【最新版】シンガポールの子育て事情 メリット・デメリットとは?現地在住ママが本音をお伝えします!

「海外で子育てするのって大変?」
「子どもは英語ペラペラになるの?」
「メイドさんを気軽に雇えるってホント?」
これは筆者が実際に日本の友達からよく聞かれる質問です。近頃は教育のために海外移住する方も増えており、海外子育てについての関心も高まっています。
そこで今回は、シンガポールで二人の子どもを育てている筆者が現地での子育てについて本音をお伝えします!
シンガポールで子育てするメリット

まず、メリットからみていきましょう!シンガポールでの子育てはこんなに良いところがあるんです!
1. 多様性がある

シンガポールは、言わずと知れた多民族国家です。人口約604万人のうち、約418万人が国民と永住権保持者で、その約76%が中華系、約15%がマレー系、約8%がインド系。また、100万人を超える外国人労働者を受け入れています。
そんな多民族国家では、文化や宗教、肌の色もさまざま。街を歩けば多種多様な民族衣装を着ている人であふれています。それが日常なので、誰がどんな格好で歩いているかなんてことは誰も気にしません。もちろん学校の先生だって人種や国籍はさまざま。
子どもが幼稚園、小学校で生活を送る中で特に良いなと感じたのは、各国のお祝いの日を経験できることでした。旧正月のチャイニーズニューイヤーは大型連休となり、街は赤いグッズでとにかく賑わい、チャイナ服を身にまとって通学や通園をする日がありました。
特に大きな盛り上がりを見せる祭典が、チンゲイパレード。毎年テーマを変えて、鮮やかなライトアップと踊り、催し物でにぎわう様子は圧巻ですし、イスラム教の宗教行事であるメッカへの巡礼(ハジ)の終了を祝うハリラヤハジや、ラマダン(断食)が明けたことを喜び祝うハリラヤプアサなども街のあちらこちらでその祝いの催しを見ることができます。
イスラム教徒が人口の約15%を占めるシンガポール。祭典時にはやはり、子ども達は伝統的な衣装を纏って通学、通園をします。「今、どのお祝いで盛り上がっているのかな?」という思いを通して他の宗教や文化に触れ、周りと一緒に楽しむことができるのは、幼少期において大きなメリットとなるでしょう。
このような環境で育つ子どもたちは、お互いの価値観を認め、尊重することを学んでいきます。現代のグローバル社会においてはとても大切なことですよね。
2. 子は宝!子どもに優しくて寛容

これはシンガポールで子育てをしているママ全員が感じることではないでしょうか。シンガポールの人はとにかく子どもに優しい!おじいさんおばあさんだけでなく、若い人も同様です!
困っているとすぐに声をかけてくれるし、子連れだと電車やバスで当たり前に席を譲ってくれます。また、我が子がイヤイヤ期で泣きわめいていても迷惑そうなそぶりをされたこともなければ、進んで子どもをあやしてくれます。
こうした人々の優しさに、筆者は何度心が救われたか分かりません。本当に子どもに寛容かつ協力的な社会で、感動すら覚えます。社会みんなで子どもを育てる雰囲気は、まるで日本の昭和時代のようですね。
また、歩道がきちんと整備されており、MRT(電車)の駅には必ずエレベーターもあります。ベビーカーや車いすでも安心してお出かけできますよ。
3. 教育の選択肢が多い

シンガポールには、日本人小学校・中学校、ローカル校、インターナショナル スクールとさまざまな学校があります。また幼稚園も、日系幼稚園、ローカル幼稚園、インターナショナル スクールがあり、たくさんの選択肢の中から選ぶことができます。
ご家庭の教育方針や、子どもの学力等に沿って学校を選ぶことができるというのは大きなメリットです。そして、学校が子どもに適していないのなら考え直すことも可能。
実際にシンガポールに住んでいると、転校・転園は驚くほどよく聞く話です。ローカル幼稚園が合わず日系幼稚園に転園する子もいますし、英語にもっと力を入れたいと日系幼稚園からインターナショナル スクールに転園する子もいます。選択肢の多いシンガポールならではですね。
また、モンテッソーリ教育を行う幼稚園もたくさんあります。モンテッソーリ教育といえば、藤井聡太棋士が子どものころに受けていたことで一躍話題になりました。興味はあるけれど日本では近くになかったという方も、シンガポールでは選択肢の一つとして考えることができるのは嬉しいメリットですね。
4. 多言語の環境、グローバル教育

