【体験レポート】シンガポール リリック オペラ「OPERA GALA SPECTACULAR」で総合芸術を体感!
「シンガポール リリック オペラ」が、シンガポールで人気です。「オペラをもっと身近に感じて欲しい」という思いをこめて上演をしている団体です。どこへ行くのもアクセスが良いシンガポールですが、会場のエスプラネードまではMRTでさっと到着。ぜひおしゃれをして出かけてみませんか?
『DIE FLEDERMAUS ディー フレッダーマウス』に行ってみた!
幼少期から学生時代をクラシックピアノに捧げていた筆者は、シンガポールに来てから「クラシックが聴きたい」と思いつつ、チケットをとらないまま時間に追われる日々を過ごしていました。
そして、12月某日、エスプラネードシアターで行われたオペラ『DIE FLEDERMAUS ディー フレッダーマウス』を観る機会に恵まれました。
マリーナベイにある会場のエスプラネードは、MRTに近くアクセスも便利。ビクトリアコンサートホールへは、スムーズにアクセスできるので、気持ちが軽いです。
南国シンガポールでも、クラシックやオペラを楽しみたい!開演前のピンと張った空気も気持ちいい。中にはドレスアップをしている女性もいて、テンションが上がります。
『DIE FLEDERMAUS ディー フレッダーマウス』は、ドラマ、ロマンス、アクションなど、誰もが楽しめるオペラティック・コメディ。1874年に上演された、ワルツ「美しく青きドナウ」の作曲者であり、世界的に有名なヨハン・シュトラウス2世による作品です。
今回の『DIE FLEDERMAUS ディー フレッダーマウス』と、次回、2月2日に行われる「OPERA GALA SPECTACULAR」のリーフレット。
リリック オペラは会場を笑いで包み込む。字幕は英・中の2カ国語
シンガポール リリック オペラ(SLO)は、1991年に設立されたそうで、シンガポールにおいて総合芸術であるオペラをもっと身近に感じて欲しいという思いで活動しているそうです。また、「オペラ音楽は敷居が高い」というイメージを払拭したいと考えているとのこと。オペラを身近に感じて貰えるようにアレンジを加えています。
ジョークを織り交ぜたセリフを言うシーンでは、会場にどっと笑いが起こります。一方、美しい旋律と共に歌うシーンでは、一同うっとり。そんなメリハリ感がなんとも心地よい気分を味わえるのが、リリック オペラなのです。
『DIE FLEDERMAUS ディー フレッダーマウス』では、ドイツオペラを現代風にアレンジしています。また、シンガポールの観客のために会話部分は英語で、楽曲はドイツ語。字幕は英語と中国語です。会場が爆笑に包まれた時、自分だけ「今のジョーク早くて聞き取れなかった!」と思っても、字幕に視線を移せば「なるほど!」と意味を理解しました。
お子さまは6歳以上が入場可能です(学割もあります)オペラ鑑賞は、クラシック音楽と英語を同時に体感できる貴重な機会だと思います。きっと長く心に残る経験になるのではないでしょうか。
『DIE FLEDERMAUS ディー フレッダーマウス』のSTORY
ヨハン シュトラウス2 世のオペレッタ『Die Fledermaus』。邦題は「こうもり」「こうもりの復讐」として知られる人気作品をシンガポールリリック オペラがモダンにアレンジ! 3年ぶりとなる待望の舞台です。
「最後に誰かに恥ずかしい思いをさせられたのはいつですか。どのように反応しましたか?」
酩酊状態でコウモリの着ぐるみを着たファルケは、町の中心でアイゼンシュタインに見捨てられ、物笑いの種になった。悔しい思いをしたファルケは復讐を企てるため、王子と協力し、エイゼンシュタインと彼の妻ロザリンデ(二人とも不倫中)、そして彼らのメイドのアデルをパーティに招待。それぞれが変装して出かけたパーティ。その結末は…?
