レコードの音の深みにハマる人続出。コレクターアイテムから新作までレコードの魅力を伝えるMOSTA RECORDS!

黒いレコード盤の上にゆっくりと針を置くと、ぷつっというかすかな音の後にはじまる音楽…。針を置くときの緊張感は未だ忘れられません。

傷が入ったときの感情は筆舌に尽くしがたい思い出です。そして新しい出会いをも紡ぐ。そんなお店がMOSTA RECORDSです。




音を愛するオーナー

こちらのお店のオーナーは、ミュージックプロデューサーのAzri Ali(アズリ・アリ)さんです。音楽好きの一家に生まれ、お父さんや叔父さんたちが聴く音楽に夢中になり、いつの間にかAzriさん自身も音楽が大好きに。

その後、CD全盛となりレコードプレイヤーはベッドの下に置かれるようになって行きました。でもAzriさんはレコードへの初恋を忘れられずに、バイトを始めた頃から、レコードを収集するようになっていったそうです。

音つながりからAzriさんがついた職業はサウンドエンジニア。そこで腕を磨きながら資金を貯め、夢であったレコードショップ「MOSTA RECORDS」をオープン。

彼が愛するのは初盤。書籍の初版本と同じく、最初にプレスされたものです。オープンの際に出品した彼自身のコレクションの半分は、あっという間に売り切れてしまったのだとか。


新作のリリースも

恥ずかしながら不勉強で、レコードは中古しかないと筆者は思っていましたが、実はどんどん新作も発表されています。そしてMOSTA RECORDSは、自社で新作リリースもやっており、アーティストと契約も結んでいます。

Azriさんによると、90年代を頂点にゆっくりと衰退したレコード盤ですが、2000年の半ばから2005年に一度火がつき、2016年くらいからレコード盤の魅力が再確認され人気が高まったそうです。


レコード制作

レコード制作の手法は、昔と全く変わらないのですが、機械の性能が上がったためプレスできる枚数は格段に上がったそうです。

しかし、クオリティの高い会社とそうでない会社がやはりあり、MOSTAが契約しているTHIRD MAN RECORDS(アメリカ)は、業界でもトップクラス。Azriさんの情熱が伝わり、東南アジア地区の代表となりました。そのため、新しくレコードを出したい新人や他国の会社をリンクして制作協力もしています。


レコード盤の魅力

音のプロ、Azriさんにレコード盤の魅力を聞くと、CDと違い音を圧縮していないので、すべての楽器の音を聴くことができるところだそうです。普通の耳をしている筆者には完全な聴き分けはできませんが、それでも心に伝わってくる音があるのが分かります。

だからこそ、アデルやビリー・アイリッシュのように新作のレコード盤をリリースするスターが後を絶たないんでしょうね。ちなみにアデルの時はあまりの需要量に他のプレスができず、大幅に遅れたものもあったとか。スターパワーに圧倒されます。

そしてもう一つの魅力が、ジャケットカバーの美しさ。リビングに飾ればインテリアにもなり、中に収められている楽曲紹介のパンフレットには写真集のようなものがあったり、映画のサントラならポスターが収められていることも。

実に多彩に楽しむことができるのが、レコード盤の魅力でもあります。


ショップハウスの2階隠れ家ショップ

もし偶然にMOSTA RECORDSを見つけられたら、それは神の祝福です。MOSTA RECORDの難点は、看板です。ここにレコード屋があるはず、と思って探さないと見えない場所なんです。

目印はレストラン

目印は一階のレストラン「all things delicious 」です。

この看板が見えたらその入り口横のインターホンを押しましょう。するとスタッフが開けてくれます。

店がやっているのではなく、アラブストリートのショップハウスはセキュリティのため、こうなっているとか。

でも心配はありません。階段を登るとそこはレコード パラダイス。

日本語の文字も目に入ります。リンダ・ロンシュタットやABBAなどがずらり。なんだか日本のレコード屋に行った気分。しかも、値段が決して法外な値段ではないのです。


コレクターアイテムなら千ドルくらいのものも

昨今のレコード盤再流行で中古市場も値上がり気味。なかなか強気な値段設定のお店も多いのですが、ここはAzriさんの「気軽に楽しんでほしい」という意味からとてもリーズナブル。S$40〜とありがたい金額です。

そしてレコード盤を聴くのに必要なプレイヤーやスピーカーにしても、まずはエントリーレベルの安価なものからで十分。それからゆっくり買い直していくのがおすすめと言います。


Azriさんイチオシ

MZAこと Matt SekiyaさんのデビューEPです。日本の血を引くMZAさんの日本へのノスタルジーが込められているとか。トランペッターの故近藤 等則さんがフィーチャーしています。そしてアジアから世界から集めた、すごいレコードを紹介しています。

パリ出身で音楽一家に育ったIbrahim Maalouf(イブラヒム・マーロフ)もおすすめの1人。

時にメロディアスに時に重く、またジャジーに。でも根底に流れるのはレバノンの音。鳥肌ものの演奏でした。暗い部屋でおいしいお酒とともに楽しみたい、そんな音です。


多彩なサービス

現在、MOSTA RECORDSは音楽出版、販売だけでなく、MOSTA クリエイティブ メディアとして、写真、出版、ビデオやCM、果てはアニメの制作と多岐にわたっています。

もちろん、レコードをプレスしてみたいという、自主制作の持ち込み企画も歓迎しています。シンガポールでレコードリリースだなんて、かっこいいこと間違いなし!


皆さんへのメッセージ

MOSTA RECORDSの名前の由来は、ボスニアにあるモスタル(MOSTAR)橋の逸話に基づいています。ボスニア・ヘルツェゴビナの戦いで一度は破壊された橋。それを復元して、現在では双方の平和の象徴となっている、その橋の名前に由来しています。

人と人との架け橋になりたい。このMOSTA RECORDSを音楽を愛するコミュニティが集まる場所にしたいという思いから付けました。

音楽のジャンルを越え、国境を越え、音楽好きが集まるお店です。ぜひ一度遊びに来てください!


イベントなども続々

イベントや特別リリース、プロモーションなど楽しいことが目白押し。何かいいこと、いい気分になれる場所です。もちろん、イベントをやりたい方も大募集。フレンドリーなAzriさんを始め、若いスタッフも生き生きと働いています。いい気分になりたい時はぜひ!名品に出会えるチャンスもあり!

MOSTA RECORDS
住所:34 Arab St, #02-02, S199733
最寄り駅:Bugis駅
営業時間:火〜土 11:00 – 19:00
     日、月 12:00 – 18:00
定期日:祝
WEBサイト






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この記事を書いた人

SingaLife編集部

シンガポール在住の日本人をはじめ、シンガポールに興味がある日本在住の方々に向けて、シンガポールのニュースやビジネス情報をはじめとする現地の最新情報をお届けします!