シンガポールには公用語が4つあることをご存知ですか?英語、中国語、マレー語、タミル語です。若い世代の人たちはほとんどが、英語と自身の民族の母語の2言語を話すバイリンガルです。
シンガポールのローカル校では各教科の授業は英語で行われており、生徒は第二言語として他の3つの公用語のいずれかを学ぶことが義務付けられています。そのような背景もあり、日系幼稚園や日本人小学校・中学校も英語教育に力を入れています。
シンガポールでは多様性のある環境の中で意識せずともグローバル教育が行われ、将来を担うグローバルな人材が育つのです。
5. 個性、自立心、自己肯定感が育ちやすい環境

学校やコミュニティにおいて「自分だけ外国人」で肌の色や習慣、言葉が異なると、何かと苦労や辛い思いをすることもあると思います。でもシンガポールではみんな違うのが当たり前。さまざまな人種の子どもたちが同じ学校で学び、同じコンドミニアムで暮らしています。
当然それぞれの個性や能力にだって違いがあります。みんな相手のいいところ、素敵なところや凄いところを見つけ、そして自分にもいいところがあるのを見つけていく。そうして自然と個性や自立心を大事にする気持ちが生まれ、それがいつしか自信になり自己肯定感へとつながっていきます。
実際に、筆者の住むコンドミニアムには日本人はほとんどいません。我が子がいつも一緒に遊ぶのは、インド人、ベトナム人、ドイツ人、スイス人など世界各国の子どもたち。とてもグローバルな環境です。
まさに「みんな違って、みんないい」ですね。
6. 治安がよく安全安心

日本よりも安全だと感じるシンガポール。日本で見かけることがある、繁華街での酔っ払い同士の喧嘩やコンビニの前での若者のたむろといった光景は、ほとんど見られません。治安のよさに貢献しているのが防犯カメラ。街中に防犯カメラが多数設置されているため犯罪が少ないのです。
安全だといわれているシンガポールですが、事件がないわけではありません。過去10年で3件の誘拐事件が起こりました。いずれも犯人は捕まっており、日常的に発生している犯罪ではありませんが、それでも十分な注意と予防の心構えが必要です。小さな子どもは特に目を離さないよう注意してくださいね!
7. 医療レベルが高く日本人医師が多い

これも子育てする上でとても大切なこと。シンガポールは病院の数が多く医療レベルがとても高いことで有名です。日本同様、各分野の専門医が多数いらっしゃいます。また、日系クリニックも複数あり日本人医師が常駐しています。もちろん日本人の小児科医も多数いらっしゃるので、自身に合った医師を選ぶことも可能です。
筆者は以前、別の東南アジアの国でも子育てを経験したことがありますが、そこには日本人の小児科医がいませんでした。子どもを病院へ連れて行く際は常に通訳を手配して、不安になりながら診察を受けていたことを覚えています。
そして「何か緊急手術などが必要になった場合は、ヘリでシンガポールかバンコクへ連れて行くから!」と言われたことも。そんな経験もあり、医療レベルが高いシンガポールで子育てをする安心感は絶大です!
8. 公園やプレイグラウンドが充実している

シンガポールには子連れに優しい公園やプレイグラウンドが充実しています。ガーデンズ バイ ザ ベイやボタニック ガーデンなどの広い国立公園は入場無料!週末のファミリーでのお出かけにも最適です。至る所に水遊び場が併設されていて、そのサイズも大きいこと。暑い屋外でも、子ども達は夢中になって遊べます。
筆者が子連れでガーデンズ バイ ザ ベイに出かけた際も、水遊び場を見つけた子どもたちは大喜びで走って行き、気づけば全身びしょ濡れに…。楽しそうに遊ぶ様子を見守りながらも、ずっと「着替え持ってくればよかった…」と内心ハラハラしていました。
シンガポールには、こうした水遊び場があちこちにあるので、少しの着替えを常に持っておくと安心です。シャワールームが併設されている施設も多く、スムーズに着替えやシャワーを済ませることができますよ。

