シンガポールの閣僚、21年下半期にはワクチン接種で旅行ができる可能性に言及
シンガポールのオン運輸大臣は3月12日、今年の下半期にも新型コロナウイルスのワクチンを接種した人が感染率の低い地域へ旅行できる可能性があると述べました。
シンガポールはすでにオーストラリア、ニュージーランド、中国など新規感染が抑えられている地域からの旅行者を受け入れていますが、このことがシンガポールでの感染増につながっていないとオン大臣は指摘します。
一方、昨年11月に開始されるはずだった香港との間での自由な往来を認める「トラベルバブル」は、香港で新規感染者が発生し続けていることで、依然として凍結されたままです。
オン大臣は、チャンギ空港の旅客数が新型コロナウイルス以前の水準の2.6%に留まっていることから、シンガポールの航空・観光業界が依然として「危機的状況」にあることを危惧しています。
またオン大臣は、国際航空運送協会(IATA)のデ・ジュニアック理事がインタビューで述べた「今年の下半期から個人旅行やレジャー旅行が回復するだろう」という見解にも共感しているとコメントしました。
デ・ジュニアック理事によると、IATAはすでに様々な国と協力し、国境再開のためのロードマップを設計しているとのことです。
そのステップの中で鍵となるのは、IATAが提供するアプリ「トラベルパス」です。このアプリは、旅行者の予防接種履歴やPCR検査の結果を電子的に記録し、国境を越えて旅行者の健康状態を確認できるものです。
シンガポール航空は航空会社として初めてトラベルパスの試験導入を行うことを公式に発表し、シンガポール発ロンドン行きのフライトで3月15日から28日まで実施予定です。
また中国もワクチンパスポートの発行を開始し、ドイツと米国も近々導入することが発表されています。
ワクチンやテクノロジーを活用した仕組みづくりで、どうか早く海外旅行や日本への一時帰国ができる世の中になることを願うばかりです。
この記事を書いた人
SingaLife編集部
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