アデルが連発するジョークに会場は湧きます。シニカルなジョークで爆笑し、ヨハン シュトラウス 2 世 (ワルツ「青きドナウ」の作曲者) による豪華なダンス楽曲や、アデーレの笑いの歌 (「マイン ハー マーキス」) 、シャンパンの歌 (「イム フォイヤーストローム デル レーベン」) を聴いて気分高揚!スカッと爽快な気分になるリリック オペラです。
幕間のお楽しみ、20分間のBarタイム。ビールやワインをお手軽な価格で楽しめます。ほろ酔い気分で舞台を楽しむのも一興です。
なんといっても、ジョークで大笑いをし、迫力満点のクラシックを生で聴くことができるのはなんとも贅沢。細胞から生き返りそうです。ぜひ、皆さんも全身でオペラを体感してみてはいかがでしょうか。
休憩20分を挟んだ公演は、おおよそ2時間30分。すっかり満たされた気分で徒歩で家路に向かいました。コンパクトなシンガポールは、帰り道も気楽です。終演後にナイトカフェに寄って、オペラの余韻を楽しむのも素敵です。
2月に超豪華な「OPERA GALA SPECTACULAR」がやってくる!
超実力派のオペラ歌手4人が初めて同じステージに立つ、大変貴重な機会です!アジアにおけるオペラ界の頂点をお楽しみください。
香港で名の通った中国の三大テナーの一人ウォーレン・モクと、香港の若きリリック テナー、サミュエル・ファンをフィーチャー。そして、国際的なスターとなったワン・ビンビン、有名なソプラノ歌手で SLO芸術監督のナンシー・ユエンが登場します。
プッチーニの「トゥーランドット」「蝶々夫人」「トスカ」、ヴェルディの「リゴレット」「椿姫」「アイーダ」などから、有名なアリアを選んでお楽しみください。このガラでは、ベッリーニ、マスネ、カーライル・フロイドなど、イタリア、フランス、アメリカの作曲家による人気曲も演奏されます。
シンガポールで最も多才な指揮者の一人、ジョシュア・タンがSLOオーケストラを伴奏に指揮をとります。ぜひ、オペラの名曲の数々をお楽しみください!
まずは、オールスター・キャストのご紹介!
プロフィールを見るだけでも、今回のキャスティングの豪華さを垣間見ることができます。ぜひ生で歌声を聴いてみたくなりますね!
Conductor Joshua Tan (ジョシュア・タン) |
ジュリアード音楽院とイーストマン音楽院を卒業し、2008年ディミトリ・ミトロプーロス国際コンクールで第2位入賞、シンガポール・ヤングアーティスト賞、SSO/MOE奨学金など、数多くの奨学金を授与された。
タン氏は、マリインスキー劇場管弦楽団、ベートーベン・ボン・オーケストラ、東京フィルハーモニー交響楽団、東京都交響楽団、札幌交響楽団、台北交響楽団、台湾フィルハーモニー交響楽団、中国フィルハーモニー交響楽団など、世界中のオーケストラを指揮している。また、ジェームス・デプリースト、シャルル・デュトワ、デヴィッド・ジンマン、クルト・マズアといった著名な指揮者のもとで研鑽を積んでいる。
交響曲、オペラ、バレエを得意とする。また、バレエ、映画、マルチメディアのための音楽も同様に得意としている。現在、シンガポール交響楽団副指揮者、シンガポール国立青少年オーケストラ首席指揮者、Asia Virtuosiディレクター。
Soprano Nancy Yuen (ナンシー・ユエン) |
英国王立音楽院(ロンドン)卒業後、英国とシンガポールを拠点に活動。高い評価を得ている。卒業と同時にウェールズ国立歌劇場でこの難しいプッチーニのタイトルロールでオペラデビューし、その後も世界中でこの役を演じている。
特に、イングリッシュ・ナショナル・オペラ、西オーストラリア・オペラ、オペラ・クイーンズランド、北アイルランド・オペラ、2003年のデヴィッド・フリーマンによるロイヤル・アルバート・ホールでのプロダクションに参加した。
2006年にシンガポール リリック オペラでモーツァルトの『フィガロの結婚』の伯爵夫人役でデビューし、シンガポール、マレーシア、タイ、台湾、中国、英国でリサイタルやコンサートを開催。2003年7月から2010年まで、シンガポールの南洋芸術学院の声楽科主任を務めた。
現在は、香港舞台芸術アカデミーの声楽科長、タイのバンコク オペラのレジデント・ソプラノである。
Tenor Samuel Huang(サミュエル・ファン) |
香港舞台芸術学院を卒業し、バリトン歌手ブライアン・モンゴメリー氏に師事。卒業後、Jimmy Chan氏、Oliver Lo氏に師事。2013年、「IMA国際声楽コンクール」にファイナリストとして参加し、銀賞を受賞した。
コンサートでは、J.S.B.の《カンタータ4番、31番》、G.F.ヘンデルの《メサイア》、ヨーゼフ・ハイドンの《天地創造》《ネルソンミサ》、ジョン・ステイナーの《クルキシフィケーション》、デュボワの《クリスの7つの最後の言葉》、オルフの《カルミナブラナ》のテノールソロを担当したほか、オペラの舞台でも活躍。
