【2025年最新版】シンガポール移住費用 1か月の生活費を大公開!~駐在家族・駐在二人暮らし・現地採用独身の方に実際に取材しました~

日本人も暮らしやすく、治安も良くて移住先にすぐ思い浮かぶシンガポール。教育の質の高さ、インフラの充実、負担の少ない税制度など外国人には魅力がたくさんあります。そこで一番気になるのは物価の高さ。実際にはどうなのでしょうか?

今回は実際に、現地採用独身、駐在2人家族、駐在3人家族の方に、生活にかかる費用を伺いました。日本と比べてどの部分が高いのかを検証し、紹介していきます。


シンガポールの平均賃金

まずはシンガポールと日本の平均年収を見てみましょう。

【シンガポール】
シンガポール居住者の2024年の年間総収入
S$5,500(月/中央値)×12か月=S$62,000(約706万円)
 
※フルタイム雇用、雇用主のCPF拠出を含、MOM調べ
2023年度の収入と比較して約5%上昇しています。
※価格は2025年9月18日現在の為替相場(S$1=114円)で換算表示
以降、本記事内の価格表示もこの為替相場に準ずる。
【日本】
2023年給与所得者の平均年収
461万円(男性567万円、女性280万円)
令和5年分民間給与実態統計調査結果調べ

もちろん、日本とシンガポールでは物価水準や生活コストが異なるため、単純に収入金額だけを比較することはできません。

またここで示している金額はあくまでも平均値や中央値のデータであり、すべての家庭や個人に当てはまるわけではありません。特にシンガポールでは、職種や取得している労働ビザの種類によって、給与水準や待遇に大きな差があります。

そのため、数字を見る際には、背景や個別の状況を考慮することが重要で、あくまでも目安としてお考えください。



食費

シンガポールでは、外食する際にどのお店を選ぶかや、どこで食材を購入するかによって、食費の金額が変わることがあります。

外食

シンガポールの外食費は、食べる場所によって大きな差があるのが特徴です。リーズナブルなものから高級なものまで幅広く揃っています。ここでは、価格が安い順にご紹介します。

場所価格
ファミレス、ホーカー肉まん(3個)S$5.8、野菜炒め  S$5前後、焼きそば (ホッケンミー)S$5〜7など
レストラン(チェーンではない)一人あたり約S$30~40前後
さらに税金9%、サービス料10%などがかかる場合あり
高級レストラン 一人あたりS$100〜500前後
レストランによってピンキリさらに消費税9%、サービス料10%などがかかる場合あり

この中で一番リーズナブルなのは、やはり「ホーカー」。シンガポールには、安くて安心して食べられる「ホーカー」が島内に123か所(2025年9月現在)もあります。実は、ミシュランに選ばれた店舗もあるほど、味にも定評があり、地元の人々や観光客にも親しまれています。

多様な文化が混ざり合うこの国では、中華、マレー、インド料理などを扱う多彩なストール(店)が軒を連ねており、毎日通っても飽きることがありません。

ホーカーは基本的にセルフサービス式のため、レストランのようなサービス料はかからず、非常にリーズナブル。家計に優しく、特に子ども連れの家庭にもおすすめです。

家族構成やライフスタイルによっては、毎回自炊するよりも、ホーカーを利用した方がコストを抑えられることも。おいしくて手軽なホーカーを上手に活用してみてください!



自炊

シンガポールには日系デパートISETANや高島屋、明治屋などの日系スーパーもあり、ほとんどのものが便利に手に入ります。ただ、コスト面を考えるとローカルスーパーやウエットマーケットを利用したいところ。

ColdStrageやFairpriceといったローカルチェーンスーパーは日系に比べて安いです。とはいえ、牛乳ひとつとっても日本では200円前後/約1Lのところ、シンガポールではS$3.56/約1L(約425円)〜。日本と比較すると割高です。

スーパーで見慣れないものも多く、どれを買ったら良いか分からない時はこちらの記事がとても参考になります!


飲酒

シンガポールは酒税が高く、アルコール度数の高いお酒はほとんどが輸入品です。国産のタイガービールなどは日本よりも少し高いかな?という程度ですが、酒税のかかる度数の高いお酒は価格が倍以上になることもあります。

例えば日本酒の「獺祭 純米大吟醸45 720ml」などは日本では約2,000円に対し、シンガポールでは約S$50前後(約5,700円)で販売されており日本の約3倍にもなってしまいます。

シンガポールのお酒 価格一例

商品名価格
タイガービール(国産)320ml 10本S$23.90(約2,724円)〜
ギネス440ml 6本S$19.90(約2,268円)
ワイン750ml 1本 S$7(約800円)〜、S$20前後〜(約2,280円〜)が相場
ウィスキー 700ml 1本S$50〜(約5,700円〜)

※2025年9月18日現在の価格に基づく
参考:フェアプライスオンラインストア

お酒好きの人にとってはお酒が高いのは大問題。安くお酒が飲めるお店をお探しの時はぜひ下記の関連記事をご参照ください。


家賃

シンガポールの国土面積は東京23区とほぼ同じ!そこに約600万人が暮らしています。そのため高層の集合住宅が多くなっています。

ほとんどの人がコンドミニアム、HDB(Housing & Development Board)フラット、サービスアパートメントで生活しています。なおHDBフラットとは、シンガポール人の85%が住むといわれている政府建設の公共団地のことで、近年では需要が供給を上回り、賃料も上昇しています。

