【2024年8月9日】シンガポール ナショナルデー 最新イベント情報!建国の日のお祝いを楽しもう!
シンガポール建国の日、8月9日は祝日となりシンガポール国民が盛大にお祝いをします。この国をあげての一大イベント、2024年はどのようなテーマでどんなイベントがあるのでしょうか?2024年NDP(National Day Parade)の最新情報をチェックしましょう!
ナショナルデーとは?シンガポール独立までの道のり
今では一人当たりのGDPが世界第5位とトップ5入りしている先進国の一つのシンガポール。ここに至るまでには人々の計り知れない苦悩と苦労がありました。
19世紀、かの有名なラッフルズ卿が上陸。当時、島を支配していたジョホール王国より割譲され、ここから長きに渡るイギリスの植民地時代が始まります。三角貿易の中継地点としての役割だけではなく、天然ゴムやすずの港としても発展し、さまざまな人種が住み始め、現在の他民族国家が起源します。
その後、第二次世界大戦中は日本軍による軍政がひかれ、終戦後にまたイギリスの植民地支配が復活します。しかし、マレー半島では長年イギリスに搾取されてきた地元民の反発が強まり、イギリスは植民地支配を続けることを断念。1959年にはイギリスの自治領を経て1963年にはマレーシア連邦を結成します。
せっかく植民地支配から抜け出したのにもかかわらずまだまだ苦悩は続きます。マレー人優遇政策をするマレーシア中央政府と、それに反対しマレー人と華人の平等政策を進めるシンガポール人民行動党が対立。暴動にまで発展します。
その後、両者の歩み寄りは見られず、1965年8月9日、遂にマレーシア連邦から追放される形でシンガポールは都市国家として独立したのです。
初代首相リー・クアンユーとは?
Lee Kuan Yew: Separation of Singapore (9 August 1965)
そんなシンガポールを導く使命を与えられたのが初代首相リー・クアンユー(Lee Kuan Yew)。土地も資源もない国を今のように発展させた初代首相は今や「建国の父」「シンガポールの哲人」などと呼ばれています。
住民の生活の安定の供給。民族間の争いをなくし公用語も4つの言語を公認。教育政策にも着手。国民こそが資源という考えのもと、国内情勢を安定させます。更にアジアの拠点としての好立地である強みを活かし手厚いインフラ設備で外資を誘致。シンガポールのその後の快進撃は見てのとおりです。
2023年9月には、かつて副首相でもあったターマン・シャンムガラトナム(Tharman Shanmugaratnam)氏が新しくシンガポールの第9代大統領に就任しました。ターマン氏は、シンガポールの経済回復と社会的包摂を進めることに重点を置き、特に低所得労働者の雇用改善や生涯学習の推進に力を入れています。新しい大統領を迎えてのナショナルデーは、盛大にお祝いしたいですね!
National Day Parade2024
2024年のテーマは?
2024年のテーマは「Together, As One United People」。
私たちの団結した力を強調し、すべての市民が一丸となって未来を共有し、周囲の人々を支えることの重要性を意味しています。このテーマには、シンガポールの成功と回復力の本質が凝縮されています。シンガポールの強さは多様性の中にあり、過去59年間、困難にもかかわらず、私たちが克服し、繁栄することを可能にしてきた「包括性」「コミュニティ」「信頼」の精神を反映しています。 ※
このテーマが表すようにシンガポールの市民が一丸となり、未来を共有し、互いに支え合うということは、日本でも同様に大切にすべき精神ではないでしょうか。ナショナルデーという特別な日を通じて、同じ意識を共有するイベントは日本ではあまりないので、素敵なイベントですよね。会場にはチケットがないと入場できませんが、花火や国旗掲揚などは会場でなくてもマリーナエリアで観覧することができるので、シンガポールの建国の日を一緒に楽しんでみてはいかがでしょうか。
NDP2024のロゴは、シンガポールの成果と、シンガポールを最高の住まいにするための国民の努力を祝しています。独立59周年を意味する数字の”59”は、小文字の”sg”にかかっています。粋ですね!
