【最新版】シンガポールの住みやすいエリアまとめ!日本人に人気の街をご紹介

シンガポールの住居タイプは多様で、それぞれに特徴や価格帯、申し込み方法があります。日本人駐在員やファミリーに人気の住居タイプや、シンガポールならではの住みやすいエリアをご紹介します。



シンガポールの住居タイプと特徴

シンガポールは約60の島からなる都市国家で、国土面積は東京23区とほぼ同じですが、エリアごとに異なる魅力があります。住みやすさは世界トップクラスで、アジア人駐在員にとって最も住みやすい国として10年連続1位に選ばれています。

優れたインフラや低い犯罪率、交通・施設の利便性、多国籍な環境が魅力のシンガポールでは、主に4つの住居タイプがあります。本記事では、現地在住スタッフの話をもとに、それぞれのエリアの雰囲気や交通アクセス、買い物環境を詳しく解説します。移住や引っ越しを考えている方はぜひ参考にしてください。



HDB(公営住宅)

シンガポールのHDB(公営住宅)

HDBは、シンガポール政府が管理する公営住宅です。Housing & Development Board(住宅開発庁)、HDBが管轄する公営住宅の総称もHDBやHDBフラットと呼ばれています。シンガポールでは国民の約80%がHDBに住んでおり、そのうち約90%がHDBを購入して持ち家としています。

政府が国民の生活向上を目的として建設したHDBは、手頃な価格で質の高い住宅に住めること、すぐ近くにフードセンターやスーパー、日用雑貨屋やクリニックなどの日常生活に必要な施設があることが大きな利点です。ほとんどがMRTの駅やバス停から近い立地で、バス停までの道にはシェルターがついているため雨に濡れずにバス停まで行くことができます。

外国人がHDBを購入することはできませんが、賃貸は可能です。HDBにはさまざまなサイズやタイプがありますが、一般的には2部屋から5部屋の間取りとなっていて、家族のニーズに応じた選択が可能です。

価格は立地によっても異なりますが、2024年のデータによると、平均1平方フィートあたり約S$597です。これは同年の同面積におけるコンドミニアムの価格がS$1,972と比較してもかなり安価です!



コンドミニアム

コンドミニアム

コンドミニアムは外国人や富裕層に人気の高級マンションで、セキュリティやさまざまな共用施設(プール、ジム、運動場、公園、バーベキュー場など)が整っています。

外国人でも購入可能ですが、一般的に購入価格も賃料も高い価格設定となっていて、中心部に行くにつれ高額になります。セキュリティは24時間体制、常に掃除がなされ清潔で、エントランスや駐車場前に警備員が常駐している点は、HDBよりも安心、安全を得られると言えるでしょう。

家具付き、家具なしの物件があり、間取りや広さ、価格もさまざまです。家賃は景気によって変動し、更新時にオーナーから突然賃料の値上げを伝えられることも。

幅広い価格帯で提供されており、セキュリティー面や設備の充実度からもプライベートな集合住宅、コンドミニアムは外国人駐在員に人気があります。



サービスアパートメント

サービスアパートメント
出典:Pan Pacific Serviced Suites Orchard

近年は、家具付きでホテルのようなサービスが提供されるサービスアパートメントも選択肢の一つです。

日々の洗濯や掃除、清掃面もまかなってもらうことができ、家具や家電の搬入も不要のため、引越しの手間が省けることからも、短期滞在者やビジネス出張者のみならず、夫婦やファミリーにも需要があります。

コンドミニアムのようにプールやジムの設備も備わっていて、ホテルのようにアメニティも備えられています。そのため、賃料は月S$5,000からS$10,000程度と高めですが、高価な場所だとS$14,000ほどと更に高額となるようです。サービス内容と賃料とのバランスで、それぞれに価値や魅力を感じられる住居形態です。

予約は各サービスアパートメントのオンラインまたは不動産エージェントを通じて行うことが一般的です。契約内容や料金について、事前に確認しましょう。(一般的には光熱費が含まれることが多いようです。)



一軒家(Landed Property)

一軒家のイメージ(Landed Property)

シンガポールではあまり一般的ではありませんが、時折見られる住宅タイプです。庭や駐車場付きのプライベートな空間、住居に広いスペースを求めるファミリーに人気です。

テラスハウス(長屋建て)やセミデタッチなど、さまざまなスタイルがあります。複数世帯が同居することもあり、部屋数が多い物件も存在します。

一軒家は非常に高価で、月S$8,000以上の賃料が一般的です。特に中心部では、価格がさらに上昇傾向にあります。一軒家を購入する場合は、通常の不動産購入手続きが必要です。外国人が購入する際には、特別な許可が必要になることがあります。

シンガポールで住みやすいエリアまとめ

それぞれのエリアは、シンガポールに住む日本人にとって、生活の利便性や教育環境、コミュニティの形成など、さまざまな面で魅力的です。特にクレメンティは日本人ファミリーに人気ですが、他のエリアもそれぞれのニーズに対応できる選択肢となっています。

