シンガポールから接種済み渡航者向け隔離免除制度“ワクチン・トラベル・レーン”を利用したドイツへのツアー客第1陣が出発

新型コロナウイルスのワクチン接種を完了した人がシンガポールから海外に渡航する際、目的地到着時およびシンガポール帰国時の隔離措置を免除する制度ワクチン・トラベル・レーン(VTL)を利用したドイツへの観光ツアー客第1陣が9月22日、シンガポールを出発しました。

シンガポール政府は8月19日、ドイツとの間でVTLの運用を開始すると発表。

VTLは、渡航者に到着時の隔離措置を免除する一方、出発前およびシンガポール帰国後数回の新型コロナウイルス検査受検を義務づけています。

12日間の日程の今回のツアーは、ミュンヘンからスタートし、シュツットガルト、フランクフルトなどの都市を訪れる予定で、20代半ば~60代末の計6人が参加しました。

ツアーを企画した旅行会社EUホリデーズは、ツアー客が体調不良を訴えた場合に備え迅速抗原検査キットを用意し、安全な距離を確保するうえで、バスは40人乗りにするなどの対策を講じると同時に、マスク着用をツアー客に常時求める方針です。

娘(24)とともにツアーに参加した男性ルーベン・リムさん(56)は、新型コロナウイルスの感染拡大前は毎月、アジア太平洋地域のさまざまな国々に出張していたほか、年に1度、家族旅行に出かけており、ドイツを対象としたVTL運用開始のニュース発表を受け、総額約9,600Sドルを支払い、ツアーに申し込んだそうです。

リムさんは、ツアー参加について、「ズームのミーティングが続く生活に疲れを感じ、シンガポールを離れ、違う景色を見たいと思っていた。この時期に旅行ができる私は恵まれている」と心境を語っています。

現在、EUホリデーズ以外の旅行会社にも、ドイツ旅行に関する問い合わせが相次いでおり、各社は客の需要を見極めているとのことです。

欧米などで国境封鎖緩和の動きも見られる昨今。入国後の隔離を今も課している日本への一時帰国は、まだ難しい状況ですが、1日も早く自由な往来が再び可能になるよう望みたいところです。


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SingaLife編集部

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