また、ほとんどのコンドミニアムやHDBと呼ばれる公共住宅には屋外プレイグラウンドが付いていて、子どもを自由に遊ばせることができます。さらにショッピングモールの中には有料の室内プレイグラウンドもたくさんあります。
小学校5年生になった娘に、「シンガポールでよかったな」と思うことを聞いてみたところ、「コンドのプールで毎日遊べること!泳ぎが上手になった!」と答えてくれました。確かに、下の娘もあまり泳げない状態で移住してきましたが、あっという間に上達しましたし、同じ幼稚園のお友達も、水に顔をつけるのも怖かった子が、毎日入っていたら泳げるようになった!と話していたことを思い出しました。
とにかく、慣れって大事なんでしょうね。子どもはとても柔軟です。暑い国では暑い国なりの遊び方を見つけ、変わらず元気いっぱいに過ごせるものなのだなと感じます。
屋根付きの遊び場も多いため、雨が降ってきたら雨宿りをして、雨が上がればまた再開、ということも何度もありました。是非、あちこちに点在するプレイグラウンドの中でも、お気に入りを見つけてお子さんと楽しんでみてくださいね!
9. メイドさんを雇うことができる

シンガポールでは共働き家庭が多いことから、多くのメイドさん・ヘルパーさんが活躍しています。もちろん日本人家庭でも雇うことは可能です。メイドさんの国籍は、フィリピン、インドネシア、ミャンマー、インドなどさまざま。国籍、本人の経歴、スキルによって料金が変わります。
一般的には住み込みですが、シンガポール国籍のメイドさんであればパートタイムも可能。さらに、産褥ナニーと呼ばれる、産後の母子をケアするヘルパーさんも一般的な存在です。新生児のお世話全般と家事をすべて行ってくれます。
大人が一人増えるだけで子育ての安心感が全然違いますよね。ただ、メイドさんと聞くとメリットばかりに目が行きがちですが、住み込みの場合はさまざまなトラブルもあると耳にします。メイドさんを雇うことをお考えの方は、契約内容などをしっかり共有しトラブルがないようにしたいですね。
ちなみに、筆者の周りでもさまざまな理由からヘルパーさんを雇っているご家庭が多数ありました。
共働きのため、登園登校のバス停までの送迎はヘルパーさんが行い、日中のお掃除や買い出しもヘルパーさん。帰宅後のお子さんのケアもしながらご夫婦の帰宅を待つスタイルだったようですが、1年間の間に3度ヘルパーさんが変わり、バス停でご挨拶をする度に「何か難しいことが多いのかな?」とふと疑問に思ったことがありました。
別のご家庭は、お家の広さと部屋数から考えても「これはヘルパーさんが必要ですね!」と納得で、小さなお子さんもいらっしゃったため、ヘルパーさんの存在が大変ありがたいというお話を聞きました。
そのご家庭はヘルパーさんとの相性が良かったようで、長く続けてもらっているということでしたが、国籍の違いから生じる文化の相違や習慣により、気の合う方とマッチングすればラッキーとのこと。真面目な方、シャイな方、子ども好きな方、とヘルパーさんもさまざまであることを、その時に感じました。
10. 駅直結のモールでなんでも揃う(習い事も!)

シンガポールに移住をしたばかりの頃、ふらりと出かける度に驚いたのはモールやデパートで見かける日系企業の多さでした。ユニクロや無印良品やニトリ、DAISO、DON DON DONKIに伊勢丹、明治屋、飲食店では、スシローにすき家、サイゼリアにWATAMIと馴染み深い店名の数々に、ホッとしたことを覚えています。
実際に生活をしてみると、街全体、国全体の作りが大変便利で、計画性に溢れていることを強く感じる場面が多くありました。多くの(ほとんどの)バス停に設置された屋根は日差しと雨を避けられますし、コンドやHDBから最寄りのバス停まではだいたい屋根が続いています。電車とバスの乗り継ぎは格安ですし、何より、駅直結の大きなモールの便利さは格別です。
日本でも都心部は「駅ビル」というものがほとんどの主要駅にありますが、シンガポールの駅直結モールの魅力は何と言っても「なんでも揃う!」に限ります。衣類から食料品、特に大型スーパーやレストランにカフェ、手頃なフードコートやパン屋さん、雑貨ショップや家電量販店に映画、ファストフードにお土産ショップ、ジュエリーショップから携帯ショップ、靴屋にマッサージ店まで、足りないものを探す方が苦労しそうなくらいの充実度です。
一度そのモールに入れば何時間も過ごすことができ、買い物を済ませ、スコールが降れば止むまで待つこともできる。雨の日や雨季に限らず、外気温が高すぎて外で遊べない日の避暑としても使うことができましたし、清潔なお手洗いに連れて行けることも親にとっては安心なポイントの一つでした。小さいながらもプレイグラウンドが併設されていたり、屋上に水遊び場があったりとモールによって特色はさまざま。
雨に濡れずにアクセスできる、駅直結のモールがほとんどの駅にあるというのは、子連れに取って大変メリットであったなと感じます。車を持っていなかった我が家でしたが、シンガポール在住中は傘を使うタイミングが、実はそれほど多くなかったことも、ふと振り返ると便利な街作りのお陰だったのかもしれません。
シンガポールで子育てするデメリット
さて、気になる点も見ていきましょう。シンガポールでの子育てには、知っておきたい注意点もあります。
1. 教育費が高い

