最新!シンガポール移住費用 1カ月の生活費を大公開!~駐在家族・現地採用二人暮らし・現地採用独身の方に実際に取材しました~

日本人も暮らしやすく、治安も良くて移住先にすぐ思い浮かぶシンガポール。教育の質の高さ、インフラの充実、負担の少ない税制度など外国人には魅力がたくさんあります。そこで一番気になるのは物価の高さ。実際にはどうなのでしょうか?

今回は、実際に駐在家族、現地採用二人暮らし、現地採用独身の方にそれぞれ生活にかかる費用を伺いました。日本と比べてどの部分が高いのかを検証し、紹介していきます。


シンガポールの平均賃金

まずはシンガポールの平均賃金と日本の平均年収を見てみましょう。

フルタイム雇用のシンガポール居住者の2023年の年間総収入(雇用主のCPF拠出を含む)
S$5,197(中央値)×12=S$62,364(約680万円)(MOM調べ)

2022年度の収入と比較して約2%上昇しています。(価格は2024年9月18日現在の為替相場(S$1=109円)で換算表示、以降、本記事内の価格表示もこの為替相場に準ずる。)
 
一方、2023年の日本の給与所得者の平均年収は461万円(男性567万円、女性280万円)円(令和5年分民間給与実態統計調査結果調べ)でした。

もちろん、職種や学歴によって最低賃金なども変わってきますので、あくまでも平均です。また、取得する労働ビザによっても変わりますのでビザも詳しく調べておきましょう。



食費

外食

シンガポールの外食費は、食べる場所によって大きな差があるのが特徴です。リーズナブルなものから高級なものまで幅広く揃っています。ここでは、価格が安い順にご紹介します。

ファミレス、ホーカー:
肉まん(3個)S$5.8、焼きそば (ホッケンミー)S$5〜7、野菜炒め  S$3〜5など。 

チェーン店ではないレストラン:
一人あたり約S$30~40。さらに税金9%、そしてサービス料10%などがかかります。 

高級レストラン:
一人S$500前後というレストランもまれではありません。さらに税金9%(2024年9月現在)、サービス料が10%がかかる場合があります。

一番のおすすめはなんといってもシンガポールの庶民食堂、屋台、ホーカー。島内に121箇所もあり、近年では観光客も多く利用することで衛生面も改善してきています。

安く、安心して食べることができ、なんとミシュラン受賞店もあるほどお味もお墨付き。とにかく色々な国の料理が豊富に揃っています。毎日食べても飽きず、コストも庶民の味方なのでぜひ利用しましょう。家族構成によっては食材を買うなら毎食ホーカーの方が安くなることもありますよ。



自炊

シンガポールには日系デパートISETANや高島屋、明治屋などの日系スーパーもあり、ほとんどのものが便利に手に入ります。ただ、コスト面を考えるとローカルスーパーを利用したいところです。

ColdStrageやFairpriceといったローカルチェーンスーパーは日系に比べて安いです。とはいえ、牛乳一つとっても日本では200円前後/約1Lのところ、シンガポールではS$3.73/約1L(約408円)と日本と比較すると割高です。

スーパーで見慣れないものも多く、どれを買ったら良いか分からない時はこちらの記事がとても参考になります!



飲酒

シンガポールは酒税が高く、アルコール度数の高いお酒はほとんどが輸入品です。国産のタイガービールなどは日本よりも少し高いかな?という程度ですが酒税のかかる度数の高いお酒は価格が倍以上になることもあります。

例えば日本酒の「獺祭(だっさい) 純米大吟醸45 720ml」などは日本では約2,800円に対し、シンガポールでは約S$90(約9,800円)で販売されており日本の約3倍にもなってしまいます。

例)
タイガービール(国産)320ml 10本 S$27.5(約3,010円)
ギネス440ml 6本 S$28.82(約3,160円)
ワイン750ml 1本 S$15〜(約1,640円)
ウィスキー(イギリス、アイルランド産)700ml 1本 S$45〜S$580(約4,930円〜約63,550円)
(2024年9月18日現在)

参考:フェアプライスオンラインストア

お酒好きの人にとってはお酒が高いのは大問題。安くお酒が飲めるお店をお探しの時はぜひ下記の関連記事をご参照ください。



家賃

シンガポールの国土面積は東京23区とほぼ同じ!そこに約600万人が暮らしています。そのため、高層の集合住宅が多くなっています。ほとんどの人がコンドミニアム、HDB(Housing & Development Board)フラット、サービスアパートメントで生活しています。

外国人や富裕層向けのエクゼクティブ コンドミニアムジムやプールなど、共用施設が入るセキュリティつき高層マンション(3ベッドルーム)
S$3,600〜S$7,300(約40万円〜80万円)/月

🔷HDBフラット
シンガポール人の85%が住むといわれている、政府建設の公共団地。近年では需要が供給を上回り、賃料も上昇しています。(3ルーム)
S$2,500〜S$3,000(約27万円〜33万円)/月

