マンホールに転落の女性、統合失調症を引き起こしたとして政府機関に損害賠償請求
チャン・フイペンさん(47)は、5年前に歩道を歩いていたところ、ふたが開いていた深さ1.8mのマンホールのに転落して足首を骨折するなどの怪我を負いました。さらに、チャンさんは、心的外傷後ストレス障害(PTSD)を発症したとして、マンホールを管理する公益事業庁(PUB)に損害賠償を請求。PUBは事故の責任の70%を受け入れたものの、医療費の額やPTSDを誇張していると主張し、争っています。
さらに、チャンさんの弁護士は今年11月23日、チャンさんが統合失調症に苦しんでいると高等裁判所で証言し、数千ページにわたる報告書を提出しました。悪霊の夫が自宅のマンションにレーザー光線を照射したと信じているとのことです。
チャンさんは、損害賠償額を当初の2,000万シンガポールドルから約500万シンガポールドルに減額した上で、事故当時、HP&Sインターナショナルの上級コンサルタントとして月1万1,500シンガポールドルの収入があったことに加えて、事故によって子どもを産む機会を失ったと主張。
対するPUB側の代理人弁護士アンパラサン氏は、チャンさんを診察した精神・心理専門家が「PTSDは誇張している可能性がある」と法廷で証言するとした他、チャンさんが勤めていたとするHP&Sインターナショナルは、家族経営である上に休眠中で事故当時は働いていなかったと指摘し、収入額に異議を主張しています。
事故は、2015年12月1日の朝に発生。チャンさんは、シンガポール中部にあるコバン駅近辺の歩道を歩いている途中、コバンレジデンス近くのマンホールのふたが開いていることに気付かずに転落したとしています。周りにはバリケードや標識はありませんでした。PUB側の弁護士は、木の影でマンホールが見えにくくなっていたと説明しています。
チャンさんは、マンホールの近くにいたPUBのスタッフ3人に救助されたものの、心的外傷、足首の骨折、腰の打撲と診断されタントックセン病院に5日間入院。アンモキオ病院で4か月間リハビリを受けたとのことです。
マンホールのふたが開いていることもあるなんて、怖いですね。歩道を歩いているときには、スマホを見ないよう気をつけたほうが良さそうです。
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SingaLife編集部
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