デメリットといえば、100人中100人がこれを真っ先に挙げるのではないでしょうか。そう、シンガポールはとにかく学費が高い!それは国全体で教育に力を入れているからだそうです。
シンガポールでは、幼児教育が国の重要な政策として位置づけられており、質の高い教育を受けるための環境が整っています。幼稚園での早期教育に力を入れているため、英語と母国語(中国語など)を同時に学ぶバイリンガル教育やモンテッソーリ教育など、プログラム充実度により授業料は日本よりも高額になる傾向があります。
しかし、現地の家庭は政府の補助金制度や多様な教育プログラムが利用できるため、家庭の負担を軽減する手段も存在するようです。
現地に住む人の多くが利用するローカル幼稚園で毎月6~12万円、英語教育に熱心なインターナショナル スクールだと毎月25万円以上の授業料が必要となります。
例えば幼稚園の学費(月額)の相場をみてみると、日系幼稚園でS$1,600〜S$2,080(約18万円〜23万3,000円の中に通園バス代を含む)、ローカル幼稚園でS$800〜(約9万円〜)、インターナショナル スクールでS$2,150〜(24万1,000円〜)です。日本の感覚から考えるとビックリしますよね。
こればかりは仕方がないとはいえ、「日本では保育料無償化のこの時代に、一体なぜこんなに高いお金を支払っているんだろう…」と思ってしまうことも。ただ、他言語教育が基本でカリキュラムがしっかりしていることや、ローカル幼稚園は保育時間が7時〜19時までと長時間保育にも対応しており、メリットがあることも事実です。
※レートは執筆時点の情報に基づきます。
2. 教育に熱心な親が多い

これはメリットでもありますが、敢えてデメリットとして書かせていただきます。教育レベルが高いシンガポールでは、早くから子どもに塾や習い事をさせ幼児教育に力を入れているご家庭が多いように感じます。
もちろん早期教育は素晴らしいことですが、「みんなが習っているなら、うちもやらせた方がいいのかな…」など、周りと比べてプレッシャーを感じる方も多くいらっしゃるのだとか。
子育てや教育についての考え方はご家庭によってさまざま。周りに流されず、また周りに押し付けることなく、子どもに合ったペースで子育てしていきたいですね。
3. 児童館などの無料施設がない

日本を出て初めて気づく日本の素晴らしさ。その一つが、児童館や子育て支援センターなどの無料公共施設です。シンガポールには無料で遊べる公園やプレイグラウンドがたくさんあると書きましたが、これらはほとんどが「外」なんです!この暑いシンガポールで無料なのは外!一時間もいればもう汗だくです。
ちなみに有料でも価格はさまざまで、かなりお手頃な場所もありました。中心部や、モールに入っている人気の施設はお値段も高めの設定ですが、反対に中心部を少し離れたエリアのモール内ではない施設は数ドルで遊べる場所も。
ですがやはり、毎週末にきょうだいを連れて利用しようとなると、料金がかさむのは避けられないですよね。日本の無料公共施設には室内プレイグラウンドがあったり、工作ができるスペースがあったりと最近は特に充実しているため、シンガポールにいると日本の公共施設のありがたみをひしひしと感じます。
4. 罰則が厳しい

