【2024年】シンガポール旅行に便利なのはどれ!?~ツーリストパス、EZ-Linkカードを徹底検証
シンガポールではMRT(地下鉄)やバスなど公共交通手段が充実しており、これらをうまく使うことで多くの観光地を回ることができます。今回はシンガポールを快適でリーズナブルに移動できる旅行者向けのパス「ツーリストパス」と公共交通機関のプリペイドカード「EZ-Linkカード」について詳しく解説します。
︎旅行でパスや交通ICカードは必要?
「シンガポールを旅行(短期滞在)するときに、パスや交通系ICカードは必要?」という、そもそもの疑問がありますよね。
シンガポール在住歴約10年の筆者の結論から言うと、使う方がはるかにお得です。パスも交通ICカードも、都度運賃を支払うよりも割引がききます。シンガポールではGrabやGojekなどの配車サービスも便利に利用できます。突然の雨や急ぎの場合の移動も快適です。
アプリ内の言語が英語であること、またピックアップ場所の指定も必要ですが、これをクリアすれば日本よりリーズナブルに利用できるというメリットがあります。予約時に料金が予め決まるのも安心ですね。
とはいえ、電車やバスなど公共交通機関と比べるとやはり割高なので、いろいろ回りたい場合には交通費が馬鹿になりません。また、旅先で交通機関を使ってローカルの人達と一緒に移動するなど現地の文化に触れることは旅の思い出にも繋がるのではないでしょうか。
基本的に物価の高いシンガポール、出費を抑えつつ、ローカル文化にも触れる移動手段としてうまく使ってみてはいかがでしょう。パスも交通ICカードも都度運賃を支払うよりも割引がききます。
ツーリストパスとは?
では、実際にどんなサービスなのかを見ていきます。
「シンガポールツーリストパス」は、旅行者向けに発行されている交通系ICカードです。MRT(地下鉄)やバスが乗り放題になるので、料金を気にせず乗り降りできるほか、一部観光施設や飲食店での割引などの優遇も受けられます。
ツーリストパスの料金、詳細、期間、特典
シンガポールの公共交通機関乗り放題パスは全部で3種類。期間や価格は以下の表で比較してみてくださいね。
シンガポール ツーリストパス | SGツーリスト パス | シンガポール ツーリストパス プラス | |
価格 | S$22/S$29/S$34 | S$29 | S$48 |
期間 | 1日/2日/3日 | 3日 | 3日 |
デポジット | S$10 | なし | なし |
その他 | 一部の飲食店、スパ、観光施設などの割引あり | ツアーや飲食店などのバウチャーあり |
◎シンガポールツーリストパス |
路線バス・MRT・LRTの乗り放題パスで、期間は1日・2日・3日の3種類。路線バスやMRTに乗り放題の他、カードを提示することでさまざまな観光スポットでの割引もあります。
◎SGツーリストパス |
デポジットなしの路線バス・MRT・LRTの乗り放題パス。使用期間は3日間の1種類のみ。
◎シンガポールツーリストパスプラス |
公共交通機関の乗り放題+嬉しい特典付きのカード。使用期間は3日間で、特典については不定期に変更があるようですので、買う前に内容をチェックしましょう。
購入場所と購入方法
◎シンガポールツーリストパス 該当のSTPキオスク及び SimplyGoチケットオフィスで販売しています。 ◎SGツーリストパス コンビニエンスストアCheers(チアーズ)、チャンギ空港内で購入することができます。CheersのSGツーリストパス販売店はこちら。 ※SGツーリストパス(RED)(赤色版)はChinatown MRT駅構内のコンビニで購入可能です。 ◎シンガポールツーリストパスプラス チャンギ空港の各ターミナルにある、Changi Recommends counters(チャンギ リコメンズ カウンターズ)。詳細はこちら。 |
ツーリストパス払い戻し方法
シンガポールツーリストパスのデポジットの払い戻しの詳細についてご説明します。
●払い戻し場所: 全ての駅のSimplyGoチケットオフィス ●払い戻し金額: パス購入時にスマートカード使用料として料金に含まれていたデポジットS$10 ※デポジット料金以外の払い戻しは不可 ●払い戻し期限: カードが最初に発行された日から6日以内 ●その他: 期限内に返却しないとデポジットは払い戻しされませんが、同じカードを利用して別のカードを購入することができます。その場合、カードのレンタル期間はさらに5日間延長されます。 レンタル期間終了後も、MRT駅構内の自動精算機で現金にチャージ(シンガポールでは「トップアップ」と言います)すれば、通常のEZ-Linkカードとして利用することができます。電車やバスなどの公共交通機関、およびEZ-Linkカードでのお支払いが可能な一部の加盟店でも利用可能です。 |
注意ポイント
便利なツーリストパスですが、いくつか注意ポイントがあります。
1:営業時間
まずは上記でお伝えした払い戻しなどの際のチケットオフィスの時間。
駅のチケットオフィスごとに営業時間が違っていたり、祝日は休み、営業中でもランチタイムは担当者不在で対応不可というケースもあるので、事前に場所と時間をしっかり確認しておきましょう。
2:有効期間
パスの有効期間は、基本的に公共交通システムの営業時間に基づいています。パスの1日の範囲は、パスの最初の使用からその日の公共交通サービスの終了までとなります。
バスサービスのタイミングと運行時間については、ウェブサイトを参照してください。
3:プレミアムサービスのバスはNG
公共のバスや電車のみに適用されますが、Sentosa Express、 RWS8、 Night Owl, NightRider、 Chinatown Direct、などの「プレミアムサービス」では乗り放題パスの利用ができません。
続いて、交通系ICカードのEZ-Linkカードです。
EZ-Linkカードって何?
