アジアにおけるグローバルビジネス拠点シンガポール!気になるその特徴は?
シンガポールのビジネス環境はアジアの中でもトップクラスで世界各国から、アジアにおけるグローバルビジネスの拠点として多くの企業が集まってきています。今回はシンガポールでビジネスを行うことの魅力についてご紹介します。
シンガポールの経済状況
シンガポール貿易産業省の発表によると、2020年のGDP(国内総生産)成長率はマイナス5.4%と1965年の独立後コロナの影響もあり史上最低の数字となりました。翌年の2021年のシンガポールのGDPの成長率は7.2%にまで上がり経済が回復したように思われます。しかし、2022年第一四半期の成長率が3.7%と落ち込んだのです。
落ち込んだ理由として、外部需要の低迷と国際経済の下落の影響が大きいとしています。一方でエレクトロニクスやクラウド、データセンターの半導体の需要が安定しており今後も大きな成長が予想されています。
エンタープライズシンガポール(ESG)によると非石油部門の輸出が予想を超えるものとなり、2022年の通年の貿易総額の伸びに期待していると話していることも大きなポイントです。GDPの成長率は相対的に下がっているように見えますが、まだまだ伸びしろはあるといえます。
アジアのビジネス拠点シンガポール
世界各国の企業がアジア内でシンガポールをグローバル拠点としている理由はふたつあります。ひとつ目は「ASEANトップのイノベーション力」、ふたつ目は「先進製造の中心である」ことです。グローバルな拠点を構えたい企業はどのような点をシンガポールに見出しているのかを見ていきましょう。
最先端に行く!イノベーション力
アジアの中でもシンガポールは、世界各国のベンチャー企業が集まる競争の激しいエリアでもあります。そのため、ビジネスのイノベーション力が磨かれていきます。シンガポール国内だけでなくグローバルなビジネスモデル展開ができる点もポイントです。
また、シンガポールは外資系の企業を誘致することで経済を発展させてきました。そして、現在でも外資系企業を誘致する戦略を実行しています。そのため外資系企業に対しての待遇がいいことも、シンガポールに拠点を構える企業が多い理由の1つです。
先進製造の中心地
シンガポールはモノづくり先進国と言われることがあります。東南アジア諸国は製造業が盛んでシンガポールも製造業の割合が高く、とりわけ先進製造と呼ばれる電子機器や化学製品、エレクトロニクス半導体そして医療の製造が盛んです。そして、ものを製造するほかにモノづくり先進国といわれる由来に、AIやIoTといったテクノロジーの産業が盛んであることです。
日本企業の中にもシンガポールに拠点を置いて製造業を運営している企業があります。
●ダイキン工業株式会社
●セイコーインスツル株式会社
●キッコーマン株式会社
上記のほかにも多くの製造業界の企業が進出しています。
気になる働く環境
シンガポールのビジネスをするうえでのエコシステムを紹介してきました。ビジネスモデルやエコシステムが充実していても、実際に働くとなるとどのような環境となるのか気になる人もいるのではないでしょうか。シンガポールで働くときの労働環境についてみてみましょう。
ワークライフバランス
日本での仕事のスタイルも多様になってきましたが、法律や国柄といったことからシンガポールと日本の仕事スタイルは少し異なる点があります。とりわけワークライフバランスにおいては、考え方が違う人も多いです。
シンガポールは残業に対する法律があり、労働時間や労働休暇に関する規制はEmployment Act の Part IV にあたる人のみ残業代などが出るように決められています。つまり残業しても残業代が出ないことが多いのです。
シンガポールに住んでいる筆者の知り合いも、仕事以外の時間は家族や個人の時間にしっかりとあてる人が多いと言っていました。また、日本でよく耳にする同僚との退勤後の会食や飲み会も稀だそうです。
女性の社会進出
シンガポールは結婚後も共働き世帯が多く、多くの女性が社会で活躍しています。2019年のシンガポールのジェンダー ギャップ指数は154ヵ国中54位と高く、女性の進出が進んでいるといえます。
魅力は多様性が溢れたビジネス環境
シンガポールが世界各国から注目されることは、多国籍企業が多くありビジネスのしやすさにあります。そして、ビジネスをまわすエコシステムが整っていて、ビジネスチャンスを生かせることも大きな魅力です。
会社を設立するには時間がかかるイメージもあると思いますが、認可後申請料を納付してから 会社登記のオンライン申請にかかる時間は最短15分です。(※申請書の承認や審査のために他の機関に照会する必要がある場合は、14日から2ヶ月かかることがあります。)
会社登記申請料もS$300となります。このように、シンガポールで会社を設立させるためのハードルが低いことも、ビジネスを始めやすい特徴のひとつです。
シンガポールのビジネスマナー
同じアジアでも国によって文化や習慣が異なります。ちょっとしたことで日本でしてきたことが通じないことにも遭遇します。シンガポールのビジネスシーンで日本と異なると聞くことをあげてみました。一部は日本と同様の内容のものもあります。
●気温が高い国なのでジャケットは着用せず、スマートなビジネスシャツとパンツまたはスカートでOK ●ミーティングのあいさつは握手はするがお辞儀は必要ない(お辞儀を必要とする特定の文化の場合は除く) ●名刺は両手で受け取り、両手で渡すことが基本 ●オフィスや個人宅では靴を脱ぐこともある ●社交行事に呼ばれたときはワイン(宗教的な理由で飲酒を控えている場合は、チョコレート)を持参する |
シンガポールでは多国籍の企業と関わることが多いので、相手先の宗教や習慣を尊重しましょう。分からなければ事前に聞いておくと安心です。
シンガポールはビジネスチャンスを活かせる土壌が整っている
日本からも多くの企業がシンガポールに進出しています。シンガポールは国際色豊かで、さらには各国の先進技術やサービスが集まる場所でもあります。シンガポール政府も外資系企業の誘致を積極的にしているので、起業する資金や時間面でとても優しい国です。そのため、新しいビジネスモデルをシンガポールで試したいと考える企業が集まるのです。
これからシンガポールでビジネスを起こそうと考えている人は、シンガポールならではの環境を活かしてチャンスをつかんでください。
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この記事を書いた人
SingaLife編集部
シンガポール在住の日本人をはじめ、シンガポールに興味がある日本在住の方々に向けて、シンガポールのニュースやビジネス情報をはじめとする現地の最新情報をお届けします!