オペラでは、ドイツ・オペラ・フェスティバルでプッチーニ作曲《ラ・ボエーム》のタイトルロール・ロドルフを歌った。 また、ヴェルディ作曲《椿姫》のアルフレード役、グルック作曲《ル・シネジ》のシランゴ役、ドニゼッティ作曲《エリシール・ダモーレ》のネモリーノ役で出演している。
Tenor Warren Mok(ウォーレン・モク) |
香港出身の世界的な中国人テノール歌手である。『トスカ』のカヴァラドッシ、『トゥーランドット』のカラフ、『ラ・ボエーム』のロドルフォ、『アイーダ』のラダメスなど60役を超えるレパートリーを持つ。近年は、香港、マカオ、中国本土でのオペラやクラシック音楽の普及に積極的に取り組んでいる。
現在、香港オペラ座、福建大劇院、珠海華樺大劇院の芸術監督を務めるほか、マカオ国際音楽祭の芸術監督も務めた。香港特別行政区政府からブロンズバウヒニアスターを授与され、2021年に香港舞台芸術アカデミーから名誉博士号を授与された。
Soprano Wang Bing bing (ワン・ビンビン) |
イタリア ミラノを拠点に活動。イタリア ミラノのジュゼッペ ヴェルディ音楽院で修士号を取得した。
ヨーロッパでは、「蝶々夫人」のチオ・チオ・サン、「トゥーランドット」のリュー、「パグリアス」のネッダなど、多くの役を歌った。『パリアッチ』ネッダ、『ラ・ボエーム』ミミ、『カルメン』ミカエラ、『椿姫』ヴィオレッタなど、イタリア、フランス、オーストラリア、アメリカ、イスラエル、ラトビア、スロベニア、セルビア、マケドニアなどの歌劇場で歌い続けている。
2021年、イヴ・アベル指揮、オペラ香港で『蝶々夫人』のチオ・チオ・サンを歌い、大成功を収めた。スロベニア国立劇場オペラ&バレエ リュブリャナで『パリアッチ』のネッダ役でデビュー。ソニーミュージックレーベルと契約し、イタリアで録音された初のイタリアン アリア アルバムをリリース。 世界を舞台に活躍する実力派。
ぜひ、足を運びたくなる大変華やかなキャストです!
「OPERA GALA SPECTACULAR」チケット情報
『シンガポール リリック オペラによるオペラ ガラ スペクタキュラー』 日程:2023年2月2日(木) 時間:20:00〜 場所:Victoria Concert Hall 最寄り駅:City hall駅 住所:11 Empress Place #01-02 Singapore 179558 電話番号:+65 6602 4245 WEBサイト ◆チケット購入はこちらから |
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今後の予定SEASON 2023
今後も目が離せないシンガポール リリック オペラ。今後のラインアップをご紹介します。
Fundraising Opera Ball The Fullerton, Ballroom 17 March 2023 |
Chorus in Concert SLO Adult Chorus Concert Esplanade Recital Studio 14 May 2023 |
Opera in the Park Outreach Concert Singapore Botanic Garden 10 June 2023 |
SLO Youth and Children’s Chorus Concert Victoria Concert Hall 9 July 2023 |
Double Bill Opera:Puccini’s Suor Angelica and Leoncavallo’s Pagliacci Opera Production Esplanade Theatre 18-20 August 2023 |
Semi-staged Opera Esplanade Recital Studio November 2023 |
ドレスアップを楽しむ機会。オペラの魅力を存分に!
筆者がビクトリアコンサートホールに行った際に、集まった人々はセミフォーマルのスタイルで集まっていました。中には、女性はスリップドレス、男性はスーツのカップルなどドレスアップをした人たちも。ただ、会場はかなり冷房をきかせているので、羽織るものを持参すると安心です。
気持ちが上がるシンガポール リリック オペラ、是非おしゃれをしてお出かけください!
●記事内容は執筆時点の情報に基づきます。
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この記事を書いた人
SingaLife編集部
シンガポール在住の日本人をはじめ、シンガポールに興味がある日本在住の方々に向けて、シンガポールのニュースやビジネス情報をはじめとする現地の最新情報をお届けします!