国際結婚あるある、国際結婚のリアルを聞きました!

外国人と結婚して良かった事や、良くなかった事、習慣の違いからびっくりした事などをご紹介します。


シンガポールの国際結婚事情

日本のみならず、ここシンガポールでも国際カップルに出会うことも多いと思います。街を歩くと、中国系、マレー系、インド系などのシンガポール人と違う民族同士のカップル以外に、シンガポール人と思しき人と外国人男性、外国人女性とのカップルも。

4人に1人は国際結婚

なんと2019年に結婚したシンガポール人のうち、4人に1人の配偶者は外国人。中でも夫が外国人というケースが28%となっています。英語が公用語のシンガポールなので、言葉の壁がないのも理由の一つかもしれませんね。


日本の国際結婚事情

さて、日本ではどうかというと、全般的な結婚するカップルの比率が下がっていることもあり、2006年をピークに国際結婚自体も減っています。

2019年の人口動態調査によると、総数599,007組。夫妻の一方が外国人は21,919、その中で妻が日本人は7,008組です。

外国人と知り合ったきっかけ

結婚しないことを選ぶ男性、女性が増える中、外国人のパートナーを選んだ人たち。縁結び大学というウェブサイトで、興味深い記事を見つけました。

外国人の配偶者と知り合ったきっかけは、1位オンライン(SNSなど)が17.9%、職場/アルバイト先が同数、4位がマッチングアプリ(10.4%)とのこと。

時代は変わっているんだな〜と実感しました。自分の交友関係だけだと、知り合う人たちが限定されるので、なかなか理想の相手に出会えないという現実もありますよね。特にここ2年ほどはコロナの影響もあり、出会う場所も機会も減っていますし。


シンガポール在住の国際結婚カップルに聞きました

まず最初に、シンガポール人(中国、マレー、インド系ほか)と結婚している女性にお話を伺いました。

シンガポール在住歴が長い、ベテラン主婦の場合(40代後半〜50代後半)

良かった点

1. 家事を期待されていないのが楽

例えば日本だと、妻がお仕事をしていても家事はやって当たり前という風潮があり、マルチに頑張る必要があるイメージ。でもシンガポールでは、忙しければ外食、手料理でも簡単な料理で大丈夫。

2.裏表がない

これは本当によく言われることですが、シンガポール人は思ったことはすぐに口にする傾向があるので、対処可能。お互いの意見を言い、胸に閉まって…というのがないので、こじれる事が少ないような気がします。

3.義両親との付き合いが楽

こちらも気を使わず話したりできるし、相手もそうなので気楽です。

4.細かくルールに従って生活しなくていい

〜しなくちゃいけないとか、やらない自分を責めなくていい。

5.思ったことを何でも言える

相手もそうなので、自分自身も何でも言えるのでストレスがたまらない。

悪かった点

1.笑いのツボが違う

当たり前ですが、子供の頃から見てる番組などが違うので、話題が合わない。ちょっと寂しい時がありますね。

2.服装がダサい、気にしなさすぎる

こちらも普段着以外に、結婚式などでもあまりドレスアップしている人を見なかったですね。最近の若い人は、きちんとおしゃれしてる人が多いですが。夫に関しては、この格好はダメでしょ、と言ったことも多々あり。

3.家族同士のつながりが強いので、しょっちゅう集まる

家族仲がいいのはいい事なんですが、あまり頻繁だと正直負担です。言葉も今イチ通じないし、家族の思い出話ばかりでつまらないというのも本音。マージャンをするから時間がかかる、という話も。

4.食事の好みが違う

これは日本でも、関東関西など味付けの好みが違うというのはありますが、夫が買ってきたものが合わず、食べられないことも。

5.ありがたいけれど

産後、義母が漢方スープを作ってくれたんですが、中身はなまずや黒い鶏でした。産後の体にいいのはわかるのですが、香りも漢方臭が強くて、飲むのはちょっと大変でした。こっそり捨てたことも。

6.迷信深い?

