フォニックス講座や次世代人材を育成する教育ワークショップを提供する、小山りささんにインタビュー




シンガポールで子育てされている方や英語学習中の方なら、おそらく一度は耳にしたことがある「フォニックス」。英語を学ぶ上のメソッドということはなんとなく知っていても、詳しいことはよくわからない、という方も多いかと思います。

今回は、楽しく自信を持って英語学習をしてもらえるようシンガポールでフォニックスを中心とした英語の読み書きのレッスンを行う「いっしょにフォニックス講座」主宰の小山りささんにインタビュー。

講座を立ち上げた理由、フォニックス講座の特徴、さらに立ち上げた会社で別に行われている子ども向け教育ワークショップ事業についてお聞きしました。


「いっしょにフォニックス講座」を始めたきっかけは?

シンガポールで子どもがインターナショナルスクールに就学したのをきっかけに、私が日本で学んできたのとは異なるインターの教え方に興味を持ち、Stamford American International Schoolの小学校2年生のクラス副担任を約3年勤めました。

「英語」のクラスは、「Reading」「Writing」「Word Study」と3つに細分化されているのですが、「Word Study(単語学習)」においては、小学校低学年でもフォニックスをベースに行われていました。当時私にとっては、フォニックスは耳にしたこともなく、テキストを参考にしながら、まさに必死に教えていていました。

そのうち、フォニックスのルールを教えることで、子どもの単語のつまづきのポイントがわかり、英語が母国語の子どもでも、第二言語の子どもでも、ググッと英語力が伸びることを感じ、フォニックスにとても興味を持ちました。それからシンガポールの学校でフォニックスを学び、全体的な理解を深めました。


最初は「お母さん向け」の講座としてスタートしたのはなぜですか?

実際はお父さんも多くご参加されているのですが、子どものそばにいる時間が長い大人の方に、ちょっとした声かけでフォニックスを生活に取り入れてもらいたいと思い、「お母さん向け」としてスタートしました。

フォニックスって周りから見ると、なんだろう、難しいのかな、と思いがちなのですが、実際は違います!元々は「英語」を学ぶ前に学ぶ学問として、幼児向けにフォニックスができたので、とてもわかりやすく、論理的に学べる学問です。

なので、ぜひお母さんやお父さんに学んでいただき、「これ、ってなんて読むんだろうね〜」と楽しく日常生活にフォニックスを取り入れてもらいたいと思っています。

 

講座の特徴について教えてください

「いっしょにフォニックス講座」では、お母さん向けのグループレッスンをメインに、親子のプライベートレッスン子どもグループレッスンなどを行なっています。新たに、大人向け発音レッスンもスタートしました。

お母さん向けのフォニックスレッスンでは、最大3名のグループでオンラインで行なっています。お母さんたちがフォニックスのルールを理解し、楽しくお子さんの英語学習をサポートできるようになること。最終的にはお子さんが、英語の読み書きの精度を上げて、英語を楽しむことを目指しています。

ジョリーフォニックスの教材をベースに、大人も楽しくその音のアクションをしながら英語の音を学んでいきます。一般的な英会教室のように英会話や構文を学ぶのではなく、子どものフォニックス教材を使用しながら、まずはお母さんたちにフォニックスの音とルールを理解してもらいます

講座をご受講いただくと、単なる「ワークシート」ではなく、子どもが楽しんで行えるゲームをベースにしたワークなど、私が作成したものや、世界中の選りすぐりの教材をgoogle driveでお渡しており、必要な時にいつでもダウンロードして使えます。

また、「子どもが勉強をしたがらない」「学校の音読のサポートをどのようにすればいいかわからない」など、子どもの数だけ悩みもたくさんあります。グループでアイディアを出し合ったり、私もインター勤務や自身の子育ての経験を元にフルサポートさせていただいています。


どんな方が受けているのでしょうか?

コロナ禍にオンラインになってからはシンガポール、日本も含め世界中のお母さんやお父さん、そして親子の方がご受講くださっています。

シンガポールにおいては、お子さんが幼稚園生、日本人学校生、インターナショナルスクール生のお母さんが大体同じ割合でおられます。また、日本からシンガポールに来たばかりの方も多くみられます。

お母さん、そして親子でフォニックスを学ぶことによって、日本人学校の英語のレベル分けクラスが一気に上がったという声も多く寄せられており、とても嬉しいですね。


大人がフォニックスを学んで得られるメリットは?