*参考:シンガポール政府機関「Housing & Development Board(住宅開発庁)」による統計


ちなみに、東京都の家賃相場(3LDK以上)はこちらです。(2024年9月18日現在)シンガポールの外国人や富裕層向けのエクゼクティブ コンドミニアムは、東京都港区の家賃感覚と近いものがあります。

港区:49.7万円/月
目黒区:28.8万円/月
江戸川区:14.6万円/月




光熱費

2019年よりシンガポールでは一般家庭も電力会社を自由に選べるようになりました。それまでは水道・電気・ガスの申し込みや停止などの各種手続き、集金、工事などを担当する「SP Services (SPS)」という政府系企業との契約がほとんどでした。

電気代 1kWh(キロワット)当たりS¢32.57(約36円)
ガス代 1kWh(キロワット)当たりS¢25.53(約28円)
水道代 1m³(立方メートル)当たりS$1.41~1.78(約153~291円)

参考:SPgroup

おおよその目安として、電気、ガス、水道合わせてHDBの3ベッドルームでS$112.11〜132.29(約12,000〜約14,400円)/月とのデータがSPSより出されています。一年中季節が変わらないので季節による変動はあまりありません。

料金形態が異なるので、比較は難しくなりますが、日本の総世帯平均の光熱費はこちら。

電気代 12,265円/月
ガス代 5,209円/月
水道費用 5,106円/月

参考:統計局ホームページ/家計調査(家計収支編) 都市階級・地方・都道府県庁所在市別1世帯当たり1か月間の収入と支出




交通費

日本に比べて安いシンガポールの公共交通費用。最近ではタクシーはタクシーアプリが主流です。流しのタクシーもメーター料金で利用しても格安ですが、深夜早朝・ピーク時の割り増しには要注意です。

🔶MRT、バス、タクシーの料金

 MRTバスタクシー
シンガポール大人S$1.09〜S$2.37(約118円〜260円)(EZ-Linkカード使用時)大人S$1.09〜S$2.37(約118円〜260円)(EZ-Linkカード使用時)Standard Taxi:S$4.4〜S$4.8、Premium Taxi:S$4.8〜S$5.5 が基本料金となり、この基本料金に距離・時間制運賃、割増料金、予約料金などが加算されます。
 地下鉄(都営地下鉄)バス(都営)タクシー(東京都)
日本大人178円〜430円(ICカード使用時)大人210円(ICカード・一般同様)初乗(1.096kmまで)500円、加算(255m毎)100円

 




子育てに関する費用

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日本では保育無償化などが始まって久しいですが、シンガポールの教育費用は現地在住の方によると、とにかく高い!多種多様な保育施設の費用はこのとおり。

日系幼稚園 S$1,000程度/月(約10万円/月)
▪インターナショナルスクール S$1,000〜S$3,200(約10万円〜約35万円/月)
▪現地幼稚園 S$1,500/月程度(約16万円/月・全日保育)、S$1,200/月程度(約13万円/月・半日保育) 

その他、学校によりバス代や登録料、課外活動費などがかかります。


対して、日本の幼稚園に保護者が支出した1年間・子ども一人当たりの経費(学校教育費、学校 給食費、学校外活動費)はこちら。

公立幼稚園 165,126円
私立幼稚園 308,909円

保育の内容、預かり時間の違いなどあり、どちらが良い、悪いはありませんが、シンガポールが高いのは歴然ですね。



通信費

🔶携帯電話
インフラが整っているシンガポールでは、通信費は日本より安いです。

Singtel Mobile Singapore、StarHub Mobile、M1、SIMBA Telecomの主要4社があります。最近では、「2年契約」などの長期的な縛りのないSIM契約が主流となっています。日本のNTTのような、国営会社Singtelの例を見ると150GB S$40/月、無制限 S$80/月。SIMBA Telecomでは100GB S$10/月、200GB S$12/月です。それぞれ付随するサービスもキャリアにより異なるので、ご自身の生活スタイルに合わせたプランを選びましょう。

🔶インターネット、ケーブルテレビ
ケーブルテレビは日本とは違い、キッズチャンネル、スポーツチャンネル、映画チャンネルなどそれぞれ自分で選んで契約を行います。インターネットと一緒に契約をすると割引されることがほとんどです。また、携帯も一緒に契約するとさらにお得という場合も。

(例)Starhubのプラン:TV+ Pass、Netflix、HBO GO, Netflix Standard, Disney+ Premium, 3 months Amazon Prime、10Gbpsブロードバンド 月額S$98

 

その他の出費

その他の日用品などの比較をしてみましょう。比較をすると多少の差はあるものの、こんなものかなと大きな金額の差はあまり感じないのではないでしょうか?

