ワインに関する資格あれこれ-薫のかおるワイン講座Vol.2
ワインエキスパートとソムリエの違いについて紹介します
ワインエキスパートってソムリエとはどこが違いますか?とよく聞かれます。なので今回は、ワインに関連する資格について紹介します。
私が持っているワインエキスパートという資格は、ソムリエと同じで一般社団法人日本ソムリエ協会が認定している資格です。ソムリエはレストランなどでの数年の実務経験がないと受験資格がないのですが、エキスパートは誰でも受けれてワイン知識があれば取得できます。ソムリエは、筆記、テイスティングの他に、サービス実務テストがあるのも違いとなりますが、実務試験以外ではエキスパートの難易度はソムリエと同じですし、一定程度ワインの知識があるという証明には十分なると思います。ぶどうの金バッジももらえますよ。
ただ、シンガポールで資格取得を目指す場合、WSET(レベル1~4)がいいでしょう。ロンドンに本拠地を置く、世界最大のワイン教育機関が認定している資格で、丸暗記よりも、ちゃんとワインを理解して説明できることを求めています。たとえば、ソムリエやエキスパートの試験では、フランスのブルゴーニュの畑を上から順番に覚え、地図問題がテストに出ますが、WSETでは、この畑が高級産地となり得る理由を説明しなさいという問題が出ます。(たとえば、冷涼な地域でありながら、南向きかつ川に面していて、日照時間が長く川からの反射の光もありぶどうが成熟しやすい。また丘の中腹にあり、暖かいと同時に水捌けがよく、霜の被害にも遭いにくい。などを答えます)
WSETは最近は日本語受験もできるので日本でも人気です。シンガポールは英語だけですが、おすすめはやはり英語ですね。ワイナリーにいったときにせっかくの知識を活かせるので。シンガポールは調べると意外とちゃんとした先生がたくさんいます。一つの目安としては、WSET diplomat (レベル4)の資格を持っていること。この資格はソムリエとは比較にならないほど難しく奥が深いので、これをとっている先生は一定程度信頼してよいと思います。
慶応義塾大学卒業後、外資系コンサルティングファーム勤務。2018年にワインエキスパート取得。2019年4月に夫とともに渡星。シンガポールでは毎月ワイン勉強会をボランティアで開催。その傍ら、ワインバー勤務など多方面での活動を展開中。33歳。好きなワインは、華やかかつスケールの大きさを感じるカリフォルニアのピノノワール。
この記事を書いた人
SingaLife編集部
シンガポール在住の日本人をはじめ、シンガポールに興味がある日本在住の方々に向けて、シンガポールのニュースやビジネス情報をはじめとする現地の最新情報をお届けします!