日本でおなじみの交通系乗車ICカード、例えばSuica(スイカ)、PASMO(パスモ)などのシンガポール版がEZ-Linkカード。シンガポール在住者にとっても欠かせない存在です。
2022年3月15日以降販売されているEZ-Linkカードは「SimplyGo」という新しいバージョンのもので、陸上交通局によって立ち上げられた発券プラットフォームです。アカウント・ベースのチケット・プラットフォームで、通勤・通学利用者が外出先でチャージしたり、いつでもどこでも運賃を確認したりすることができます。
EZ-Linkカードはどこで買えるの?
●MRT駅やバスターミナルにあるチケットオフィスとコンセッションカード交換所 ※2022年3月15日以降は、アカウントベースのEZ-Linkカードのみの販売となります。 ●セブンイレブン、バズ、チアーズなどのコンビニエンスストア ●一部のショッピングモールやバスターミナルに設置された EZ-Link自動販売機 ●ShopeeとLazadaのEZ-Link公式eコマース プラットフォーム ●A Mobile、The Handphone Shop、La Tendo、Golden Village、Popular bookstoresなど、一部の小売店 →これらのお店は販売店ごとに購入代金が変わります。 |
旧EZ-Linkカードもアップグレード可能
2022年3月15日以前に発行された旧EZ-Linkカードをお持ちの方も、SimplyGoに移行することで以下のことが可能になります。
・既存のEZ-Linkカードとチャームを使用可能に! ・SimplyGo EZ-Linkカード(アカウント・ベースのカード)を専用アプリとペアリングすることで、自動発券機に並ぶことなくリモートでチャージが可能、リワードポイントの獲得などが可能です! |
使い方は簡単
駅の改札口を通る前と、降りた駅の改札口の読み取り場所にかざすだけで、自動的に料金が徴収されます(運賃は乗車距離に応じて加算)。シンガポールは公共交通機関の運賃が日本と比べて大幅に安く、電車でもバスでも初乗り運賃はおよそS$1.09程。1回の乗車で最大S$2.37と少ないのも嬉しいところ。
ちなみに有効期限は5年間です。何度もシンガポールを訪れる方は有効期限をチェックしましょう。
チャージの仕方
日本のカード同様、チャージをする必要があります。チャージできる場所は
●MRT駅の券売機 ●セブンイレブンのカウンター ●銀行ATM ●アプリ など。 |
同カードについて詳しくはこちらを参照してくださいね。
ツーリストパス、EZ-Linkカード、どっちがいいの?
結局「ツーリストパス、EZ-Linkカード、どっちがいいの?」という話ですが、基本的な料金として、MRTもバスも運賃はS$1.09~S$2.37(※目安料金)。S$22の1 DAY PASS(デポジットS$10込み)を買ったとして、Bugis駅Raffles Place駅までの2駅移動で通常片道料金はS$1.09。
ざっくり言ってしまえば、仮に近い距離を細々と移動する場合、最低11回以上乗るならもとがとれると言えるでしょう。
一方、EZ-Link カードはシンガポールツーリストパスのように乗り放題にはなりませんが、都度チャージする形なので「もとをとらないと!」と気負う必要がなく、使いたい分だけを効率的に支払うことが出来ます。
旅の目的地や予算によってうまく活用しよう!
とにかくあちこち回りたい。施設も出来る限り見たい、いちいち料金を気にせず、自由に動き回りたい →ツーリストパス 行きたい所がピンポイントで決まっている、慌ただしく動き回るのが好きではない、無駄に交通費をかけたくない →EZ-Linkカード |
動き方にもよりますが、筆者個人的には、基本的にはEZ-Linkカード、交通機関の乏しい場所に行く際はタクシーなど、うまく使い分けると良いかと思います。
また人数によっても、例えば、1人旅、3人、4人など、何人で移動するかによっても、タクシー代金の負担も変わる可能性がありますよね。動き方や旅のご予算を鑑みて、うまく活用してみてくださいね。
●記事内容は執筆時点の情報に基づきます。
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この記事を書いた人
SingaLife知りつくし隊
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