シンガポールは法律が厳しく「Fine City(罰金の街)」といわれていることをご存知でしょうか。ゴミをポイ捨てしてはいけない、ガムを国内に持ち込んではいけないというルールは有名ですね。厳しいところでいうと、一定量以上の麻薬を所持したり密輸した場合は死刑となります。
このような厳しい法律は、さまざまな民族と宗教からなる国内の秩序を維持するためなのですが、大人同様子どもにも注意が必要です。例えば中学、高校の年齢の少年が万引きをした場合は、店側に発見され警察に通報されれば、まず間違いなく逮捕されます。また法律上、7歳以上の子どもは刑事罰の対象となります。
また、これは実際に経験したことですが、ある時、子どもの友達家族と電車で一緒に遊びに出かけることになり、コンド下で待ち合わせをして駅に向かい、駅のホームに到着した時です。私自身、喉が渇いたためペットボトルのお水を口に含んだのですが、娘のお友達に「お水って、ホームで飲んでいいんだっけ、、?」と聞かれ、ふと考えました。
「あれ?飲んではいけないのは、電車の中だけじゃなくて、、?」とママ友に確認したところ、ルールの認識を間違えていたのは私の方で、具体的にはMRTの駅に入ると、改札を通過した後は飲食が禁止されており、これは水分補給を含めて厳格に守られているようでした。
バスや電車に乗った際に目にする飲食禁止のステッカーに気を取られ、車内のみ禁止!と思い込んでしまっていたため、子どもたちにも改めてルールの説明をした次第でした。ママ友には、在住歴が長いから大抵を経験済みなだけなのよ〜、と言っていただきましたが、周りが飲んでいるから大丈夫なのだろう、は違うのだなと改めて感じた出来事でした。(実際、ホームではストロー付きのアイスティーやタピオカドリンクを飲んでいる人たちを多く目にします!ご注意を。)
「郷に入っては郷に従え。」の精神で、ご家庭でもシンガポールのルールについて子どもと話し合っておくことが大切ですね。
5. 刺激が少ない

シンガポールは東京23区ほどの面積。そのためどこへ行くにも近くて行きやすいというメリットもありますが、その分遠出ができません。王道の観光スポットは3日あれば制覇できてしまいます。そのため、正直飽きてしまったという在住者の声もちらほら。
確かに動物園やバードパラダイス、USSなどは在住しているからといって頻繁に行く場所ではありませんでした。お友達とも、どこで遊ぶ?と話し合うと結局コンドのプールや隣接するプレイグラウンド、お家遊びが多かったように思います。
しかし、季節ごとのイベントで街は盛り上がりを見せるため、F1の開催やチャイニーズニューイヤー、ハリラヤなどのお祭り、夏休みは日本へ帰国をしたりと結構月ごとに忙しかったりもします。
連休にはマレーシアのレゴランドまで車やバスで旅行へ行ったり、セントーサのプールやホテルステイを楽しんだり、シンガポールに住んでいるならば船での旅行にオススメなビンタン島、バタム島ステイなど、周辺の環境を活用したシンガポール在住ならではの楽しみもあったりします。
それでも、シンガポール国内で過ごすマンネリ打破とはなりませんが、、大人も子どもも、楽しめるものを見つけて過ごすことができたら、ほんの少し充実度が上がりそうですね。
6. 年間11日だけ!?シンガポールの祝日

実は日本は祝日が多い国って知っていましたか?筆者は日本を離れるまで知りませんでした。例えば、2025年の日本の祝日は年間17日あります。これに加えて、ゴールデンウィークや年末年始などが大型連休になる会社も多く、家族でゆっくり過ごせる時間を取りやすいのが特徴です。
一方、シンガポールの祝日は11日(振替休日含む)で、大型連休になるのは旧正月(チャイニーズ・ニューイヤー)くらいでしょうか。そのため、シンガポールに住むと、日本にいる時よりも家族で過ごせる祝日が少ないと感じる方も多いかもしれません。ただ、「日本にいた時よりも残業が減った」と話す方が多いのも事実です。
子育てをする上では、家族との時間はとても大切。祝日が少ない分、平日はできるだけ早めに仕事を切り上げ、子どもと向き合う時間を大切にしたいですね。
7. 四季がない

