シンガポールの公認マーライオンを巡ろう!何頭?歴史、見どころを徹底解説! 

「マーライオンって、なぜ魚とライオンの姿をしているの?」
「現在シンガポールには何頭のマーライオンがいるんだろう?」
「Sentosaのマーライオンが解体された理由は?」

シンガポールの象徴ともいえるマーライオン。意外と当たり前の存在すぎて、詳しく知らない人も多いのではないでしょうか。

この記事では、「マーライオンの起源」や「政府公認のマーライオン全7頭」などをまとめました。既に解体されたセントーサ島のマーライオンの解体理由もご紹介しています。最後まで読めば、きっとマーライオン巡りに出かけたくなりますよ!




マーライオンの起源

そもそも、マーライオンの名前の意味をご存知でしょうか。人魚を意味するマーメイド(Mermaid)の”Mer”とライオン(lion)を組み合わせた造語だといわれています。では、なぜ上半身はライオンなのに、下半身は人魚なのでしょう。改めて考えてみると、不思議な生き物ですね。

マーライオン誕生のきっかけは、11世紀にまでさかのぼります。当時の王族の1人が、対岸に見える陸地を目指し航海の旅に出ました。この時目指した場所こそが、まさに現在のシンガポールなのです。

しかし航海の途中で海が激しく荒れ、ピンチを迎えます。そこで王様がみずからの王冠を海に放り投げたところ、海が鎮まり、なんとか陸地にたどり着くことができたのだとか。その時、たどり着いた人々をライオンが出迎え、この王様にシンガポールを治めることを許したといわれています。

マーライオンの上半身のライオンは、正にこの時のライオンを表しているのです。また、その昔シンガポールはジャワ語で「海」を意味する「テマセック」と呼ばれていたことから、下半身が魚の姿となったのです。

そして今のマーライオンのデザインは1964年にフレサー・ブルンナ―によって、シンガポール政府観光局のシンボルとして考案されました。


でも実は…

「現在のシンガポールにたどり着いた人々をライオンが出迎えた」とお伝えしましたが、残念ながらシンガポールには今も昔も野生のライオンは存在しません。おそらく当時の人が見たのは、虎であったといわれています。もしも史実どおりに伝わっていたら、「マータイガー」が誕生していたかもしれませんね。

さて、そんなシンガポール誕生と深い関係があるマーライオン。シンガポールには何頭いるのでしょうか。


シンガポールにいるマーライオンの数は?

ここではシンガポール政府が公認しているマーライオンの数についてご紹介します。みなさんは、実はもう見られなくなった1頭がいることを知ってましたか?

マーライオンを見に行く際に役立つ、関連記事もあわせてお伝えします!


マーライオンの数は7頭!

水を噴き出しているマーライオン像があまりに有名すぎるため、日本では知られていませんが、実はシンガポールには政府公認のマーライオン像が計7頭存在しています。そしてすべてのマーライオン像が水を噴き出しているわけでもないのです。

本家の背後にあるミニマーライオン以外に、シンガポール観光局本部の前、フェーバー山、アン・モ・キオ、セントーサ島に設置されています。


もう見られない幻のマーライオン

7頭のマーライオンの中には、今では姿を見られない1頭がいます。そのマーライオンは、セントーサ島に存在した1頭。「巨大マーライオン」として知られ、高さは37mもあり、頭には展望台も設置されていました。

残念ながら2019年10月20日で営業を終了し、その後解体されてしまいました。しかしセントーサ島では人気の観光スポットとして地元の人や観光客の多くに愛されていましたので、惜しむ声がたくさんあったそうです。


マーライオン巡りに役立つ交通ガイド

7頭のマーライオンは離れた場所にあるため、それぞれのマーライオンに会いに行くには、MRTか路線バスの利用が便利。マーライオン巡りに役立つ交通ガイドは、こちらの記事をご覧ください!

【MRT】
「シンガポールの地下鉄”MRT”完全ガイド!料金や車内での注意、便利なアプリなどご紹介」

【バス】
「 シンガポールのバス事情|料金や乗り方、ダウンロードすべきアプリなどご紹介!」



シンガポールのマーライオン全7頭紹介!

