【大人の社会科見学】
シンガポールで楽しむイベントその310
-UOB銀行-
シンガポール三大銀行の一つ UOB銀⾏
ユナイテッド オーバーシーズ銀行(UOB、⼤華銀⾏)は、シンガポールに本社を置き、東南アジアを中心に19か国で事業を展開する地域銀行で、DBS銀行やOCBC銀行と並ぶ「シンガポール三大銀行」の一つとされています。1935年、サラワク出身の実業家⿈慶昌(Wee Kheng Chiang)とその兄弟たちによって設立された当初は「United Chinese Bank(UCB)」として、シンガポール在住の福建系中国人ビジネスコミュニティを支援する銀行としてスタートしました。
その後、1965年に「United Overseas Bank」と改称し、1970年にはシンガポール証券取引所に上場、国内外での銀行買収を通じて規模を拡大してきました。特に2001年には、当時シンガポール第4位の規模を誇ったOverseas Union Bankを約100億シンガポールドルで買収し、成長を加速させました。また、2002年には中国市場に進出し、上海や北京を拠点に支店網を拡大。現在ではアジア太平洋地域を中心に、西欧や北米にも拠点を持っています。
UOBは、個人向け金融サービス、商業銀行業務、資産管理、プライベートバンキング、コーポレートファイナンス、保険サービスなど幅広いサービスを提供しており、東南アジア市場で事業拡大を目指す日系企業を支援するため、2015年にはジャパンデスクを設立しました。
また、近年ではデジタルバンキングに力を入れ、2019年にはモバイル専用バンキングサービス「TMRW」をタイで初めて提供。現在ではインドネシアなど東南アジア各国にも展開しています。このサービスはミレニアル世代やデジタルネイティブ層をターゲットにしており、UOBのデジタル顧客数を2026年までに2倍にするという目標達成を後押ししています。
UOBの本社ビル「UOBセンター(現UOB Plaza)」は、日本の建築家丹下健三氏が設計したことでも知られ、シンガポールのランドマークの一つです。この建物はシンガポールの金融街ラッフルズ プレイスに位置し、その特徴的なデザインは東京の都庁舎と似ていると評されることもあります。
また、性別平等の推進や環境・社会・ガバナンス(ESG)に配慮した融資プログラムなど、持続可能性への取り組みも積極的に行っています。2019年にはBloomberg Gender-Equality Indexに初めて掲載されるなど、社会的責任を果たす企業としての姿勢も高く評価されています。
UOBは今後も東南アジアを中心に事業を拡大し、デジタル技術を活用した顧客体験の向上に取り組む方針です。また、地域社会や地球規模の課題解決を目指し、グリーンイニシアティブを含む持続可能な金融サービスを提供することで、アジア全体の発展に寄与していくことをミッションとしています。地域に根ざしながらも国際的な視野を持つUOBの未来には、さらなる成長と発展が期待されています。
シンガポールを拠点にしたUOBは、アジアの未来を共に形作る重要な存在であり、顧客の多様なニーズに応え続ける日系企業にとっても頼れるパートナーになるのではないでしょうか。
◆大人の社会科見学 筆者
森山 正明 大人の社会科見学シンガポール版は、シンガポールで生活している方々へ、シンガポールの奥深さを知ってもらいたい思いで活動を始めました。「3カ月も住んでいればシンガポールは飽きてしまう」と巷では言われますが、なかなかどうして、この地ならではの楽しみは、尽きることはありません。 2013年11月からこのサークル活動を始めて約11年。行ったイベントは、200回を超え、その中から読者の方にもシンガポールの文化や習俗について年中行事を軸に紹介をして参ります。 ●大人の社会科見学の電子書籍版完成! 詳細はこちらから |
●記事内容は執筆時点の情報に基づきます。
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この記事を書いた人
SingaLife編集部
シンガポール在住の日本人をはじめ、シンガポールに興味がある日本在住の方々に向けて、シンガポールのニュースやビジネス情報をはじめとする現地の最新情報をお届けします!