大人は既に日本語の土台ができていて、基本的な英語を学んだ状態ですが、そこからフォニックスを学ぶと、「音」にフォーカスした今までとは全く違うアプローチやルールで英語を学べるので、新たに発見できるという面白さがあります。

例えば、Cocoaという飲み物も英語では「ココア」ではなく、/c//o//c//oa/と音をわけて考え「ココゥ」と読みますが、私は実はフォニックを学ぶまでは英語でどのように発音をするか知りませんでした。

また、フォニックスを学ぶことで、お子さんの英語学習を効果的にサポートできるようになるのはもちろんのこと、お母さん(お父さん)ご自身の発音もよくなります!


教育会社iGNICA.PTE.LTD.を起業した始めたきっかけは?

日本の会社で採用や人材育成の仕事をしている時に、幼少期の経験がその後の人生に大きい影響を与えていることを感じ、教育の分野に興味をもちました。

その後、オーストラリアでシュタイナー教育に出会い、2-5歳のシュタイナー親子プレイグループのファシリテーターをしたり、先ほどお伝えしたようにシンガポールのインターで働いたりして教育畑に軸足をうつしてきました。

それらの経験を通じて、学校以外の場で子どもたちが、ワクワクして自分の好きなことを見つけれる場がもっとあったらいいな、と思い2017年にiGNICAを起業しました。

会社のミッションは「Ignite the children’s curiosity for shaping a better world」。Igniteというのは「点火する」という意味の英語で、子どもたちの好奇心が点火される創造的な体験を提供したいと、様々なワークショップを行なっています

例えば、世界共通の「食」を通じて、その国の文化や自己を探る「グローバルクッキング」。SDGsをもっと身近に感じてもらい、自分がどのように取り組めるか考えるきっかけになる「2030 SDGsカードゲーム」などをインターナショナルスクールや、ホリデーキャンプなどで実施しています。

こうした経験が、次世代を担う子どもを育て、課題に向き合う力や新しいアイディアを生み出す力になると信じています。これからも様々なワークショップ、ホリデーキャンプを提供していきたいと思っています。


親子でいっしょに新しい発見・学ぶ楽しさを

親子で楽しく英語力を向上できるようサポートしてくれる「いっしょにフォニックス講座」、子どもに体験型の学びを提供するiGNICAの事業について、主宰者の小山りささんにたくさんお話を伺いました。

フォニックスという、日本ではまだ馴染みのない発音学習法ですが、レッスンを受けることで「フォニックス」という家庭での共通項が生まれ、コミュニケーションを深めるためのツールにもなってくれたらいいな、とインタビュー中にお話してくださった小山さん。そのような部分を大切にしたい思いから「いっしょにフォニックス講座」と名づけられたそうです。

「また、SDGsやGlobal Cookingを軸に、スクールホリデー中など親子で参加できるワークショップも検討中です。子どもの好奇心を刺激して、親子で社会に目を向けコミュニケーションを深めるきっかけになってもらえたらと思います。」と小山さん。

「2030 SDGs カードゲーム」は11月29日に大人向けに日本語で行われる予定。SDGsって何?どのように自分に関係がある?とご興味がある方は、iGNICA. PTE. LTD. インスタグラムより詳細ご確認下さい。


「いっしょにフォニックス講座」主宰・小山りさ様のご経歴

モルガン・スタンレー証券(現三菱UFJモルガン・スタンレー証券)に新卒入社し、その後 (株)リクルート(現リクルートホールディングス)で人事やCSRを担当。

シンガポールのStamford American International Schoolでの小学校副担任業務を経て、2017年にiGNICA PTE.LTD.を起業。






<習い事情報>

いっしょにフォニックス講座
主宰者 小山りさ(iGNICA PTE.LTD. 創業者)
Email: info@ignica.org

いっしょにフォニックス講座WEBサイト
いっしょにフォニックス講座インスタグラム


iGNICA PTE. LTD. WEBサイト
iGNICA. PTE. LTD. インスタグラム




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この記事を書いた人

SingaLife教育HACK

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