シンガポールは熱帯で四季がなく、一年が乾季と雨季に分かれています。日本では季節によってさまざまな行事があり、昔から季節の移り変わりを楽しむ文化がありますよね。シンガポールは一年中暑いので全く季節感がなく、子どもに肌で四季を感じてもらうことができません。
日系の幼稚園や日本人小学校では日本の季節にまつわるイベントを行っています。ただ、ローカル校やインターナショナル スクールにはそれがありませんので、各家庭で教えるしかありません。
四季がない故に、その季節らしい気候を感じたり、お花見や紅葉狩り、スキーにお正月、というイベントの記憶は定着しにくいかもしれませんが、桜並木であたり一面ピンク色に染まる景色や、秋の鮮やかな紅葉、霜焼けるほど寒い雪の日を楽しみに、日本への一時帰国を待ちわびるという日々も、それはそれで美しいものだな、と思いました。
日本を離れたからこそ感じられる日本の魅力を、シンガポールで見つけながらお子さんと過ごすのもまた思い出となりそうです。
それにしても、1年中衣替えいらず、というのはとても楽でした。クローゼットの収納力にもよりますが、家族が4人いれば4人分のオンオフの日の服が必要ですからね。。我が家はイケアでクローゼットを早々に買い足しました。
8. 祖父母の支援を受けにくい

もともと日本で祖父母が遠方にいた方にはあまり関係がないかもしれませんが、近くに住んでいた方にとっては大きな痛手ではないでしょうか。
子育てをサポートしてくれる存在はママにとってはとても大事!一人で抱え込んではいけません。メイドさんを雇ってサポートしてもらうこともできますが、もちろん費用がかかります。祖父母はなんでも気軽にお願いできて、頼りたいときに頼れる貴重な存在。離れてみるとそのありがたみを感じますよね。
ただ、祖父母に頼れなくてもシンガポールには子育て仲間がたくさんいます!日本が誇る「お互い様」文化はシンガポールでも健在ですよ!
9.とにかく住宅トラブルが多い!

シンガポールでは、日本では経験したことのない数々の住宅トラブルに出くわしました。それは、我が家のみに起こることではなくシンガポールでは割と日常茶飯事のこと。トラブルの大半は水回りの排水トラブルやエアコンの不具合で、施工時の不具合放置や施工不良、経年劣化によるものも非常に多くなっています。
子連れでの移住で、引っ越し作業も終わり、やっと生活が整ったところで第一回目のトラブル、となるとなかなか疲弊するものです。筆者の場合は、入居時すぐにシンク下と洗面台下の悪臭(カビ臭)、備え付け冷蔵庫内の黒カビにびっくり。シンガポールは高温多湿な国ゆえ、冷蔵庫も大変に恩恵を受けやすいようでした。
カビは徹底的に除去できましたが、消臭剤やスプレーを施すも、扉の中の悪臭はなかなか消えず、最終的には「扉を開けない」ことになりました。
排水溝の詰まり、トイレの水が流れない、も頻発しましたが、特に困ったのはエアコンの故障です。3か月に一度は不具合で修理をお願いするため、暑い日は子どもたちに不便をかけたなぁと思います。同じ時期に子連れ移住をした友人は、突然浴室の天井から水漏れがあり、部屋に入ると家中が水浸しだったとのこと。一時帰国中に起こったことだったようで、迅速に対応できなかったこともあり、小さな子どもとトラブル対処をするのは本当に大変だったと話していました。
シンガポールでのコンドミニアム生活は快適ですが、害虫問題やコンドの騒音問題、隣人トラブルなど、時には避けられないトラブルも海外生活ならでは。トラブル発生時には焦らず対応できるよう、事前の準備と確認が不可欠です。まずは入居時に契約内容をしっかり確認することが大切ですが、解約条件やデポジットの返金についても明確にしておきましょう。
その他、トラブル発生時に慌てぬよう、修理会社の連絡先などを友人や同僚、知り合いに共有しておいてもらうこともオススメです。これらのポイントを押さえて、安心して生活を楽しんでくださいね。
日本と違う環境でも子どもはのびのび育つ
いかがでしたか?「メリットばかり聞いていて、いざ住んでみたら想像と違った!」ということもあれば、デメリットも慣れてしまえば、、というご家庭もあるでしょう。双方を正直に書かせていただきましたが、メリットもデメリットもあるのが海外子育て。日本と違う環境でも子どもは順応してたくましく育っていきます。
これから駐在でシンガポールにいらっしゃる方、海外移住を計画している方、ぜひ参考にしてみてくださいね!
●記事内容は執筆時点の情報に基づきます。
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この記事を書いた人
SingaLife編集部
シンガポール在住の日本人をはじめ、シンガポールに興味がある日本在住の方々に向けて、シンガポールのニュースやビジネス情報をはじめとする現地の最新情報をお届けします!