政府公認のマーライオンの数を確認したところで、いよいよ各マーライオンの詳細をご紹介しましょう!有名なあの1頭から幻の1頭まで、シンガポール政府観光局公認の計7頭のマーライオンの見どころや楽しみ方をお伝えします。


マーライオン①:Merlion Park

ここではシンガポールを象徴するといっても過言ではない1頭と、そのミニサイズの計2頭のマーライオンに出会えます。

高さ8.6m、重さ70トン。地元の職人リム・ナンセンによって建てられ、クワン・サイキョンが設計しました。元々はシンガポール川の河口にあったのですが、今と比べ像の足元まで近寄れない場所に設置されていた上、1997年のエスプラネード橋の完成により景観が悪くなり評判はあまり良いとはいえなかったそうです。

しかし2004年にマリーナベイ沿いのマーライオン公園に移設されると、人気観光スポットとして息を吹き返し、シンガポールの観光シンボルとして無くてはならない存在となりました。

強いマーライオンのイメージを象徴するため、マーライオン公園にある像には口から勢いよく水を噴射する仕組みが取り入れられたのだとか。数あるマーライオンの中でも、口から水を出しているのはこの公園のものだけ!

ただし水は24時間常に出ているわけではありません。夜の23時には止まってしまいます。噴水開始時刻について公式には発表されておらず、日によっても異なるそう。とはいえ、7時から8時の間に噴水が始まることが多いようです。

Merlion Park(マーライオン公園)
住所:1 Fullerton Rd, S049213
営業時間:24時間
休業日:年中無休
最寄りMRT:Raffles Place

 

マーライオン②:TourismCourt

ここでは雰囲気の異なる1頭のマーライオンに会えます。またすぐ近くには、非公認のマーライオンもいますよ!

マーライオンがいるのはシンガポール政府観光局の敷地内。政府関係の施設といえども誰でも立ち入ることができます。公式として認められている中庭のマーライオンは1995年に設置されました。南国の木々の茂みの中にあり、風貌も凛々しいのが特徴です。

一方、建物内のマーライオンは非公認ではありますが、施設内の雰囲気と相まって凛々しくも気品がある姿をしています。こちらのマーライオンには施設の休館日には会えないため、開館日を事前に確認することをオススメします。

TourismCourt(ツーリズム・コート)
住所 : 1 Orchard Spring Lane, S247729
営業時間:月-金, ​9:00am-6:00pm
定休日:土・日・祝日
入場:無料
電話:6736-6622
WEBサイト
最寄りMRT: Orchard

 

マーライオン③:Mount Faber

緑豊かなロケーションの中で堪能できるマーライオン。シンガポールで2番目に高い山であるフェーバー山(標高115m)の頂上にあるマウント・フェーバー・パークに、高さ3mのマーライオンが1頭います。1998年に設置されました。山の上にある公園ということもあり、実際に登ると汗だくに。

ゆったりとマーライオンを見たい人にはロープウェーの利用がオススメ!青空をバックにしたマーライオンは、まるで雲のようでとってもさわやか! 山頂から望む絶景も、一見の価値ありです!

MountFaber park(マウント・フェーバー・パーク)
住所 : Telok Blangah Road S099448
営業時間:24 時間
入場:無料
電話番号:6377 9688
最寄りMRT:Harbour Front

 

マーライオン④:Ang Mo Kio

シンガポール本島の北部アン・モ・キオにある公団住宅の入り口に、2頭のマーライオンが鎮座しています。こちらも1998年に設置されました。その味のある色合いから、最も住民の暮らしに溶け込んだマーライオンと呼べるのではないでしょうか。

ちなみにすぐ目の前にはビシャン・アンモキオ公園(Bishan-Ang Mo Kio Park)があり、広場や遊具、カフェ、ファーストフード店などの飲食店がある他、ビオトープや庭園もあり、市民の憩いの場として愛されています。アン・モ・キオのマーライオンに会いに行く際は、こちらの公園の散策もオススメです!

Ang Mo Kio(アン・モ・キオ)
住所:Near 218 Ang Mo Kio Ave 1 S560218
営業時間:24時間
入場:無料
最寄りMRT:Ang Mo Kio

 

マーライオン⑤:Sentosa

いまとなっては幻となってしまった1頭。シンガポール本島の南に位置する、セントーサ島に1995年に設置されました。先にも述べた通り2019年に解体され、現在はその姿を見ることができません

高さ37mは、7頭の中でも当然群を抜いた大きさでした。また、夜になるとマーライオンの目が光るようになっており、ある夜のイベントでは目からビームを出す演出もあったのだとか。

しかしセントーサ島を、再開発する計画に伴い、解体されることが決定されたそうです。解体後は島の南北を結ぶ遊歩道ができるなど、大規模な開発が行われる予定があります。

とはいえ島のシンボルであったマーライオンの取り壊しには、地元民から惜しむ声が随分寄せられたようです。

マーライオンを巡ってみよう!

この記事では、「マーライオンの起源」や「政府公認のマーライオン全7頭」などをまとめました。お時間のある時に各マーライオンを巡り、記念写真をコンプリートしてはいかがでしょうか。




この記事を書いた人

SingaLife知りつくし隊

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