通学に便利な「クレメンティ ウェストエリア」

日本人小中学校が古くからあり、通学のしやすさから在シンガポール日本人ファミリーが多く住んでいるクレメンティ ウェストエリア。ドーバーからジュロンウェストの間はシンガポールの公営住宅、HDBが多く立ち並び、ローカルの人の住宅街にもなっています。

東南アジア最大規模のジュロン工業団地があり、日系企業も多数進出しているエリアでもあります。MRT Clementi駅は大きなショッピングモールとHDBが直結しています。

ウェストコーストエリアには、いくつものコンドミニアムや公園、駅周辺からホーカーも多く立ち並んでいて、駅直結ではありませんが駅すぐ近くにもまた別のショッピングモールがいくつかあります。どちらも日系のお店が入っていて、日用品からレストランまで多様にあり、日系病院もあるため生活にはあまり困らない印象です。 

クレメンティエリアには日本人幼稚園や小学校など日系の学校が多数あり、お子さんの通学時間の軽減や学校行事への出向きやすさ、ローカル校、インター校もあるため選択肢も広がります。エリア的には落ち着いていて日本人にとって住みやすいエリアです。

▶クレメンティ ウェストエリアの紹介記事はこちらから


欧米系に人気な「タングリン」

シンガポールの中心街を通っている道路オーチャードロードに近く、お洒落なレストランや豪華な邸宅、住みやすいコンドミニアムが立ち並ぶタングリンも住みやすいエリアのひとつ。

日本・イギリス・アメリカを含む、多くの大使館が点在し、欧米人の駐在員が多く居住しているこのエリア。西洋系の商品の品揃えがよいスーパーがあり、セレクトショップ系のおしゃれなお店も多いのが特徴です。

エリア中心に、ユネスコ世界遺産に指定されているボタニックガーデンもあり、散歩やジョギングを日々楽しむ人たちが多く見かけられます。

幼児〜高校生までをサポートする塾や習い事スクールが、フォーラム、タングリンモール、ファーイーストショッピングセンターに多く入っていて、学習環境も良好です。

▶タングリンのエリア紹介記事はこちらから

 

利便性抜群な「タンジョンパガー」

タンジョンパガーは、日系企業や日系飲食店、日系小売店が勢揃いし、利便性抜群。観光ガイドブックにも掲載される有名ホーカーセンターも徒歩圏内にある、居住地として人気のあるエリアです。

特筆すべきは、日系飲食店と日系小売店が充実していることでしょう。タンジョンパガーエリアの中心地にあるグオコタワーには、JRcafeや一風堂が軒を連ね、日本人だけではなくシンガポール人や欧米人で賑わっています。

グオコタワーから徒歩数分の場所にある、在タンジョンパガーの日本人にはお馴染みの商業ビル「100AM」。ここには、日式洋食のMa maison(マメゾン)、パルコが運営するレストラン街itadakimasu by Parcoのほかに、Don Don DonkiやHIS、ダイソー、日系パン屋などがずらり。

ローカルスーパーが充実しているのも住みやすさのポイントです。「Fair Price」と「Cold Storage」が点在しているので、日々の買い物に困ることはありません。

オフィス街のため自然は少なめですが、Duxton Plain Park〜Chinatownまでの散歩もでき、HarbourFrontやMarina South Pierまでもアクセスがいいので、週末セントーサ島やセントジョーンズ島へ気軽にお出かけするのも◎!


シンガポールを満喫できる「マリーナエリア」

マリーナベイサンズにマーライオン、ガーデンズ バイ ザ ベイや一面に広がるオフィスビル群…「シンガポール」らしさを満喫することができるのが観光地としても有名なマリーナエリアです。

CBD(Central Business District)とも呼ばれ、ビジネスの中心地でもあるこのエリア。高層ビルやホテルが集まり、日系企業もこのエリアにオフィスを構えていることが多いです。オフィスがマリーナエリアにある方々にとっては、ここに住めば徒歩通勤も可能!職住近接が実現できます。

マリーナベイを一望できるコンドミニアムは日本人からも人気。赤のNorth South LineのMarina Bay駅や、青のDowntown LineのDowntown駅が最寄り駅になるコンドミニアムが多く、景色のよさだけでなく利便性にも優れています。

日系のスーパーや病院、習い事教室が多いオーチャードエリアまではNorth South Lineで15分ほど、ショッピングエリアやおしゃれなカフェやバーが集まるブギスエリアまではDowntown Lineで10分ほどでアクセスできるため、他エリアへも行きやすいこともメリットです。


緑が溢れる「チョンバル」

チョンバルエリアは中心部に近く、通勤にも便利なことから、駐在員に人気のエリアです。低層HDBが集まっていて、レコードショップやアートギャラリー、おしゃれで話題のカフェやバーなどトレンディーな店も多く、近年は欧米人やシンガポールの若い世代にも居住地として大変人気があります。

緑も多く、のんびりとした雰囲気があるのも特徴です。友人同士でのモーニングやランチに最適なカフェや、コピやカヤトーストなどが楽しめるローカル飲食店なども揃っていて住みやすいエリアです。

そして、チョンバルといえばチョンバルマーケット(Tiong Bahru Market)!マレーシアやオーストラリア、中国、インドネシアなど近隣諸国から魚介類、野菜、肉が輸入され、チョンバルマーケットだけで、食に関するあらゆるものを揃えることができます。

MRT駅構内と駅周辺にはFair Priceもあります。会社帰りにローカルスーパーで買い物できるのがうれしいですね。利便性に優れたエリアです。


歴史と文化の街「カトン」

カトンといえば、カラフルな花模様のタイル、パステルトーンの美しい2階建ショップハウス。ガイドブックにもよく登場するほど、日本人にも人気の観光地ですよね。カトンは観光地としての魅力だけではなく、住みやすいエリアとしての魅力も兼ね備えています!

