも新世代のドラァグクイーンについて聞くと、後輩いじめなんて気持ちは全くなく、ただ心構えやパフォーマンス向上の助言などをしているとか。その中でも響いたのが、客席の1番後ろの人の心に届くようにパフォーマンスしなさいといったとか。そうすればあなたは一流と。たしかにそうですよね。端から端までのお客さんが全てステージに魅了されたら、すごいことです。

共演する姿を見るのが楽しみです。今は公演に向けて一日数時間の稽古に励んでいます。きっと夢のようなステージが見れることでしょう。

クマーにナット、マークのローカルスターたち、新旧ドラァグクイーン&ラスベガスからのパフォーマーたち、そしてすばらしいステージと見どころ満載。誰が見ても楽しめる本格エンタテインメントです。こういうステージを見ていると、言葉の壁が驚くほど低いことに気づきます。うっぷんばらしに最高のBoom Boom Room Live!、お見逃しなく!!




追加レポート!見てきました

何をおいても応援に駆けつけようと、早速初日のチケットをゲット!生のパフォーマンスを見てきました。

ドラァグクイーンたちは、ステージが華やか!幕が開くと、クイーンたちのグループダンス。ル・ポールに匹敵するクオリティで鮮やかな色の洪水です。もちろん、クマーは最高に愉快。でももっともっとクマーのトークを聞きたかったですね。途中、大きなウィッグが落ちるというハプニングもありましたが、それを笑いに変えるのがクマー。さすがの一言。

そして続くヘルダのパフォーマンスはケイティペリー、おもちゃみたいに可愛い。圧巻はダイアナ・ロスのリズで、まるでダイアナそのもの!

その他のパフォーマンスもばっちりで満足のいくものでした。

もちろんドラァグの新星たちも、アーティストたちも渾身のパフォーマンスを披露。

ステージのスクリーンで流れる映像もきれいでシンガポールのショーもどんどんクオリティが上がっている感じです。

明るい2022年に向けてキックスタート出来そうな、楽しいショー。ぜひご覧いただきたい作品です。

Boom Boom Room Live! (R-18)
期間:2021年11月24日〜12月19日 
時間:木…午後8時、金・土…午後6時 & 午後9時30分、日…午後4時30分 & 午後8時
チケット代(チケット手数料別途):
 VIP :S$188(ベストシートとショー開演前にシャンパン、ワイン、ソフトドリンクが一杯つきます)
 CAT 1:S$138
 CAT 2:S$98
場所:マリーナベイサンズ コンベンションセンター 1F ホールC
住所:10 Bayfront Avenue Singapore 018956
※対象レストランでディナー付きにアップグレードも可能。金額はウエブでご確認ください。
チケットはこちら

使用写真全て ©︎Marina Bay sands

 


この記事を書いた人

林じゅん子

長崎県出身。バブル期の東京で浮かれて過ごし、そのままシンガポールへ。気がつけば20数年!香港映画がきっかけでアジア芸能にはまり、シンガポール初日本人芸能記者(自称)に。ラジオ、雑誌ともに芸能一筋、出会った芸能人は数知れず。 現在はエンタメ以外の3大好物、イケメン、おいしいもの、アニマルネタ目を光らせる。期間限定&新製品にも目がない、ローカルどっぷりジャパニーズ

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