こちらは義母がらみの話ですが、洗濯物を外に干していると、なぜか自分の下着だけ地面に落ちていたそう。風のせい?と思いましたが、なぜか自分のものだけが落ちる…。

そうです、お義母さんが彼女の下着を投げ捨てていたんですね。理由は、女性の下着と男性の下着を一緒に干すと、夫が出世しないからだそうです…。

なぜ彼女に言ってくれないのか不明ですが、きついですよね。毎日、自分の下着だけが地面に落ちている…。その他、頭痛が続くと話したら、お花入りの水で頭を洗われたとか。

驚いた事

1.夫の友人が勝手に…

連絡もなく、いきなり家に来たり、連れてきたり。先に教えてよ!と思う事がありました。しかも冷蔵庫なんかも勝手に開けちゃったりするので、なおびっくり。日本ではまずないような気がします。

2.食事時間がばらばら

みんなで一緒に、という感じではなく、食べたい時間に食べるという家庭(義両親)だったので、驚きました。今ではうちの家族もそんな感じです。子供も働いたりしているので仕方ないですが。

3.靴と靴下を一緒に脱ぐこと

家に上がる際に靴下を脱ぐ習慣があるようで(なぜ?)、靴の中にちんまりと丸めた靴下が入っています。いくつもの過程で見ましたね。

4.シャワーが短い

身体中に石けんやボディソープをつけ、ささっと洗って終わりのようです。ボディタオルとか使わないからでしょうか?

5.何でも聞く

身内だけでなく他人でも、給料、家の値段、子供の成績など何でも聞きます。純粋に知りたいから聞く、という感じです。素直、と言えば聞こえはよいですが(笑)。

以前子供が顔に怪我をした時、何人もの通行人に「どうしたの?」と聞かれ、びっくりした記憶あり。じーっと見てくるので驚きます。

6.察するってなに?

日本人のように、相手の態度や雰囲気で察する習慣がないので、いらっとすることも。わかんないのかなーと思いますが、わかんないんですよ。悪気はないのでなおさら。でも聞いてくるのは逆にいいのかな。

7.母は神

ことあるごとに母親の話が出る。「My mother said..」と。日本ではあまりいなかったような気がしますが、こちらでは母親大好き!でない人の方が少ないのではと思えるくらいです。おかあさんは全能と思っているのかもしれませんね。逆に言えば、それだけお母さんを愛して尊敬しているともいえますが(笑)。

8.日本女性に対する意識

夫が、シンガポール人の同僚などから「奥さん日本人なら、優しいでしょう。家帰ったらお辞儀をして迎えてくれるの?」などと言われること。

いまだに三つ指でお出迎え、という意識があるよう。時代は変わっているんですが…(笑)。

以上は結婚歴20年以上の方々なので、現在とはちょっと違っているかもしれませんね。では結婚数年の若いカップルの場合はいかがでしょうか。


結婚5年目の女性の場合(妻20代、夫シンガポール人30代)

良かった点

1.義両親が可愛がってくれる

外国から来て、家族もいないのでと慈しんでくれます。私の好きなものを作ってくれたり。いつも気にかけてくれます。

2.夫が優しい

私が怒っても、夫が怒ることはないですね。いつも気遣って優しい言葉をかけてくれます。

悪かった点

1.気軽に実家に帰れない

仕方ない事ですが、特にコロナ禍の今、なおさら帰るのが難しくなりました。

2.日本語が変化

もともと日本語が話せる夫が、私の関西弁の影響を受け妙な関西弁になったこと(笑)。

実はこれはあるあるですね。奥様の影響で女性言葉になってしまった、という人もいます。

文化の違いを感じた点

1.外食が多いこと。

作らなくていいよ、とテイクアウトなどしてくる事も。ありがたいけど、健康を考えるとちょっと。

と夫が優しい、という話はよく聞きます。買い物を頼んでも嫌な顔もしないし、気楽に買って来てくれます。男女平等なので、女性に求めるハードルが低いのかもしれません。共働き家庭も多いので、自分の父親の母親に対する姿を見て育ったので自然に身についたのかも。

では夫が欧米系の場合はどうでしょう。国籍によって違いはあるのでしょうか。


欧米国籍の夫を持つ女性の場合(ご夫婦とも30代、結婚5年)
男性は香港からオーストラリアに移住、現在はオーストラリア国籍。

良かった点

1.家事や育児に参加するのは当たり前という意識で、率先してやってくれること。ん?という点があっても、外国人だしなーと割り切って考えられること。


悪かった点

1.お互いの実家に行くのに渡航費がかさむ

仕方ない事なのですが、航空券だけでもなかなか大変。これから子供が成長(現在0歳)すると、もっと高額になるのが悩みです。

文化の違いを感じた点

1.食べ物の好みが合わない

夫が好きな鶏の足やフィッシュスキン、柔らかすぎる牛肉など、私はいまいち。肉じゃがなど甘い味付けは夫は好きではなく、納豆は敵対視しています。でも逆に料理の取り合いはなく、平和かも(笑)

