【最新】シンガポール駐在のガイド!治安や教育、医療環境などを徹底解剖

「シンガポールに駐在が決まった!」東南アジアの中心地で、日系企業も外資系企業も多数アジア本社や支社を置くシンガポールでは、そんな方も多いのではないでしょうか。

今回はシンガポール駐在が決まった方やそのご家族、将来的にシンガポール駐在があり得るという方向けに、実際に家族の駐在でシンガポールに在住するライターがシンガポール駐在の生活ガイドをお届けします。




シンガポール基本情報

シンガポールはメインのシンガポール島のほか、大小およそ60個の島からなる島国です。合計した国土面積は約720㎢で、東京23区の面積627.5㎢と同じくらいです。端から端まで車で移動しても1時間足らずで移動できてしまうので、どの観光スポットにも短時間で行くことができてとても便利です。

人口は2021年6月末時点で約545万人(うちシンガポール人・永住者は397万人)で、コロナ禍の影響により外国人が減り、全体的に減少傾向にあります。対して東京23区の人口は約971万人(2021年8月)です。

日本の外務省の統計によると、2020年時点でシンガポールに住んでいる日本人は3万6,585人とシンガポール総人口の1%にも満たないですが、肌感として街で日本人とすれ違う頻度は多く感じます

日本との時差は1時間で、日本の方が進んでいます(日本が朝9時だと、シンガポールは朝8時)。日本の会社や家族・親戚・友人と連絡を取るときに、そこまで時差が気にならないのはうれしいポイントです。

気候は一年を通して高温多湿な熱帯気候で、平均気温は26〜27°C。日中は30°Cを超える日も多いですが、日本の真夏よりは涼しく感じられます。日本の四季を恋しくなるときもありますが、服装の管理が楽だったり、季節の変わり目に体調を崩すことがなくなったりと気候のメリットは多く感じます




シンガポール駐在のガイド

上記でシンガポールの広さや人口、気候、日本との時差など基本的な情報をお伝えしました。ここからはより生活に密接に関連するポイントについて、項目ごとにお伝えします。


治安

海外で生活する上で、最も気になるポイントとも言える「治安」。結論から述べると、シンガポールの治安は日本よりも良いと感じます

その理由としては

・街の至るところに防犯カメラが設置されていること
・22時半以降は公共の場所での飲酒や許可を得た販売店以外の酒類販売が禁止されていること

が挙げられます。実際に筆者も日本で夜道を歩くときは怖い思いをしたことがあるものの、シンガポールでは安心して歩けます。

一方で、近年シンガポールで多く報告されている犯罪種別として詐欺が挙げられます。特に電話やWhatsapp、SMSで政府機関や銀行名を騙ってクレジットカード番号を聞き出すといった手口が増えており、筆者の携帯にもそのような電話やメッセージはよく来ます。

慣れないうちはただでさえ英語のメッセージや電話に戸惑い、本物か詐欺かを見分けることが難しいことがあるかもしれません。電話でカード番号などの重要な情報を安易に伝えたり、SMSやメールのリンクをクリックしたりしないようにしましょう。




物価

続いてシンガポールの物価について。モノにもよりますが日本と比べると総じて高く感じられます。実際に政府は2023年からGST(消費税)を現行の7%から8%へ上げることを決定するなど、物価は上昇傾向です。

特にレストランなどでの外食は上記GSTの他に、サービス量が10%がかかるなど割高感を感じます。また、お酒はアルコール度数に応じて高くなる仕組みでお酒好きな方にとっても物価は高く感じられるでしょう。

一方でタクシーや電車・バスなどの交通費は日本より安いです。ICカードを使えば距離にもよりますが電車やバスは1ドル足らず(約80円)で乗れたり、タクシーも日本に比べてかなり安く、暑いシンガポールを移動する上で大きなメリットです。

また、国民の台所とも言われるホーカーでの食事も安いです。例えばシンガポールのローカルフードの代表格であるチキンライスは、ホーカー価格で$3.5(約280円)ほど。ホーカーではレストランのようにサービス料やGSTはかからないので、工夫すればコスパよく食費を抑えることもできます。




家・家賃

東京23区ほどの限られた土地に600万人弱の人々が暮らすシンガポール。その分家賃も日本に比べて高めに設定されています

例えば駐在員やその家族が住むことが多い、ジムやプールなど共用施設があるセキュリティ付きのコンドミニアムの家賃は下記のようになっています。

(例)3ベッドルーム
<郊外>3000SGD〜(約24万円)/月
<中心地>5000SGD〜(約40万円)/月

日本に比べると家賃は高いものの、会社の辞令で異動をする駐在員の場合は家賃は会社負担という場合も多いのではないでしょうか。

そんなシンガポールの家事情ですが、住むエリアによってそれぞれ違った特徴があります。学校や会社へのアクセス重視?日系スーパーやモールの充実度重視?それともお部屋からの眺望の良さ?