シンガポールの中心部から車で10分前後にあり、街までアクセスしやすい位置にあるこのエリア。都市の生活と、ローカルの生活・文化に浸ることができるバランスが魅力です。

このエリアには、おしゃれなレストランやカフェ、ローカルフードまで揃っていて、外食が多い方も食事には困ることはないでしょう。最近では日系飲食店の進出が相次ぎ、「かもめベーカリー」や「銀閣寺大西」といった日本人に人気のお店もカトンにあります。

「パークウェイ パレード」や「112カトン」といった大きなショッピングモールもあるなど、基本的な生活に必要なものをカバーする商業施設がエリア内にあります。

イーストコーストビーチまで車でわずか10分なので、週末は家族でのんびりビーチで楽しむのもあり。自転車でカトンエリアを散策するのも良しです。ほとんどのエリアまでバスで簡単にアクセスできお出かけもしやすいエリアです。


買い物も通勤も便利な「ブギス」

ビジネスの中心地であるマリーナエリアと近く、通勤に便利なブギスエリア。MRTはDowntown Lineと East West Lineの2路線が通っており、バスもルートが豊富です。

アラブストリートなどの有名な観光地が徒歩圏内で、シンガポールらしい多国籍な雰囲気を感じることができる活気に溢れたエリアです。

駅直結のモールでは、ダイソー、無印良品、ユニクロ、紀伊国屋書店など日系のショップが充実。食料品や日用品を買い揃えることができます。日系レストランも、やよい軒や元気寿司、CoCo壱番屋、藁焼き海鮮丼けいすけ、大阪王将、焼き鳥屋すみれ、麺屋武蔵、ペッパーランチなど豊富に揃っています。

また、サンテックシティモール、ミレニアウォークが徒歩圏内にあり、明治屋とDon Don Donkiがあるので日系スーパーでの買い物もバッチリ!

ジム/フィットネスセンター「Fitness First」や「24XFITNESS Bugis」が圏内にあり、サッカー場やテニスコートなどを備えた「Jalan Besar Sports Centre」にも近いため、スポーツ好きにもおすすめできるエリアです。

シンガポール国内最大の図書館や日系病院もあるなど、生活環境が整っています。


ローカル感を味わえる「ポトンパシール」

ポトンパシールは、かつて砂利採取場として知られていました。MRTのDhoby Ghaut駅に出れば各線に乗り換えができ、主要エリアにも15分ほどで出ることができます。乗り換えはありますが、アクセスはいいと言えるでしょう。

地元のスーパーマーケットや飲食店が充実しており、日常生活に必要なものが揃っています。特に、ABCやNTUC Fairpriceなどのスーパーマーケットが近くにあり、買い物にも便利です。

ポトンパシールの魅力は、緑が多い自然の中でのびのびと暮らせる点と言えます。日本人が少ない、ローカル感を利点と捉える方にはぴったりです。

駅近くにはコンドミニアムが豊富で、駅直結のものもあり、24時間営業のスーパー、カフェ、洋菓子店などの入ったモールもあるので生活に困ることはありません。

ファミリーに人気の「ノベナ」

ノベナはMRTのNovena駅があり、シンガポールの中心エリアにあります。主要エリアであるOrchard駅やCity Hall駅、Raffles Place駅へは乗り換えなしでアクセスできます。

日本人小学校(チャンギ校)への通学や通勤ルート(バス/駅)に優れていて、日系のレストランやスーパーマーケットも多いノベナは、日本人が安心して海外生活を送れる人気のエリアとなっています。

駅周辺には日系病院のニホンプレミアムクリニックがあり、日本人医師が在籍していることで日本語での診療が可能です。ファミリーにとって、初めて海外で生活する方にも安心して生活ができるおすすめのエリアです。


ライフスタイルに合わせて住みやすいエリアを選ぼう

今回ご紹介したエリアは、エリアごとに異なる雰囲気があるものの、交通の便がよく、商業施設や日系飲食店も揃っているという特徴があります。住む場所によってライフスタイルが大きく変わることもあるため、エリアは慎重に選びたいですよね。ぜひご紹介した内容を参考に、ご自身に合ったエリアを探してくださいね!

●記事内容は執筆時点の情報に基づきます。




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この記事を書いた人

SingaLife編集部

シンガポール在住の日本人をはじめ、シンガポールに興味がある日本在住の方々に向けて、シンガポールのニュースやビジネス情報をはじめとする現地の最新情報をお届けします!

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