シンガポールと日本の時差は何時間?標準時の変遷も徹底解説!

「シンガポールと日本との時差は何時間?」
「シンガポールの近隣諸国と日本との時差は?」
「どうしてシンガポールよりも東にある国の方が、日本との時差が大きいんだろう?」

旅行やビジネスなど目的は様々ありますが、初めての国に行くときは時差が気になる人が多いのではないでしょうか。この記事では、「シンガポールと日本の時差」、「シンガポールの近隣諸国と日本の時差」、そして「シンガポールの時差が特殊な理由」についてご紹介していきます。

最後まで読んでいただくと、シンガポールのサマータイムや日本からのフライト時間、そしてシンガポール標準時の歴史にまで詳しくなれますよ!




シンガポールと日本の時差は1時間

デジタル大辞泉によると、「時差」とは「各地によって違う時刻の差」とされています。例えば、日本が午前9時を迎えた時、イギリスでは午前0時です。この差の9時間が、時差と呼ばれていることになります。

日本とシンガポールの時差は1時間です。つまり日本が朝9時の時、シンガポールは朝8時ということです。なおシンガポールはサマータイムを導入していません。なので年間を通してこの時差となります。

なお、SingaLifeでは、「シンガポールの天気・平均気温・服装について!観光や留学、就職をお考えの方必見」という記事を掲載しています。これから渡星を考えている方で、時差以外にも詳しく現地のことを知りたい人は、ぜひこの記事もチェックしてみてください

ちなみに日本からシンガポールへの直行便は、成田や羽田などいくつかの空港から就航しています。それらの空港からシンガポール・チャンギ国際空港へは、およそ7時間前後かかります。航空券は往復で約7万円が相場とされています。

また、2021年9月にJALの完全子会社のLCC、「ZIPAIR Tokyo」が東京ーシンガポール便を就航させました。次に渡星する際に利用してみてはいかがでしょうか。詳しくは「 21年9月に東京ーシンガポールが就航。JALの100%子会社「ZIPAIR」を徹底解説」をぜひお読みください。



シンガポールの近隣諸国と日本の時差

様々な国がある東南アジア。渡星の際には、他の国にも足を伸ばしたいと考えている人も多いのではないでしょうか。

そこで、シンガポールとその近隣諸国と日本との時差を表にまとめました。

この表から、シンガポールはマレーシアやフィリピンと同じ時間帯に入ることが分かります。

ちなみに日本とシンガポールの標準となる時刻はそれぞれ、「UTC+9」と「UTC+8」と表示されます。タイやベトナムは「UTC+7」です。UTCとは「Coordinated Universal Time(調整された標準時間)」を省略したもの。世界各地の標準時刻の基準として用いられる時刻のことです。イギリスは「UTC+0」と表され、東に行けば行くほどプラスが加算されていきます。

ここまで読まれた人の中には、「”Coordinated Universal Time”を省略したら、CUTじゃないの?」と思われた人もいるかもしれません。鋭い。

UTCは、「the International Telecommunication Union」と「 the International Astronomical Union」が取り決めた、正式な省略表記です。UTCが正式な表記とされた背景には、言語によって単語の順番が変わるという性質があります。例えば英語を話す人は当初CUTと略していたのですが、フランス語を話す人はTUCと略していました。英語だと「Coordinated Universal Time」が、フランス語だと「Temps Universel Coordonné」と表記されるからです。

世界で統一した標準時間を意味する言葉が、言語によって異なると不便。そこで、それまでも「UTC0」や「UT1」などのような表記を採用していたので、折衷案としてUTCという省略表記に落ち着いたのでした。


シンガポールの時差が特殊な理由

いきなりですが、下の地図のシンガポール付近を見てください。

シンガポールと、マレーシアのマレー半島部分だけ、標準時が近接地域と違っていることに気が付きましたか。タイやベトナム、インドネシアは標準時が「UTC+7」なのに、シンガポール近辺だけが「UTC+8」となっていますね。

一体なぜなのでしょうか。

その理由はずばり、「シンガポールの標準時を、マレーシア東部の標準時と統一したから」です。しかしこれだけでは、まだ分かりにくいかもしれません。

以下では、シンガポールの標準時の変遷を「第二次大戦前」と「第二次大戦後」に大きく分けてたどりながら、現在のシンガポールの標準時が生まれた理由を探っていきます。


時差の変遷①:第二次大戦前

1901年、シンガポールを含むイギリス領マラヤはシンガポール標準時(GMT +6:55)を基準としていました。

というのも、行政の中心地だったシンガポールに標準時を合わせることで、当時はイギリス植民地だったマレー半島の鉄道、郵便等のサービスを提供しやすくする必要があったからです。鉄道に乗るたびに持っている時計を調整していたのでは、面倒ですものね。
※GMT(Greenwich Mean Time)とは、グリニッジ標準時のこと。前述のUTCとほぼ同じものです。

その後も何度か標準時は変遷しており、1942年に日本がシンガポールを占領した際は、日本の標準時(GMT +9:00)が採用されていました。日本との時差がなかった時代もあるんですね!


時差の変遷②:第二次大戦後

戦後、シンガポールはGMT+7:30という、マレーシアと同じ標準時を採用します。このことは1965年のシンガポール独立後も変わりませんでした。

しかし1981年、マレーシアはクアラルンプールがある西マレーシアの時計を30分進め、ボルネオ島がある東マレーシアの標準時(GMT+8:00)に合わせると宣言。これを受け、シンガポールの通商産業省は次のような声明を発表しました。

「シンガポールとマレーシアの密接な関係を考慮し、ビジネスマンや旅行者の不便を避けるため、1982年1月1日にシンガポールも現在の時刻を30分進める」

こうして、シンガポールはマレーシア東部と同じ標準時を採用し、現在のような日本と1時間の時差が生まれるようになったのです。

ここではシンガポールの歴史をご紹介しました。歴史に興味をお持ちの人には、関連記事「シンガポールを漢字で書くと?「星」を使う由来などもご紹介!」もオススメです!



日本との時差はわずか1時間!

この記事では、「シンガポールと日本の時差」、「シンガポールの近隣諸国と日本の時差」、そして「シンガポールの時差が特殊な理由」についてご紹介しました。

シンガポールと日本の時差はわずか1時間なので、日本との時間差をほとんど気にする必要がありません。ぜひシンガポールを観光しに、お気軽に足を運んでみてください!



この記事を書いた人

SingaLife知りつくし隊

シンガポール在住の日本人をはじめ、シンガポールに興味がある日本在住の方々に向けて、現地のトレンド情報やライフスタイル情報をお届けします。「知り尽くし隊にこんな情報を取り上げてほしい」各種SNSにてリクエストも随時募集中です!

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