 サランラップシャンプー洗剤トイレットペーパー 
シンガポールGlad Cling Wrap (200sq/ft)  S$4.69(約511円)Dove シャンプー680mlS$12.27(約1,300円)Attack Hygiene Guard Liquid Detergent 2.4Kg S$13.15(約1,400円) S$5.42(590円)/KgKleenex Ultra Soft Toilet Tissue Rolls(20ロール)S$15.06(約1,640円)S$0.75(81円/pc  参考:フェアプライスオンラインストア
日本サランラップ(50m×30cm) 528円Dove シャンプー500ml458円 花王 アタック 消臭ストロングジェル 4kg 1,845円(461円/Kg)  クリネックス8ロール×8袋セット4,580円(71円/1個)参考:アマゾン



美容院代

 ヘアカットカラー
シンガポール(日系の場合)S$70〜S$100(約6,842円~9,774円)S$140〜S$180(約8,798円~11,731円)
日本スタイリストによるが、通常3,000円〜4,000円前後 安いところでは3,000円台くらいから提供されており、平均すると7,000円~8,000円前後


実際の月の生活費をご紹介

🔶現地採用・独身・2人暮らし

年齢20代半ば
家族構成現地採用・独身・2人暮らし
食費S$500~S$600(2人で)週に1回の外食基本的に自炊、平日はお弁当も持参
家賃S$3,000(2人で)
交通費S$80~S$100(平日毎日通勤と営業での外回りも含む)基本的にバスかMRT
光熱費S$160(2人)
通信費S$40(携帯固定費1人)+S$32(家のWiFiオーナー契約なので2人で折半)
交際費月による:1食の外食が夜S$80~S$100/1人やランチやカフェS$20〜S$30の利用は定期的にあり
その他(保険、日用品など)ネイルS$60まつげパーマS$60数か月に1回美容院S$200~

 

🔶駐在・個人賃貸・家族4人(大人2人、子ども2人)

年齢40代
家族構成駐在・個人賃貸・家族4人(大人2人、子ども2人)
食費S$700~S$800(4人で)月に2回の外食基本的に自炊、平日は子ども2人分のお弁当も用意
家賃S$5,000
交通費S$100前後(平日の通勤、友人との待合せ、買い物で使用)基本的にバスかMRT
光熱費S$250 (水道、ガス、電気)
通信費S$100(StarHubの契約・NHK、ローカルtv、海外チャンネル複数)
交際費月による:1食の外食が夜はS$80~S$200/家族4人。平日昼友人とのランチなどS$20~S$40の利用は週に2,3回
子育てに関する費用習い事(月)ピアノS$200(2人)、水泳S$60(1人)、塾S$550(1人)、オンライン英会話S$50(2人)
その他(保険、日用品など)日用品、雑費 S$50

 

🔶現地採用、シェアハウス、独身

年齢20代
家族構成現地採用、シェアハウス、独身
食費S$150~S$200 基本的に自炊平日の昼はお弁当持参、夜は1~2回外食でほか自炊。
家賃S$800
交通費S$80~S$100(平日毎日通勤と営業での外回りも含む)基本的にバスかMRT
光熱費S$100前後(一棟あたりの合計金額を毎月、居住人数で割って支払い)
通信費スマホのデータS$20(トップアップ形式の現地SIMカード)、自宅WiFiは家賃に含まれている
交際費毎月およそS$20~S$40(夕食代)

 

<<費用に対しての雑感>>

ずっと夏なので、衣服代は日本に比べてあまりかからなくなりました。同じような駐在員の友人とランチやディナーに行く機会が増え、食費、交際費も増えました。

また、日本では働いていたため、時間がありませんでしたが、こちらでは時間があるため、習い事(大人)の費用も発生するようになりました。

シンガポールの外食費は非常に高いため、日本にいるときよりも自炊する機会が増えました。ただし、ホーカーなどでは自炊よりも安く済むこともあるため、ホーカーにも頻繁に足を運んでいます。

学費や習い事を含めた教育費は、日本と比べると高いと感じることがあります。語学学習に関しては、日本の企業が提供する日本でも人気のある英会話のオンラインレッスンや通信教育を活用することで、教育費用を抑えています。


自分次第!?高くも安くもなるシンガポールの生活費

ここ数年、シンガポールの消費者指数は年々上昇しています。シンガポールの生活費で日本と比較して特に高く感じたのが家賃と教育費、そして外食費です。しかし、それもクオリティを考えると、相当の値段だと人によっては感じるでしょう。また、高いと感じる以外の費用は自分次第で高くも安くもできそうです。食費も家族形態によって自炊にしたり、ホーカーを利用したり。スーパーもローカルスーパーを賢く利用したり。シンガポールへの移住を検討されている方は、ぜひ本記事をご参考いただければ幸いです。

本記事内の価格表示は2024年9月18日現在の為替相場(S$1=109円)換算にて表示しています。

●記事内容は執筆時点の情報に基づきます。



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この記事を書いた人

SingaLife知りつくし隊

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