シンガポールで甘味飲料などの栄養価表示制度が2022年末に導入
シンガポールで甘味飲料などの栄養価表示制度が2022年12月30日から導入されます。国民の糖分摂取抑制が狙いです。
保健省(MOH)が2021年12月30日、発表したところによりますと、清涼飲料水、フルーツジュース・ジュース飲料、牛乳・ヨーグルト飲料、インスタント粉末飲料などが対象となり、各飲料製品の栄養価を最も栄養価が高いAから最も低いDの4段階で格付けします。
各製品には、エネルギー価、およびたんぱく質、炭水化物、脂肪、全糖、飽和脂肪の含有量の表示が義務づけられます。
格付けがDの飲料については、広告が認められるのは、店内など販売場所に限定され、小売業者によるメディアプラットフォーム上での広告は、基本的に禁止されます。
また、格付けCもしくはDの飲料をオンライン、自動販売機、ディスペンサーで販売する場合、格付けをパッケージの正面かわかりやすい場所に表示するよう求められます。
MOHは、制度導入について、「消費者が糖分や飽和脂肪が多い飲料を識別し、より多くの情報を得て、より健康的な商品を選択できるよう支援するとともに、広告が消費者の選択に及ぼす影響を減らし、業界による商品の改質を促進することを意図したものだ」と説明。
導入決定にあたっては、一般市民や業界、専門家のフィードバックを考慮し、国内外の実例を検討したとのことです。
さらに、MOHは、「糖分の摂りすぎは肥満や糖尿病のリスク増加につながる」と指摘し、シンガポール人の1日あたりの糖分平均摂取量60gのうち、半分以上が飲料によるものであることを明らかにしています。
なお、これらの規定に違反した場合、初犯千Sドル以下、再犯2千Sドル以下の罰金が科せられます。
新たな制度が、国民の健康促進に結びつくよう期待されます。
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SingaLife編集部
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