そして、ロゴの中の5つ星はシンガポールの理想として掲げている、自由、平和、前進、正義、そして、平等を意味し、シンガポールの今までの絶え間ない努力と公正で包括的な社会の構築を強調しています。
シンガポールは、テロリズムや経済不況など、シンガポールの独立と福祉を脅かす課題に対応するために、1984年にトータル・ディフェンスを掲げ、シンガポール人を結束させてきました。6つの上昇する斜線は、40周年を記念するトータル・ディフェンスの6本の柱を象徴しています。
シンガポールは日本よりも兵役があることにより、軍への興味関心が強いそうです。家族や友達が軍隊に所属している・していた、という経験から多くの国民が、国防に興味を持てるのですね。
テーマソング「Not Alone」
NDP 2024 Theme Song – Not Alone [Official Music Video]
2024年NDPのテーマソングはシンガポールのアーティストであるBenjamin Kheng氏が、手がけています。Benjamin Kheng氏は、アーティストとしてだけではなく、映画監督や作家としても活動しています。The Sam Willowsのメンバーとしても注目を集め、「Cai Fan」を称えるシンガポール風味の楽曲の作曲で広く知られています。
シンガポール人のアーティストというのをあまり聞いたことがなかったので、なんだか新鮮ですね。壮大な音楽とシンガポールの日常を魅力的に表現したMVも要チェックです。
見応えたっぷりの開催イベント
ナショナルデーを盛り上げよう!
建国記念日を前に、シンガポール国民は#GiveAsOneSGや#TogetherAsOneSGキャンペーンに参加することで記念品を手に入れたりすることができます。
その1: #GiveAsOneSGは、ボランティア活動に対する認識を高め、シンガポール人が社会に恩返しができる有意義な活動への参加を促すことを目的としています。 このキャンペーンは、SG Caresやシンガポール赤十字、Goodhood.SGとのパートナーシップにより実施されます。 また、社会家族開発省(Ministry of Social and Family Development:MSF)と文化・地域・青少年省(Ministry of Culture, Community & Youth:MCCY)が、2024年を「ボランティアを祝う年」と定め、ボランティア活動を促進するための幅広い取り組みの一環でもあります。参加したかったけどチャンスがなかったという人にも、ボランティアをより身近に感じられる素敵な企画ですね。 その2: #TogetherAsOneSGは、シンガポール国民が一丸となって国の誕生日を祝うことを奨励するものです。キャンペーンには、 ▪FlyOurFlag ▪EatAsOne ▪Dance of the Nation ▪Singverse ▪Singapore@Home ▪NDP Stamps などがあり家に国旗を飾ったり、家族での食事を投稿したりすることで、国や家族の団結を再認識できるような企画があります。 NDP2024のテーマソング「Not Alone」に合わせて振り付けられたダンスを踊ることで記念品を手に入れることができるチャンスも! 詳しくは、こちらをチェック! |
NDPセレブレーション@パダン
8月9日(金) NDP2024の祝賀行事では、「Together, As One United People」をテーマに、4部構成で行われます。 |
4つのライブ構成はこちら
Pre-Parade |
教育省(MOE)の学生や地元のアーティスト、レッドライオンズによるパフォーマンスが行われます。パラシュート隊”Red Lions”が空中から舞い降りるショーも行われる予定です。アクション満点で、見ごたえがありますね!
United We Stand |
「United We Stand」と題し、SAFバンドと4つの中等学校のバンドによる合同ミリタリータトゥーが披露されます。また、NDP2024にボランティア派遣団が再来し、シンガポール国民一人ひとりがシンガポールの防衛においていかに役割を担っているかを紹介します。合唱団のミュージック・ビデオや国旗掲揚、国家への敬礼、大統領砲の敬礼、Feu de Joieなど、P&Cの人気演目がパレードに登場します。
また、多くの人が楽しみにしているオンワード・マーチでは、マーチングバンドが観客席まで行進し、パレードをより身近なものにしてくれます。
国旗儀礼では、軍ヘリコプターがシンガポールの国旗を吊り下げて飛行するシーンを観覧することができます。ヘリコプターが国旗を掲げて飛行するシーンは迫力があり、胸が熱くなります!家族や友人と一緒に、迫力あるイベントをみれるといい思い出になりますよ!
Together, We Are Strong |
シンガポールは小さな都市国家であり、国土面積が限られています。そのため、周辺国との関係や地域の安全保障環境に大きく影響されます。地理的に戦略的な位置にあるため、貿易の要所として重要であり、周辺国との緊張が高まった場合には脅威にさらされる可能性があり、シンガポールにとって国防は不可欠といえます。
「Together, We Are Strong」と題されたトータル ディフェンス40(TD40)のダイナミック ディフェンス ディスプレイ(D3)がパダンで初めて披露されます。花火や火薬を使ったアクション満載の展示で、シンガポール軍がどのように脅威に対応するかを実演します。
このコーナーでは、パダンとマリーナベイの連携によるショーを通じて、空や海上の脅威、市民の緊急事態や混乱など、さまざまなシナリオで起こりうる脅威に対する政府全体と地域社会の統合的な対応を紹介します。
Our People |
Our Peopleでは、4つの章と3つのショートフィルムで構成されていてボリューム満点な内容になっています。
パフォーマンスや歌、映像を通して、シンガポール人の総合的な強さ、シンガポール社会を定義する複雑な多様性と団結にスポットを当て、「Our People」の物語を伝えることを目的としています。シンガポール政府がこのために作る映像というのは、壮大そうで一度は見てみたいですね!