シンガポールのエリアごとの雰囲気や住みやすさについては、下記の記事もぜひ参考にされてみてください。




言語

シンガポールは多民族国家で、シンガポールの公用語(official language)は憲法により、英語・中国語・マレー語・タミル語の4言語と規定されています。

最も広く使われている言語としては英語で、基本的にはどんな場所でも英語でコミュニケーションを取ることが可能です。

シンガポールの英語といえば、「シングリッシュ(Singlish)」で聞き取りにくいのでは?という疑問をお持ちの方もいらっしゃるかもしれません。たしかに中国語が混じったような独特の表現や、文末に「lah(ラ)」をつけるなどシングリッシュを聞く場面は多いですが、聞き取れない場合は繰り返してもらえば問題ありません。

一方でシンガポールの住民の7割は中華系という背景もあり、中国語を耳にする機会も多いです。一部中華系のレストランでは、中国語しか話せない中高年の店員さんがいることも。

しかしそういった場合、他に英語が話せるスタッフがいることがほとんどなのでご安心ください。また「英語すら苦手・・・」といった方も、シンガポールという国自体が多民族国家という背景もあり、たどたどしい英語や単語だけの会話でも理解しようとしてくれる国民性があるので、臆せずコミュニケーションを取ってみてくださいね。




医療・病院

世界的にみても高水準と言われるシンガポールの医療・病院。英語に不安がある方も、日本語でOKな日系の病院も複数あるので安心です。しかし、シンガポールでは外国人となる駐在員とその家族には自由診療が適用されるため、医療費は日本と比べて高額になります。

駐在の場合は企業が社員とその家族のために保険に加入していることが多いので、企業や保険会社に内容や手続方法をあらかじめよく確認することをおすすめします。


また救急の際は「995」に電話をすると救急車を呼ぶことができます。しかし、シンガポールでは本当に緊急状態にある方に注力するため、電話応対時に緊急性があるかどうかのトリアージ(治療の優先度を決めること)がなされます。

また、救急に電話した場合は自分の希望する医療機関には搬送してもらえず、通常は最も近い公的医療機関に搬送されることが多いよう。かかりつけ病院がある場合は、そちらにまず電話したりタクシーで向かう方が早いことも十分にあります。




教育

お子様といっしょにシンガポール駐在生活を送られる方にとって非常に重要となるのが、教育の環境。一言でいうと、シンガポールの教育環境は充実していると言えるでしょう。

小学生以下の未就学児の場合、大きくわけて日系、インターナショナル、ローカルと3タイプの幼稚園(プレスクール)があり、言語や教育方法、価格帯や行事の種類など、タイプによってさまざまな部分で違いがあります。

日本では待機児童問題が深刻で、共働きでもなかなか希望の保育園に入れることは困難ですが、シンガポールでは共働きでなくてもプレスクールに入れることは可能です。一方で入る年齢や園にもよりますが、保育料は高いとも言われます。


小学校も日本人小学校、インターナショナルスクール、ローカル校の3つの選択肢がありますが、シンガポールに住む期間が決まっている駐在の場合、インターか日本人学校に通う場合がほとんどになるでしょう。

インターナショナルスクールはシンガポールに数多くあり、特色も生徒・教師の国籍比率も学校によってさまざまなため、気になる学校には事前に見学に行くのがおすすめです。

日本人学校は東側のチャンギ校と西側のクレメンティ校の2校があり、こちらは住むエリアによって学区がわかれます。日本人学校は文部科学省が運営しているため、教育基本法に基づいた教育システムやカリキュラムが行われておりますが、毎週の英語の授業や水泳など日本の公立学校と少し異なる授業が取り入れられています。




観光

東京23区ほどの広さしかないと言えど、シンガポールは観光の人気国でもあり、コロナ前は日本人を含む世界中から観光客が訪れていた国。そうしたシンガポールの観光地にすぐアクセスできるのはシンガポール駐在の大きなメリットです。

なかでも絶対に訪れておきたいのは「マーライオン」「マリーナベイサンズ」ではないでしょうか。

マーライオンを含む一帯は、マーライオンパークと呼ばれ、外国人観光客の入国規制があるコロナ禍でも週末はにぎわいを見せています。定番スポットとはいえど、マーライオンから望む景色はやはり美しいもの!夜景も思わず息をのむほどです。


またもう一つの定番スポット・マリーナベイサンズもショッピングモールでお買い物、レストランでランチやディナー、ホテルでステイケーションなど、何度でも訪れたくなる魅力のある場所です。

特にホテルに泊まると入ることができる、マリーナベイサンズ屋上のインフィニティプールはシンガポール駐在中に一度は楽しんでおきたい場所ではないでしょうか。屋上から見るシンガポールの眺望は絶景です。

マーライオンやマリーナベイサンズを含むマリーナエリアは、ランニングスポットとしても大人気で朝も夜もたくさんのランナーでにぎわっています。シンガポール駐在中のランニングコースにしてもいいですね。


旅行

アジアのハブ空港・チャンギ国際空港があるシンガポールは、約1〜3時間程度のフライトで行ける近隣諸国が多いです。タイ、インドネシア、マレーシア、ミャンマー、ベトナムなど、週末に1泊2日で海外旅行にサクッと行くことができちゃいます。フライト価格も日本から行く場合と比べるとかなり安価です。