住宅タイプ価格
外国人・富裕層向けコンドミニアム
(3ベッドルーム)
S$4,000〜S$8,000(約45万円〜90万円)/月 
※参考:PropertyGuru
HDBフラット(3ルーム)S$3,000前後(約342,000万円)/月 
※参考:Housing & Development Board(住宅開発庁)



ちなみに東京都の家賃相場(2LDK・3K・3LDK)はこちら。

▪港区:43.64万円/月
▪目黒区:33.09万円/月
▪江戸川区:20.92万円/月

参考:LIFULL HOME’S
※2025年9月29日現在

シンガポールの外国人や富裕層向けのエクゼクティブ コンドミニアムは、東京都港区の家賃感覚と近いものがあります。


光熱費

2019年よりシンガポールでは一般家庭も電力会社を自由に選べるようになりました。それまでは水道・電気・ガスの申し込みや停止などの各種手続き、集金、工事などを担当する「SP Services (SPS)」という政府系企業との契約がほとんどでした。

それぞれ料金形態が異なるので、簡単に比較するのは難しいですが、シンガポールと日本の光熱費を見てみましょう。

シンガポールでは電気、ガス、水道代を合わせてHDBの3ベッドルームでS$126.71(約14,444円)/月とのデータが出ています。一年中季節が変わらないので、季節による変動はあまりありません。

 シンガポール ※1日本 ※2
電気代 1kWhあたり S¢27.47(約31円)10,344円/月
ガス代1kWhあたり S¢22.29(約25円)4,747円/月
水道代1m³あたりS$1.43(約163円)※40m³以下の場合19,641円/月

※1 参考:SPgroup、2025年9月18日時点の情報に基づく
※2 参考:統計局ホームページ/家計調査(家計収支編)
2025年4~6月、総世帯の1世帯あたり、1か月間の収入と支出より


交通費

日本に比べて安いシンガポールの公共交通費用。最近ではタクシーはタクシーアプリが主流です。流しのタクシーもメーター料金で利用しても格安ですが、深夜早朝・ピーク時の割り増しには要注意です。

MRT、バス、タクシーの料金

 シンガポール日本
電車【MRT】大人S$1.19〜2.47(約135〜281円)【都営地下鉄】大人178円〜430円(ICカード使用時)
バス大人S$1.19〜S$2.47(約135〜281円) 
※EZ-Linkカード使用時の料金
【都営】大人210円(ICカード・一般同様)
タクシー基本料金:S$4.1〜S$5(約467〜570円) 
※この基本料金に距離・時間制運賃、割増料金、予約料金などが加算される。
初乗(1,096kmまで)500円加算(255m毎)100円


子育てに関する費用

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シンガポールの教育費用はとにかく高い!シンガポールと日本では、もちろん内容や預かり時間などの違いがあります。どちらが良い・悪いということはありませんが、シンガポールが高いのは歴然です。

シンガポール ※1日本 ※2
【日系幼稚園】S$1,600〜2,080(約18〜23万円)/月通園のバス代を含む 
【ローカル幼稚園】S$800〜(約9万円〜)/月 
【インターナショナル スクール】S$2,150〜(約24万円)/月 
※その他、学校によりバス代や登録料、課外活動費などがかかる。
【公立幼稚園】 184,646円/年 
【私立幼稚園】347,338円/年

※1 SingaLife調べ
※2:文部科学省「子供の学習費調査」/令和5年度


通信費


携帯電話

インフラが整っているシンガポールでは、通信費は日本より安いです。Singtel Mobile Singapore、StarHub Mobile、SIMBA Telecom、M1の主要4社があります(2025年9月現在)。最近では、「2年契約」などの長期的な縛りのないSIM契約が主流となっています。

Singtel(国営会社)SIMBA Telecom
・60GB S$35/月
・無制限 S$80/月
・400GB S$10/月
・600GB S$20/月

それぞれ付随するサービスもキャリアにより異なるので、ご自身の生活スタイルに合わせたプランを選びましょう。

インターネット、ケーブルテレビ

ケーブルテレビは日本とは違い、キッズチャンネル、スポーツチャンネル、映画チャンネルなどそれぞれ自分で選んで契約を行います。インターネットと一緒に契約をすると割引されることがほとんど。また、携帯も一緒に契約するとさらにお得という場合もあります。

(例)Starhubのプラン
▪10Gbps &Binge-worthy TV S$91/mth〜
▪10Gbps broadband、Wi-Fi 7 router、Choice of English entertainment or Asian channels、Netflix Standard、Free 24 months TV+ box

  

日用品

その他、日用品などの価格を比較をしてみましょう。比較をすると多少の差はあるものの、大きな金額の差はあまり感じないのではないでしょうか?