こちらも同じく、夫も家事や子育てに協力的とのことです。ワンオペ育児は大変ですよね。特に妻側も仕事をしている場合はなおさらですよね。


夫が日本人の場合

日本人男性(50代)、妻はシンガポール人(40代)

では、夫側が日本人の場合はいかがでしょうか。

良かった点

1.いつまでも恋人気分

いつでも手をつないでいたり、下着にも気を使っていたり。結婚後何年経っても女性の部分を失わないという感じ。現役感がすごい。

2.家族単位で行動する

父親の居場所がないという感じはないです。いつも家族一緒で、逆に一緒じゃないとなぜと聞かれるので、1人になる時間は少ないのが逆に悩み。

3.話して解決

何かあったら、話すまで諦めない。解決するまで話し合おうとするのでしこりが残らない感じ。

悪かった点

1.どこにでもついてくる

自分の友人と会う時も一緒に行きたがるのが、ちょっと困る。たまには友人とくだらないことを話してリラックスしたい。

2.外食が多い

脂っこいものとか、中華とか日本食でも外食が多いので、飽きてしまう。納豆と味噌汁など、日本の朝ごはんのようなシンプルなものが食べたくなる。

3.お粥は味付き

こちらでは白粥を食べる機会はあまりなく、病気の時もごま油などが入った味付きのお粥。梅干しに白粥が欲しいな、と思うことも。

と、いつまでも可愛らしい奥さんに満足そうです。お答えものろけのようなお話で。この奥様と比べて我が身を振り返り、ちょっと反省!

そういえば、数年前のことですが、既婚のシンガポール人女性から下着のサイズが違ったので引き取ってくれない?と、ランジェリーを買ってくれと言われたことがありました。それがちょっとびっくりするようなデザインで、おぉっと思ったことがあったのを思い出しました。ロマンチックな部分は大切なのかも。


日本人男性(30代)、妻は欧米系(30代)

良かった点

1.子供が異なる言語、文化を学べる

現在幼稚園児(男児)がいるのですが、英語日本語ともに堪能。文化も両方のいいところを学べるのが素晴らしいと思います。

2.実家が外国

実家が日本、オーストラリアなので、実家に行くだけで旅行気分。いつも何かしら新しい発見もあるので楽しいですね。

3.友人が多彩

アジア圏の友人だけでなく、欧米系やその他の国々など、多国籍な友人を得られる。

4.マルチリンガル

子供は幼稚園で中国語も学んでいるので、トリリンガルになっています。将来的にもプラスになるのでは、と思います。

悪かった点

1.食の好みが違う

これは仕方ない事なのですが、メニューにお互いに好きなものを入れる事で解決できます。

と、やはりプラスマイナスでは、圧倒的にプラス面が多そうです。お互いを尊重してうまく生活しているな、という印象です。


国際結婚のメリット、デメリット

皆さんのいろいろな話を聞くにつれ、結局は考え方次第なのか、と思い至りました。日本人同士でも、よく言われるように、味噌汁の味、お雑煮の具材や味など食の違いで揉める事もありますよね。それ以前に、同じ地方で生まれた同士でも、育った家庭が濃い味か薄味かで、味付けも変わってくるものだし。

逆に言うと、配偶者が違う国籍の人間だと、違って当たり前と言う頭があるので、大体の問題は仕方ないとあきらめられるのがよいところかもしれません。

筆者自身も夫に余分な期待をしていないので(夫はシンガポール人)、まあいいか、という感じですね。もちろん、話し合って理解し合えればそれが1番いいと思います。

結局は考え方次第

結局は、お互いに無理をせず、でもほんの少し相手目線でという感じでしょうか。

国籍に関係なく、ニュートラルな目線で結婚相手を選ぶのがいいかもしれません。結婚は人と人がつながること。パッケージでなく、中身が大事。

結婚生活に幸多かれ!




この記事を書いた人

林じゅん子

長崎県出身。バブル期の東京で浮かれて過ごし、そのままシンガポールへ。気がつけば20数年!香港映画がきっかけでアジア芸能にはまり、シンガポール初日本人芸能記者(自称)に。ラジオ、雑誌ともに芸能一筋、出会った芸能人は数知れず。 現在はエンタメ以外の3大好物、イケメン、おいしいもの、アニマルネタ目を光らせる。期間限定&新製品にも目がない、ローカルどっぷりジャパニーズ

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