【最新版】シンガポールの台所、ウェットマーケットTampines Round Market でお買い物!

シンガポールのマーケットは、地元の人々の台所とも言える存在です。今回は数多くあるマーケットの中でも、日本人在住者や観光客の来訪が比較的少ない穴場マーケット、Tampines Round Market(タンピネス ラウンド マーケット)をご紹介します。
日々の暮らしのお買い物をお得に楽しみたい方や、ローカルの生活をより身近に感じたい方にとって必見の情報です!
タンピネス ラウンド マーケットとは?

タンピネス ラウンド マーケット&フードセンターは、シンガポール東部のタンピネスに位置し、地元の人々に愛される商業施設です。ウェットマーケットとホーカーセンターの要素が融合しているのが特徴で、多彩な食材の買い物や食事を楽しめます。
※ウェットマーケットとは、魚や肉、野菜などの生鮮食品を扱う市場のこと。ホーカーセンターは、ローカルフードなどをリーズナブルな価格で提供する屋台(ストール)が集まる屋台街のことを指します。

タンピネス ラウンド マーケットの建物は、その名前の通り円形の構造をしており、約半分がウェットマーケット、残りの半分がホーカーセンターとして営業しています。ローカルな食材や料理が所狭しと並び活気に満ちた雰囲気は、訪れるだけでもわくわくする空間です!
支払い方法について
2021年にSingaLife編集部が取材に訪れた際は、現金のみ対応のお店がほとんどでした。しかし2025年7月の取材時点では、多くの店舗でQRコード決済(PayNowやGrabPayなど)が利用可能となり、その数は約9割に達しています。もちろん、現金での支払いも可能です。
QRコード決済対応店は、店先に貼られた案内シールや掲示されたQRコードが目印です。こうした表示がある店舗では、スマートフォンで簡単に支払いができます。店先にQRコードが掲示されていなくても、店内からQRコードを出してもらえることもあるため、支払い方法は店舗ごとに確認してみてください。
ただし、QRコード決済には最低利用金額を設定している店舗もあり、少額の買い物では現金のみ対応となる場合もあります。またクレジットカードは利用できません。せっかく訪れたのに「支払いができず買えなかった」ということがないよう、念のため現金も忘れずに用意しておくと安心です。特にS$2やS$10の紙幣、小銭を多めに持参するとスムーズに支払いを済ませられます。
おすすめの訪問時間・持ち物
ウェットマーケットは朝早くオープンし、昼前には閉店してしまう店舗が多いです。こちらのマーケットでも、午前10時を過ぎると閉店準備を始めるお店がちらほら。確実にお目当ての商品を手に入れるには、遅くとも午前9時頃までに訪れるのがおすすめです。
ホーカーは正午を過ぎても営業しているお店が多いので、焦らなくてもOK。
ウエットマーケット利用時の持ち物としては「保冷バッグ」と「保冷剤」を持参しておくと安心です。生ものを購入しても、店頭では氷をもらえないことが多いため、自分で準備しておくのがベター。保冷バッグや保冷剤は、ダイソーなどで手軽に購入できます。また必須ではないですが、肉製品の汁漏れなどが気になる場合に、余分にビニール袋を数枚持っていくという人もいます。
ホーカーで食事する予定の方は「ウエットティッシュ」や「ティッシュ」が必須アイテム。テーブルやトレーが汚れていることも多いので、それらを拭いたり、食前食後のお手ふきに使ったりと何かと便利です。
まずは売り場をご紹介!
タンピネス ラウンド マーケットでは、販売商品がジャンルごとにある程度まとまって店が並んでいることが多く、比較的目的の食材を探しやすい環境といえます。今回は個性あふれる専門店の中からいくつかをピックアップしてご紹介します。
肉売り場
◾️豚肉店:「少文猪肉摊」#01-121 |


ショーケースには部位ごとに切り分けられた豚肉が並んでいます。精肉店によっては価格表を掲示していない店舗も多いですが、こちらのお店では1kgあたりの価格が表示されており、ウェットマーケット初心者にも買いやすいのでおすすめです。
お肉の買い方は部位を口頭で言うか、実際の商品を指さして、それぞれの部位がいくつ欲しいか、あるいは何gほしいかを店員さんに伝え購入します。支払いはQRコード決済または現金が利用可能です。
◾️鶏肉&鴨肉店:「順友鮮鶏和鴨」#01-126 |



こちらは鶏肉と鴨肉を扱う専門店。筆者は今回骨付きの大きいもも肉を2本購入し、価格はS$7でした。ローカルスーパーの鶏肉と比べて約8割ほどの価格でしょうか。お肉のパーツが大きかったため、店員さんが切り分けるかどうかを聞いてくれ、今回は食べやすいように一口サイズへのカットを依頼しました。
支払い方法はS$5以上の購入でQRコード決済が可能、S$5未満の場合は現金のみとなっています。
魚売り場
◾️「勝航海鮮摊」#01-132 |