 シンガポール ※1日本 ※2
食品用ラップGlad Cling Wrap 200sq/ft  S$4.69(約534円)サランラップ 30cm×50m 580円
シャンプーDove Shampoo 680ml S$12.27(約1,398円)Dove シャンプー 500ml 624円
洗剤Attack Hygiene Guard Liquid Detergent 2.4Kg S$13.15(約1,499円)花王アタック消臭ストロングジェル 4kg 1,939円
トイレットペーパーKleenex Ultra Soft Toilet Tissue Rolls 20roll S$15.06(約1,716円)クリネックス8ロール×8袋セット4,890円

※1 参考:Fair Price Online Store
※2 参考:楽天市場

 

美容院代

日系の美容院は、やはり安定した技術力があると評判。シンガポールで日本クオリティの施術が受けられるのは、日本人在住者の心の支えになっています。

しかし、シンガポールでの施術は日本の2〜3倍になることも。会計時にびっくりしないように、施術前にきちんと価格を確認することが大切です!

 シンガポール(日系美容院)日本(都市部)
ヘアカットS$70前後(約7,980円)4,000円前後  
カラーS$150前後(約1,7100円)7,000円前後


実際の月の生活費をご紹介

それでは、シンガポールでの日本人の暮らしを具体的に知るために、実際の事例を見ていきましょう。

異なる文化や習慣の中で生活するなかで、日本人がどのように環境に適応し、快適に暮らしているのか。日々の工夫から、海外での生活をより良くするためのヒントも見えてくるかもしれません!

現地採用、1人暮らし Aさん

現地採用、1人暮らし Aさん

項目内容月額(S$)
年齢20代半ば
家族構成独身・1人暮らし
食費自炊のみの場合200
家賃一軒家(3階建て)の一室(シェアタイプ)800
交通費MRT・バスがメイン100
光熱費水道代+電気代(シェアハウスのため在住人数によって変動あり)100
通信費スマホのローカルデータ(Starhubプラン 1GB+9GBボーナス)WiFi代は家賃に含まれる10
交際費旅行・外食など200

 

【Aさんの雑感】

観光地での外食や訪問が続けば、食費や交際費が跳ね上がりますが、それらを除いて単身で過ごすうえで不自由な目にあったことはないので、買い物や住む場所など選択や工夫次第でシンガポールでも単身でも暮らせています。

 

駐在、2人暮らし Bさん

駐在、2人暮らし Bさん

項目内容月額(S$)
年齢30代
家族構成2人家族、駐在
食費平日の昼は外食、朝夜は自炊土日の朝は自炊、昼夜は外食飲酒なし900前後
家賃コンドミニアム7,000
交通費MRT・バスがメイン(時々タクシー)150
光熱費水道・ガス・電気200前後
通信費
 
スマホローカルデータ2台分(Singtel)30
インターネット100
交際費友人との外食(変動あり)200前後
その他 日用品100前後
ネイル30
英会話レッスン250
ヘアカット(2人分)2人合計80前後(2〜3か月に1回) 

 

【Bさんの雑感】

シンガポールは基本的には物価が高いので、無理せず節約できる方法を日々模索しています。例えば外食で利用するお店は、サービス料がかからないホーカーやベーカリーなどのカジュアルなお店を活用し出費を抑えています。また、ネイルや美容院はローカルのサロンを利用し、日系サロンよりもリーズナブルにサービスを受けるようにしています。休日は公園でのジョギングやウォーキングなどお金のかからないアクティビティを楽しんでいます。

 

駐在、3人暮らし Cさん

駐在、3人暮らし Cさん

項目内容月額(S$)
年齢40代
家族構成大人2人と子ども1人(幼児)、駐在
食費自炊1,300
家賃コンドミニアム4,000
交通費バス・電車・タクシー200
光熱費電気・ガス・水道200
通信費インターネット・携帯1台150
交際費
 
家族との外食80~200
友人・同僚との食事40~150
その他
 
Preschool(会社補助対象年齢以下のため全額自己負担)1,100
雑費(日用品など)200

 

【Cさんの雑感】

COVID流行後に家賃が上がり続けましたが、最近は落ち着いた印象があります。光熱費はここ数年で徐々に高くなっています。同じコンドミニアムに続けて住んでいますが、シンガポールの生活では月々の生活費の他に、オーナー所有のエアコンのメンテナンスや家の備品の故障の修理も高額です。何の修理が自分の家族負担で、何がオーナーの負担なのかわからず、おそらくオーナー次第なところもあります。

  

自分次第!?高くも安くもなるシンガポールの生活費

ここ数年、シンガポールの消費者指数は年々上昇しています。シンガポールの生活費で日本と比較して特に高く感じたのが家賃と教育費、そして外食費です。

しかし、高いと感じる以外の費用は自分次第で高くも安くもできそうです。例えば食費も家族形態によって自炊にしたり、ホーカーを利用したり。スーパーもローカルスーパーを賢く利用したり。

シンガポールへの移住を検討されている方は、ぜひ本記事を参考にしていただければ幸いです。

●本記事内の価格表示は2025年9月18日現在の為替相場(S$1=114円)換算にて表示しています。
●記事内容は執筆時点の情報に基づきます。

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この記事を書いた人

SingaLife知りつくし隊

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