また日本からは遠いモルディブやオーストラリアといった人気国へも、シンガポールからは短いフライト時間で訪れることができます。

現在はコロナ禍で海外旅行が難しいのが残念ですが、遠くない未来にまた気軽に海外旅行ができるようになることを願うばかりです。




食事

多民族国家のシンガポールはマレー、インド、プラナカンなど、なんでもおいしい食のパラダイス。さらに外国人も多いため、イタリアンやフレンチ、中華や和食も含めグルメなレストランが東京23区ほどの面積にギュッと密集し、食を楽しむことができます。

また中華系、マレー系、インド系などの料理や食習慣が独自の発展を見せて根付いた、シンガポールのローカルフードもお試しあれ!

チキンライスやバクテー、ラクサといったローカルフードはホーカーで約300〜500円ほどととってもコスパよく食すことができます。

食を楽しみすぎて、シンガポール駐在中に太ってしまった…という声もちらほら聞くほどグルメもうなるシンガポールの食事。ぜひ日本ではなかなか味合うことができない多国籍な料理を楽しんでみてください。




買い物(日本のものは手に入る?)

シンガポールではローカルのスーパーマーケットから日系スーパー、新鮮なお魚やお肉が手に入るウェットマーケットからネットスーパーまで買い物ができる場所も多種多様です。

日系スーパーマーケットも2022年2月時点で国内に12店舗のDon Don Donki(日本のドン・キホーテ)の他、明治屋や伊勢丹もあるなど選択肢に事欠きません。一方で値段は日本で買うより1.5倍〜2倍ほど高く感じられます。

コロナ禍以降、自宅まで食料品や日用品を届けてくれるネットスーパーの存在感も高まっており、水やトイレットペーパーなど重くてかさばるものを買うのに重宝しています。ネットスーパーでも日本のお菓子やふりかけ、納豆といった商品が買えるので便利です。




メイドを雇う文化

シンガポールではフィリピン人やインドネシア人、ミャンマー人などの外国人ヘルパー(メイド)さんが居住しており、住み込みのメイドさんを雇う文化があります。

メイドさんの経験や求める仕事にもよりますが、月々の給料が約$750前後+シンガポール政府に支払う雇用税(levy)$300、その他食事手当$200などを含め計約$1250(約9万6千円)でメイドさんを雇えます。日本での家事代行やベビーシッターの料金と比べると、破格と言えそうです。

ただ現在はコロナ禍で新しく入ってくるメイドさんの数が少ないため、雇用するのが以前よりも難しく、給与相場も高騰している状況でもあります。

もちろん住み込みで家族と密に接するがゆえのトラブルや、マネジメントが必要になることもありますが、日本では難しいメイドさんの手を借りるという選択肢があることは心強い点ではないでしょうか。




街の雰囲気

シンガポールの街の雰囲気は総じて明るく感じられます。東南アジアの熱帯気候や日照時間の長さ(夜の19時くらいまで明るい)といった自然環境だけでなく、街のアンティやアンクル(おばさん・おじさん)が子どもによく話しかけてくれるなど、人々のフレンドリーさも街の雰囲気を明るく感じさせる要因でしょう。

一方でよくメディアなどでも報じられるとおり、シンガポールは罰金大国としての一面もあり、「公共交通機関での飲食禁止」「ガム禁止」など規則には厳しいです。昨今は新型コロナ禍に対する規制も厳しく、「マスクをしないと罰金」「5人以上の集団行動・外食禁止」(2022年2月現在)など決まったルールを遵守することは厳しく求められます。


財テク・セール

「シンガポールは税金が安い」というのはなんとなくイメージとして抱いている人も多いかもしれませんが、実際にシンガポールの個人所得税は、日本と比較して税負担が低く抑えられていることが特徴的です。 

また、シンガポールでは個人で取引している限り株式譲渡益(キャピタルゲイン)や配当に税金がかからないため、投資を行っている人にとっては大きなメリットです。

そのほかシンガポールではセールも盛んに開催されており、ショッピング好きの方にとっては見逃せない機会となるでしょう。毎年6〜7月に開催されるグレートシンガポールセール(GSS)や、11月の独身の日やブラックフライデー、12月のクリスマスや1〜2月の旧正月シーズンなどショッピングモールでもECサイトでも大幅な割引セールが実施されています。




シンガポール駐在・帯同生活を満喫しよう!

以上、シンガポール駐在・帯同にあたっての生活ガイドをお届けしました。日本の暮らしと比べたメリット・デメリットはさまざまですが、筆者は総じて楽しくシンガポール生活を送れています。

基本的には駐在は期間が決まった生活だと思うので、限りあるシンガポール生活を楽しく暮らしたいもの。ぜひ本記事をお読みの読者の皆様が、シンガポール駐在・帯同生活を満喫できますように!

●記事内容は執筆時点の情報に基づきます。

この記事を書いた人

SingaLife知りつくし隊

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