店先には新鮮でつやつやとした魚や貝、イカなどがずらりと並べられており、見るだけでもその鮮度の高さが伝わってきます。魚屋によって対応は多少異なるかもしれませんが、基本的に魚の下処理は依頼すればその場で行ってくれることがほとんど。自分で魚をさばくのはハードルがかなり高いので、こうしたサービスはとても助かります。
支払いはQRコード決済または現金が利用可能です。
野菜売り場
◾️「又一村果村」#01-72/73 |


色鮮やかな野菜がずらりと並ぶ八百屋は、見ているだけでも楽しい気分になります。季節の野菜やお馴染みの食材が手頃な価格で販売されており、地元の方を中心に多くの買い物客で賑わっていました。今回筆者はオクラを購入。新鮮で大きめのオクラが13本でS$1.7と比較的お得に購入することができました。
こちらのお店はQRコード決済には対応しておらず、現金のみでの支払いとなりますのでご注意を!
乾物売り場
◾️「張兄弟雜威」 #01-58 |


ウェットマーケット初心者におすすめなのが乾物です。ローカルなお店で生ものを購入するのに抵抗がある方や、保冷バッグを持っていない方でも購入しやすいというメリットがあります。
こちらのお店にも、ニンニクや唐辛子といったシンガポール料理に欠かせない乾物が並べられています。筆者は今回ニンニクを購入、大人の握りこぶし2つ分の量でS$1.3とお得に購入することができました。ニンニクは常温でも比較的日持ちしますが、筆者は冷凍庫に入れて少しずつ使うようにしています。
支払いはQRコード決済または現金が利用可能です。
お花売り場
◾️「姐妹花店」#01-81/82 |



こちらの花屋では観葉植物からちょっとした花束まで、バリエーション豊かな植物が揃っています。加えて鉢植えや花瓶などの花関連グッズも販売されており、マーケット内とは思えないほどの充実ぶり。取り扱っている花々はどれもいきいきとしており、普段から丁寧に手入れされていることがわかります。支払いはQRコード決済または現金が利用可能です。
日用品
◾️靴屋「力生」#01-49 |

店先にはビーチサンダルを中心に、比較的カジュアルなデザインの靴が揃っています。普段使いにぴったりな一足が見つかるかもしれません。支払いはQRコード決済または現金が利用可能です。

その他にも、数は多くありませんが衣料品や下着を扱う店舗がいくつか並んでいます。取材時には、ナショナルデーにあわせてマーライオンが描かれた赤いTシャツを販売しているお店も見つけました。街中の大型店舗ではなかなか見かけないようなユニークな商品や掘り出し物に出会えるのも、ローカルマーケットならではの魅力です。
その他




ウエットマーケット内には、上記で紹介した店舗以外にも、日本ではあまり見かけない専門店が数多く軒を連ねています。食品関連では「麺屋」「青果店」「卵専門店」「菓子店」などがあります。さらに、食品以外では「洋服のお直し店」などもあり、日常のちょっとした用事を済ませるのにも便利です。


ひと際目を引く「チャイニーズジョススティックショップ」は、シンガポールの独特な文化を感じられるお店のひとつです。店先には線香(ジョススティック)をはじめ、紙幣を模した紙製のお金や金の延べ棒、タバコ、スマートフォンなど、さまざまな供物が所狭しと並んでおり、現地の人々の宗教的な習慣を垣間見ることができます。
こうした供物は、旧暦の7月に行われる「ハングリーゴーストフェスティバル(中元節)」で使用します。現世の人々が紙製の品々を火で燃やすことで、それらを天界へ送り届け、先祖の霊たちが金銭や物資に困らないように弔う伝統行事です。
ホーカーでB級グルメを満喫!
買い物で疲れた後は、ホーカーでランチをしながらひと休み。定休日のためかシャッターが閉まっている店舗も一部ありましたが、ざっと見た感じ約40店舗前後のストール(屋台)が軒を連ねていました。
その中から行列が絶えない人気のストールで食事を購入し、SingaLife編集部員が実際に食べてきました!並んででも食べたい人気店の秘密に迫ります。
◾️「Sarawak Kolo Mee」#01-45 |