イベントラストを彩る花火@マリーナ ベイ
マリーナベイエリアでの海上の花火を観覧しようと、毎年多くの人がこのエリアに集まります。近所のレストランなども花火観覧者でにぎわうので、早めの予約がおすすめです。とにかく近隣が混み合うので、確実に見られそうな場所を早めに抑えることが重要です。
実は、花火は当日と後の祭典だけではなく、NDP前に数回行われるリハーサルでも打ち上げられます。混雑を避けたい人は、リハーサルで花火を楽しむのもおすすめです。
◆リハーサル情報 NDPリハーサル:6月15日、22日、29日 NE Shows:7月6日、13日、20日 NDP Previews:7月27日、8月3日 |
今年から!NDPセレブレーション@ベイ
パダン会場以外でも、生中継で現地の雰囲気を楽しめる会場が今年から設置されました。NTUCとの共催により、NDPの祝賀行事が初めてプロモントリー@マリーナベイで開催されます。
参加者はベイエリアの花火や今年から行われる トータル ディフェンス40(TD40)のダイナミック ディフェンス ディスプレイ(D3)では、海上飛行や空中飛行の生中継を楽しんだり、会場のステージパフォーマンスやパダンでのNDPの生中継を見ることができます。ベイセレブレーションの詳細は追って発表されます。
現地のチケットが購入できなかった人も、こちらの会場で同じ雰囲気を味わえるのでいいですね!
ナショナルデー後の祭典@ハートランド
イベントは翌日も続き、8月10日には人民協会との共催でハートランド・セレブレーションが開催されます。5つのハートランド・セレブレーション会場では、
▪コミュニティ・グループのステージ・パフォーマンス ▪シンガポール軍(SAF)の車両展示 ▪シンガポール民間防衛隊(SCDF)の車両展示 ▪シンガポール警察(SPF)の車両展示 ▪花火大会 ▪カーニバル ▪ファミリー アクティビティ |
などを通じて、シンガポール国民が共に59回目の誕生日を祝います。また、セレブレーションに参加された方には、NDPパックが送られます。在庫がなくなり次第終了なので、はやめに参加しましょう!乗り物が好きなお子さんにも、おすすめのイベントですね。
NDPはここでも楽しめる!花火鑑賞おすすめスポット
シンガポールフライヤー
高さ165メートルの観覧車。アジア最大の観覧車です。30分間の乗車時間の間、シンガポール全景が見渡せるこの観覧車から見る花火は間違いなく美しいでしょう。
マリーナ バラージ
セントラル ビジネス地区にある大きなダム施設。広々とした公園のようなこの場所からは家族でリラックスしながら航空ショーや花火を見るのに最適。家族と、友人と。素晴らしい絶景ポイントで祝祭ムードを楽しみましょう。
せっかくなので衣装も揃えよう!
NDPに向けて数カ月前からリハーサルやキャンペーンを行っているシンガポール。国の独立のお祝いに向けてこの時期は街中が盛り上がっています。お祝いの気持ちをこめて、赤や白の入った服や国旗マークの入った服を購入してNDPに臨みましょう。フェアプライスなどのスーパーやローカルブランドの衣服店で購入することができますよ。
2024年のナショナルデーパレードを楽しもう!
8月9日はシンガポールの人にとって特別な日です。人種や言語、宗教に関係なくシンガポール国民がひとつになり、平和と調和、そして発展を願う日。今までの建国からの歴史を振り返りながら、国中で盛り上がるイベントを楽しみましょう!
ナショナルデーパレード(National Day parade) 期間:8月9日(金) 時間:詳細はSNSより発表予定 Facebook、YouTube、Instagram、Tiktok 場所:ハートランド(Heartlands)、パダン(Padang)、プロモンタリー(Promontory)、マリーナベイ(Marina bay) WEBサイト |
●記事内容は執筆時点の情報に基づきます
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この記事を書いた人
SingaLife編集部
シンガポール在住の日本人をはじめ、シンガポールに興味がある日本在住の方々に向けて、シンガポールのニュースやビジネス情報をはじめとする現地の最新情報をお届けします!