午後2時を過ぎても行列が絶えない、人気のこちらのお店。店名にある Kolo Mee(コロミー) とは、マレーシアのサラワク州で親しまれている麺料理で、茹でた麺に味付けされたチャーシューやネギなどをトッピングした、汁なしの麺料理です。トッピングの種類も豊富で、具材ごとに異なる風味や食感を楽しめるのが魅力。
今回筆者が注文したのは、①番のSignature Sarawak Kuching Kolo Mee Set Meal。商品名が長いため「ナンバーワン」と番号で伝えましたが問題なくオーダーできました。
一番小さいサイズはS$6と低価格ですが写真の通りボリューム満点!女性が一人で食べて満腹になるくらいのサイズでした。
気になるお味ですが、クセのあるスパイスなどは使われておらず、日本人の口にも合う優しい味付け。チリソースの有無は注文時に選べるので、辛いものが苦手な方も安心です。チリなしなら毎日でも食べられそうなシンプルな味に、チリありならピリッと刺激的で箸が進む味に変化します。
支払いはQRコード決済または現金が利用可能です。
◾️「LOR MEE PRAWN MEE」 #01-09 |


続いて訪れたのは、こちらも行列ができる人気店。店員さんがテキパキと対応しているため、待ち時間はそれほど長くありませんでした。ここでいただいたのは、シンガポールのローカルフードのひとつLor Mee(ローミー)。八角などのスパイスが香る、濃厚なとろみスープが特徴の麺料理です。
スープの上にはカットされた魚のフライなどがトッピングされており、お好みでチリやガーリックを加えて味の変化も楽しむことができます。サクサクに揚げられたフライと、とろっとしたあんかけの食感の違いも楽しい!
麺は黄色い平打ちタイプで、もちっとした歯ごたえがあり食べ応えも抜群。ボリュームたっぷりなのに一番小さいサイズが1杯S$4とリーズナブルでお得感があります。
支払いはQRコード決済または現金が利用可能です。
◾️「XIN LI HOT&COLD DRINKS」#01-32 |

食後に口の中をさっぱりさせたい方におすすめなのが、こちらのお店で販売されている Kumquat Juice(キンカンジュース) と Calamansi Juice(カラマンシージュース)。どちらも1杯S$2と手頃な価格で楽しめます。
Kumquat Juice は、金柑のやさしい甘さが特徴で、酸味が苦手な方にも飲みやすい一杯。一方Calamansi Juice は、カラマンシー特有の甘酸っぱさがクセになる爽やかな味わい。どちらも、暑いシンガポールの気候にぴったりのドリンクです。マーケット散策の合間や食後にぜひ試してみてください!
支払いはQRコード決済または現金が利用可能です。
アクセス


最寄りのMRT駅は2つあります。
1つ目は、East–West Line、Downtown LineのTampines駅。
改札を出て、Exit C(Tampines Bus Interchange方面)へ進み、バスターミナルの横を通り抜け、Tampines Central 1の大通りに出ます。横断歩道を渡り、Tampines Street 11に入りそのまま直進すると、右手に「Tampines Round Market & Food Centre」と書かれた大きな円形の建物が見えてきます。
2つ目は、Downtown LineのTampines West駅。
駅のB出口から地上に出てそのまま直進すると、右手に「Tampines Round Market & Food Centre」と書かれた大きな看板が見えてきます。徒歩で約15分ほどの距離です。
できるだけ外を歩きたくない方や、天候が気になる時は、電車に加えてバスを併用してみてください。Tampines West駅のB出口すぐにあるバス停「Tampines West Station Exit B」からバスに1駅だけ乗り「Blk141」のバス停で下車すれば、バス停のほぼ向かい側にマーケットの看板があります。
なお看板のすぐ近くにマーケットがあるわけではないのでご注意を!看板の近くに並ぶピザ屋やマッサージ店などの店舗に沿って南東方向へ徒歩2分ほど進むと、目的のローカルな雰囲気のマーケットが見えてきます。
Tampines Round Market&Food Center (タンピネス ラウンド マーケット&フード センター) 住所:137Tampines St.11,S521137 営業時間:6:30-15:00(各店舗により異なる) 定休日:無(各店舗により異なる) |
マーケットでローカル生活を体験しよう!

マーケットの魅力は地元の人々との温かな交流ができること。取材中も店員さんが笑顔で「どこから来たの?」と話しかけてくれたりと、人の優しさに触れる場面が多くありました。
筆者は英語があまり得意ではありませんが、ジェスチャーや指さしを交えれば、注文も問題ありませんでした。観光地とはひと味違う、ローカルな雰囲気を楽しみたい方にはおすすめの場所です。もちろん旅行者でも気軽に訪れることができるので、ぜひ足を運んでシンガポールの日常に触れてみてください!
●記事内容は執筆時点の情報に基づきます。
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この記事を書いた人
SingaLife編集部
シンガポール在住の日本人をはじめ、シンガポールに興味がある日本在住の方々に向けて、シンガポールのニュースやビジネス情報をはじめとする現地の最新情報をお届けします!